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首 2010年11月4日、新文芸坐『稀代の「演技者」追悼 小林桂樹』にて。 1968年度作品 監督:森谷司郎 原作:正木ひろし 脚本:橋本忍 出演:小林桂樹、南風洋子、神山繁、佐々木孝丸、三津田健、清水将夫、小川安三、下川辰平、今福将雄、大滝秀治 昭和18年の冬、一人の鉱夫が警察で死んだ。死因は脳溢血ということだったが、遺族はそれを不満とし、正木に調査を依頼してくる。正木(小林桂樹)も死因を拷問死だと思うが、死体はすでに埋葬されていた。正木は警察の圧力にも屈せず、死因究明のため死体を掘り返し、首を切断して持ち帰る。鑑定の結果、鉱夫の死因は脳溢血ではなく殴打によるものだとわかった。(eiga.com解説より) 小林桂樹が、死体が腐るという言葉を何度もつぶやく。深い皺をよせながら。 解剖ができなくなることを恐れる。 自分の拘りなのか、真実を捜すためなのか、どちらなのかもう分からなくなる。 まさに執念の男。 戦争の影が静かに近づいてきていた。 今まで通用していたものが通用しなくなる。 警察に捕まり、尋問中に脳溢血で死亡した炭鉱夫がいるから調べてくれと相談を持ち込まれる。 死亡解剖の依頼を、検事にする。 以前ならすぐに解剖をしたはず。 しかし、しつこく尋問されたあげく、返事はない。 この時の検事の神山繁がいかにも悪人風でいやらしく切れ味するどく怖い。 戦争のため警察機構がおかしくなっていたが、いよいよ司法にも及んできた。 このなんとも言えない暗黒の時代が忍び寄る怖い感じの雰囲気がすこぶるいいのです。 解剖をするために、死体から首を切り取り、列車に乗り、東京まで運ぶ。 それを阻止しようとする警察組織と検事。 その息詰まる攻防に緊張する。 上野駅で、荷物を調べられるが、首は別の男性が運んでいた。うまい演出です。 首を切った男性が、不思議な人物で、大学から依頼されて理由も聞かず、黙々と死体から首を切る。 そのあと、鳥鍋をつつき、おいしいなあと何度も言いながらガツガツ食べる。他の人は、首のことを思って、気持ち悪くて食べれないその図柄が面白い。 地元の警官、解剖した医師(大滝秀治)、検事(神山繁)の隠ぺいする体質がうすら寒い。
小林桂樹の狂気にも似た表情を見て、昔観た「日本沈没」の田所博士を思い出した。 |

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タイトル通りそのまんまの映画でしたね。最初のタイトルの出方もまたスクリーンにパーンと大きく「首」!!!というのをよく覚えてます。この映画の小林桂樹は強烈でした。
2010/11/11(木) 午前 6:01
ヒッチさん
そうそうドーンと「首」!!!でしたね。小林桂樹は狂気の形相でしたね。私は神山繁の冷たい表情の方が怖かったです。
2010/11/11(木) 午後 11:07
この映画は森谷司郎監督の代表作ですね。有名な映画としても通っていますが、観る機会を得ていません。「真昼の暗黒」と同じ正木ひろしの原作でしたね。
2010/11/12(金) 午前 7:53 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
正木ひろし自身が強い個性なんでしょうね。小林桂樹執念の映画でした。対抗馬の神山繁も切れ味抜群でした。
2010/11/13(土) 午前 11:16