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必死剣鳥刺し
2010年11月7日、第2回船堀映画祭にて。

2010年度作品
監督:平山秀幸
原作:藤沢周平
脚本:伊藤秀裕、江良至
出演:豊川悦司、池脇千鶴、吉川晃司、岸部一徳、戸田菜穂、村上淳、関めぐみ、高橋和也、油井昌由樹、矢島健一、小日向文世

藤沢周平の短編時代小説「隠し剣」シリーズの一編を、豊川悦司主演で映画化。天心独名流の剣の達人・兼見三左エ門(豊川悦司)は、海坂藩の藩政に良からぬ影響を与える藩主の妾(関めぐみ)を殺める。しかし処分は軽いもので、中老(岸部一徳)からその腕を買われた三左エ門は藩主の命を狙う別家の帯屋隼人正(おびやはやとのしょう)(吉川晃司)殺害の命を受ける。一方、三左エ門と血のつながりのない姪・里尾(池脇千鶴)は、密かに三左エ門に恋心を寄せていた。(eiga.com解説より)

東京、江戸川区船堀という町で開催された第2回船堀映画祭で観ました。
昨年は「けんかえれじい」を観て、鈴木清順監督がゲストで来られていた。
今年は平山秀幸監督のトークショーがあった。
この町に住んで5年半、この町に少しでも貢献できればと思いつつ、もっと多くの映画を見に行ければと思うのですが、今年も1回しか観に行けませんでした。

ちなみに、船堀シネパルは、木曜日に、江戸川区の住んでいる証明できるもの(例えば、公共料金の通知書やクレジットの通知書など)を持参すれば、映画が1000円で観賞できます。
また、毎日ラスト上映は1200で観賞できます。
もし、よかったらお立ちよりください。

さて、この映画のお話を。。。
平山秀幸監督は、最初監督の依頼を受けた時、フード映画だとばかり思っていたらしい。
私も「鳥刺し」から焼き鳥屋のおやじの話かと、って、まあこれは冗談ですが。

ネタバレあります。
原作が藤沢周平なので、いたって真面目な下級武士が主人公。
可哀想そうなのは、すこぶる剣術が達者であること。

鉄面皮の藩主の妾(関めぐみ)がすごい。
「腹を切れ。これは殿のお気持ちと同じじゃ」
藩の財政が困窮して、コスト削減のため、費用を減らすことに反発して、会計担当者に言ったことば。
その後、会計担当者は切腹自害する。
自分勝手で、殿様が行う藩政に口を出し、厳しい納税に反抗する農民も「反対するものは殺してしまえばいい」と言い、実際農民は打ち首にされた。
まるで、「十三人の刺客」の稲垣吾朗ちゃんに近い暴君ぶり。

兼見三左エ門(豊川悦司)が妾(関めぐみ)を殺した理由は明確にはされないが。
切腹を覚悟していたのに、すこぶる穏便なお沙汰に戸惑う。
中老(岸部一徳)が、切腹に反対し、殿に具申し、兼見三左エ門を自宅謹慎にしたのだ。
また、謹慎後も護衛の役を命じた。「殿のお役に立てよ」
妾(関めぐみ)を殺したことで、一度は死んだ兼見三左エ門は、姪・里尾(池脇千鶴)のひた向きな愛
を受けて、もう一度生きたいと思うようになった。
そんな矢先に別家の帯屋隼人正(吉川晃司)が殿に会わせろとやってくる。
兼見三左エ門が立ちはだかった。

その後は、説明しませんが、中老(岸部一徳)は、画策家で、何ていやらしいヤツだろうと憎々しく思った。
万人の感想でしょう。
あれ、「必死剣鳥刺し」を使わずに終わってしまうのかと思っていたら、やってくれました。
これぞ、必殺剣。
人の命を弄びやがって。
ようやく、生きる喜びを見いだした兼見三左エ門のせめてもの鳥刺し。

藩主を尊ぶ侍映画が今年は多い。
サラリーマンの上下関係にも繋がるものがあるからでしょう。
でも、この映画は違う。
兼見三左エ門は、最後に反抗した。自分のために。
人の命の尊さ、儚さ、危うさに感動します。
丁寧な映画づくりです。

帯屋隼人正は悪人ではない。
藩主から見た場合の、反抗分子にすぎない。
誰が正しいのか、何が正しいのかもよくわからない時代。

閉じる コメント(6)

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いつ出るのだろうと思ってたら、まさにここぞという場面でしたね。
その名の通り、「必死」の検でした♪。

2010/11/14(日) 午前 0:23 ffa**77

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ふぁろうさん
最後の最後に出ましたね。さすが、岸部一徳です。助演男優賞をあげたいぐらい、イヤナやつですね。そう、必殺ではなく、必死剣でした。感想分、修正しときます。いつもコメントありがとうございます。

2010/11/14(日) 午後 8:51 シーラカンス

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藤沢作品は映画化されてもいいですね。

2011/4/5(火) 午後 7:32 mossan

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もっさんさん
我慢をする下級武士が多いですね。

2011/4/5(火) 午後 9:59 シーラカンス

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「切腹」や「上意討ち」につながる映画でした。下級武士のせめてもの、命がけの復讐でした。
「海坂藩」というコトバのイメージでは、悪い藩主はいないような気がしていたのですが…この映画では「悪人」でしたね。

2013/5/11(土) 午後 8:46 瀧野川日録

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トリックスターさん
下級武士の悲哀、この映画は気持ちの爆発を感じました。「必死剣鳥刺し」が見事でした。

2013/5/11(土) 午後 11:33 シーラカンス

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