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山本薩夫「忍びの者」

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忍びの者
2010年10月25日、新文芸坐「市川雷蔵没後40年特別企画 大雷蔵祭」にて。

1962年度作品
監督:山本薩夫
原作:村山知義
脚本:高岩肇
出演:市川雷蔵、伊藤雄之助、藤村志保、城健三朗、小林勝彦、西村晃、岸田今日子、加藤嘉、伊達三郎

大泥棒として有名な石川五右衛門を、権力に反逆した下忍として描いた村山知義の同名小説の映画化。監督は社会派の巨匠・山本薩夫があたり、リアルで豪快なアクションと権力の道具として生きるしかない下忍の反逆の叫びを描き出し、時代劇映画に新たな地平を切り拓いた。戦国末期、全国制覇の野望に燃える織田信長は延暦寺、石山本願寺など宗門の掃討に取りかかる。伊賀の国、百地三太夫配下の下忍・石川五右衛門(市川雷蔵)は抜群の技術を誇り、仲間から一目置かれる存在だ。天台、真言修験僧の流れを汲む忍者たちは信長暗殺の密命を受けるが、なぜか五右衛門だけは残されてしまう……。三太夫役の伊藤雄之助の迫力ある熱演が見もの(eiga.com解説より)

忍者といえば、子供の頃に観たTVの「仮面の忍者 赤影」を思い出す。
この映画でも、毒を屋根裏から垂らして口に入れるとか、まきびしを撒くとか。
隠し扉、手裏剣、水遁の術、なんかワクワクしますね。

この映画は面白いです。
でも、どこか陰惨ですね。
リアルというべきか。
忍者の掟。
捕まったら自害する。
物を盗んでもいけない。
総大将にも逆らえない。
女に恋をしてもいけない。
厳しい掟。
まさに、忍の一字。
まあ現代のおじさん一族も、家族のため、妻のため、我儘な上司に「忍」の一字ですけどね。

さてさて。
忍者の総大将の百地三太夫が、別の忍者軍団の頭となり、お互いを競わせて織田信長の暗殺を謀る。
最初何故こんなことをする必要があるのか疑問だった。
もしかして、織田信長の企みではと勘繰っていた。
忍者はどこかの殿様の命で動いているかと思っていたけど。
百地三太夫(伊藤雄之助)の個人の恨み。
忍者は、修行僧から発展しているので、寺院を嫌い僧を殺す織田信長を憎み暗殺を計画する。

百地三太夫(伊藤雄之助)は石川五右衛門(市川雷蔵)と妻(岸田今日子)が逢引するように仕向け、石川五右衛門(市川雷蔵)に負い目を負わせ、織田信長暗殺を命じる。
正直で純粋な石川五右衛門(市川雷蔵)と対極にある百地三太夫(伊藤雄之助)が面白い。
残忍で強かで忍者を人と思っていない冷酷な人物。
しかし、欲を言えば、暗殺方法が単純なのは残念。
ただ「暗殺せよ」と一人の忍者に命じるだけで、具体的な策略がない。
「十三人の刺客」のような謀略があれば、もっと計画的で集団の組織力を活用すればいいのにと思って観ていた。
それでもラストの死にざまの顔の表情は、伊藤雄之助最高の演技ではないでしょうか。

遊女の藤村志保がなんとも言えないぐらい、可愛いんです。
遊女の時には胸元をちょっと広めで、石川五右衛門(市川雷蔵)の妻になって田舎で暮らす時には胸元はちゃんと閉じている姿がいいですね。

石川五右衛門(市川雷蔵)が、自由の身になって、喜び勇んで藤村志保の住む家に走って帰る喜び溢れる顔に私も感情移入してしまった。いいラストでした。
戦闘シーンも迫力があり、山本薩夫監督がこんなに普通の娯楽映画を撮るなんて驚きですね。

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晩年は社会派と呼ばれていて山本薩夫監督が亡くなった時、
山本監督の追悼上映特集があって、渋谷の東急名画座(今はなくなりましたが)で、
この映画も観ました。古い映画なのに、新鮮に感じた記憶が残っています♪。

2010/11/2(火) 午前 1:33 ffa**77

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この映画のヒットでいろいろ忍者映画が出来たのですね。「赤影」もその一つですね。山本監督は娯楽もうまく演出できることがわかった作品で監督自身の転機にもなったものです。独立プロ時代は観念先行のものが多かったですが、この作品によって考えを娯楽というオブラートに包むという方向性を見出したとみています。DVDの特典映像のフォトアルバムを見ると監督が中心になっています。撮影に臨むにあたって撮影所の門の前で緊張した顔で立つ監督の姿が印象的でした。「私の映画人生」を読むと踏み入れた当初は自分を警戒していると感じたと記してありました。

2010/11/2(火) 午前 7:37 [ SL-Mania ]

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ふぁろうさんにとっては懐かしい映画だったんですね♪ 山本薩夫監督独特の社会派麺からのストレートな描き方ではなく、娯楽映画で押し切ったことが、忍者の悲しさも余韻として広がる映画でした。

2010/11/3(水) 午前 11:54 シーラカンス

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SL-Maniaさん
個人的には観念先行だけものは観ている方がつらい。そんなに 山本薩夫監督の映画は観ていませんが、この映画が1番好きです。人に伝えるって難しいですね。

2010/11/3(水) 午前 11:59 シーラカンス

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私は「戦争と人間」でこの監督を知り、興味を持ちました。戦前作品を含めて観ていないのは10本くらいです。習作期から独立プロ時代それにメイジャー復帰を観てみると結構千差万別で面白い作品を監督するというのがイメージでした。今年生誕100周年でもっと顕彰されてもいいような気がします。

2010/11/3(水) 午後 3:59 [ SL-Mania ]

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SL-Maniaさん
「戦争と人間」はTVで断片だけ観た記憶があります。自分はこの映画を観て、娯楽映画の中に伝えたいものを隠し味のように入れた映画の方が気に入っています。銀座シネパトスで特集をやっていましたが、同じ生誕100年の黒澤明監督の派手な特集に比べたら静かでした。フィルムセンターも特集やってもいいように思いますね。

2010/11/3(水) 午後 11:15 シーラカンス

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私も忍者のイメージはこどもの頃に見たテレビの「赤影」と「サスケ」ですね。百地三太夫の策略が織田信長の企ではないかという勘ぐりは、シーラカンスさんらしい面白い発想だと思います。TBお返ししておきますね。

2011/2/12(土) 午前 6:46 ヒッチさん

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ヒッチさん
「サスケ」もありましたね♪ 「風のフジ丸」は忍者ではなかったかな。「忍者月光」なんかもありました。「隠密剣士」も。ひねくれているので、勘ぐってしまいました。そこまでだと、やりすぎですね。

2011/2/12(土) 午後 8:26 シーラカンス

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SL-Manniaさん
TBありがとうございます♪

2011/9/8(木) 午後 11:05 シーラカンス

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