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大人の見る繪本 生まれてはみたけれど 2010年11月30日、神保町シアター、「小津安二郎の世界」にて。 1932年度作品 監督:小津安二郎 脚本:伏見晁 出演:斎藤達雄、坂本武、吉川満子、菅原秀雄、突貫小僧 巨匠・小津安二郎監督のサイレント期を代表する作品。子供の素直な視点から、肩書きに振り回されるサラリーマン社会の悲哀をユーモアを織り交ぜ描く。東京の郊外に引っ越してきたサラリーマンの一家。近くには父親の上司の家もある。さっそく、子どもたちは近所のガキ大将になり、その上司の息子も手なずける。ところが、父親はなぜか上司相手に卑屈な態度をとっていた。子どもたちにはそんな父の姿がたまらなく我慢ならなかった…。 (yahoo解説より) これだけ子供が生き生きとした映画も珍しい。 とてもナチュラルで日常の生活感がよく出ている。 無邪気な子供たちのユーモア溢れる行動が微笑ましい。 念力を手から送って、相手の子供を倒すとか。 いじめっ子との争いもどこか笑ってしまう。 小津監督は、子供の自然な動きを引き出すのがうまいですね。 子供たち(兄弟)の素直な疑問から物語は動く。 「お父さんは偉いの」 いつも友達のお父さんにペコペコしているからだ。 映画鑑賞会でも、映画の中でお父さんはわざとおかしな顔をして、おちゃらけて、ヘタヘラして会社の人に笑われている。 子供たちは、そんな父親に怒った。 「お父さんと友達のお父さんはどっちが偉いの」 お父さんは言う。友達のお父さんから給料をもらっているんだ。 友達のお父さんはお金持ちだからね。 子供心が傷つく。 翌日の朝、お父さんが友達のお父さんと会ったが挨拶をしなかった。 子供たちは、「挨拶しておいでよ」と言う。 微笑ましい反面、大人の気持ちも少し分かった一言。 子供心を失くし大人へと変化する残酷な一言でもある。(考えすぎかな) ちょっと肩ぐるしい見方をすると、子供に資本主義を説明したことになる。 人は生まれながらにして、不平等である。 お金持ちと貧乏。 一生懸命勉強して、偉くなると。 大人の絵本というタイトルがあるのも、そういう意味があるのかもしれない。 ちなみに、この映画に笠智衆は出ていたっけな?
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これは生の弁士付で観たことがあります。故・松田春翠氏でした。音楽はテープでしたが、楽しめました。子供が登場するも子供向けではないですね。世知辛さを描写したものですね。
笠智衆は部下役で出ていますよ。映写機を扱う男たちの一人。もう一人は小林十九二です。弁士付だとそういう示唆もありました。
2010/12/10(金) 午前 8:09 [ SL-Mania ]
「食べ物を与えないでください」というプラカードをつけられたこどもがいましたね。それから、父親に反発してハンストしたり。こどもの世界の描き方が実に巧みです。小津のサイレント期の傑作だと思います。
2010/12/11(土) 午前 8:11
SL-Maniaさん
それは貴重ないい経験をされましたね♪ そうでした、思い出しました。あまり出番がなかったので。ありがとうございました。今小津作品を見ているので、映画の中の笠智衆探しをしています。
2010/12/11(土) 午後 1:32
ヒッチさん
いましたね〜。子供の描き方は「すごい!」の一言です。自然なんですよね〜。
2010/12/11(土) 午後 1:43
オヤジの自慢話のシークエンス、有名ですね。「入れ歯出しいれる」オヤジを自慢したり、「申」と「甲」を入れ替えたり、、、。
ところどころ、「東急五反田線」の電車が出てくる。
サラリと小津は”鉄道ファン”て語りかける。
ストーリーもエエのですが、時代背景、サラリーマンの悲哀、最後子供たちに「ヤクザな親父で、申し訳ない…」斉藤さんが、ポツリ子供たちと和解したときのコメント、50%涙しました。
サイレントなのに、全然それを感じない。
セリフなしで感情表現のみを観客に訴える。後世の映画監督にものすごい影響与えたと思う。
2010/12/12(日) 午前 0:29 [ moemumu ]
moe*u*uさん
おにぎりで和解するところを後ろから写すセンス、親子の愛情をさりげなく感じさせるうまさは小津監督の真骨頂ですね。おっしゃるとおりです。サイレンス映画で培った表現力をトーキーでも十二分に使っていますね。
2010/12/12(日) 午後 10:57
専務の息子が「君の家の方が偉いよ」と言い返したのは、ガキ大将(良一)にへつらったように思いました。
もし、本心だと凄く理性的でしっかりした子どもということになります。和解と言うより、妥協のように思いました。(笑)
TBさせてください。
2017/8/30(水) 午前 9:29
> ギャラさんさん
すいません、そのシーンは覚えていないんですよね。子供も大人の世界に影響されて辛いですね。
2017/8/30(水) 午後 9:40
資本主義ですか〜なるほど
大人の世界は不条理ですものね、でもそれを知るのが成長なんですね
ギャラさんの妥協というコメントが実にしっくりときます(笑)
トラバお願いします♪
2017/8/31(木) 午前 10:17
> ベベさん
大袈裟な感想で笑っちゃいますね、昔はこれでも一生懸命に考えて書いてたんです、ハイ。
2017/8/31(木) 午後 6:11