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億万長者 2010年11月2日、シネマヴェーラ「市川崑初期作品集」にて。 1954年度作品 監督:市川崑 脚本:市川崑 出演:木村功、久我美子、山田五十鈴、伊藤雄之助、信欣三、高橋豊子、岡田英次、松山省次、加藤嘉、左幸子、多々良純、北林谷栄、織田政夫 青年俳優クラブによる自主製作作品。実直で小心者の税務署員が作成した脱税メモが、周囲を大騒動に巻き込む風刺コメディ。ビキニ諸島での原爆実験による第五福竜丸事件や大規模贈収賄事件が起きた年に作られたこの作品には、原爆と不正への痛烈な批判が込められているが、原爆作りに燃える少女や、ビキニの灰を浴びた原爆マグロで心中しようとする一家など、市川監督らしいシュールな笑いも満載だ。(シネマヴェーラ解説より) またしてもシネマヴェーラ渋谷が「市川崑初期作品集」というマニアックな特集を上映。 地味な映画が多数です。 『暁の追跡』『夜来香』『恋人』『足にさわった女』『あの手この手』『天晴れ一番手柄 青春銭形平次』『愛人』『わたしの凡てを』『億万長者』『女性に関する十二章』『青春怪談』『こころ』『ビルマの竪琴 総集編』『処刑の部屋』『日本橋』『あなたと私の合言葉 さようなら、今日は』『野火』『黒い十人の女』の18本。 9本は観ているので、未見は9本。 シナリオ協力で安部公房、横山泰三、長谷部慶次、和田夏十がクレジットされていた。 このメンバーが集まって、面白くないわけがない。 とにかく、マシンガントーク炸裂、シュールなブラックユーモアに唖然。 貧乏のため、一家心中を図ろうとした家族が土に埋めたマグロを掘り出し、食べて死んだ。 「土に埋めたマグロ?」を何故食べるのか、どうして、なぜ、死んだんだろうと思っていた。 解説を読んで、納得。 この年に第五福竜丸事件があったのだ。 すごい映画ですね。あまりに強烈すぎる。 水爆を浴びた第五福竜丸事件が漁をしたマグロは汚染されているため、処分されたのだ。 久我美子は平和のためと言いながら、原爆を作っている。 その姿を見て、税務署員の木村功は恐怖のあまり、走りまくり沼津まできて安心するシュールさ。 税務署員の賄賂、接待づけ。 1万円を貰った木村功が苦悩するが、署長からたかだか1万円じゃないかと言われる。 こういう映画こそ、その時代を象徴した映画なんでしょうね。 今観て、解説を読まないと、意味不明ですから。 その時代に観たら、もっと衝撃的な映画だと感じた映画。 山田五十鈴が芸者の役で出ている。
あまりに早口で理解できないほどの機関銃トーク。 こういう映画に出ている山田五十鈴は珍しいのでは。 |

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これ少しシュールな映画ですね。当時は殆ど理解されなかったのではないでしょうか。早口で台詞を言わせるのは役者に情感を持たせない演技の要求だと思います。上記の作品中「愛人」は先ごろ日経の「私の履歴書」で有馬稲子の書いたものが評判を呼んだ、そのきっかけになったものですね。
2010/11/6(土) 午後 8:30 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
なるほど、役者が幾何学的にセリフを話すような演出なのですね。例の有馬稲子の告白で、市川崑監督は評判落としていますね。「愛人」では有馬稲子は元気な純粋な女の娘の役でしたが、裏ではどろどろだったんですね。
2010/11/6(土) 午後 10:37
この市川監督特集、私も楽しみです。どこかで、一緒になるかもしれませんね。
2010/11/7(日) 午後 3:37 [ koukou ]
koukouさん
市川崑監督も結構好きですね。また、同じ空間で映画を共有させてくだい♪ それにしてもこの映画のブラックユーモアはすごかったです。
2010/11/8(月) 午前 0:16