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学生ロマンス 若き日 サイレンス 2010年12月8日、神保町シアター、「小津安二郎の世界」にて。 キーボード演奏者:柳下美恵 1929年度作品 監督:小津安二郎 脚本:伏見晁、 潤色:小津安二郎 出演:結城一朗、斎藤達雄、日守新一、笠智衆、山田房生、坂本武、飯田蝶子 1929年サイレント映画。憧れのマドンナ千恵子(松井潤子)がスキーに出掛けたのを知った渡辺(結城一郎)と山元(斎藤達雄)のぐうたら大学生が、彼女の後を追いかけて妙高高原スキー場に行き、恋の争奪戦を繰り広げていくが…。 小津安二郎監督の8作目で初の長編作品。また現存する小津作品の中では、これがもっとも古い。当時としては若者流行の最先端であったスキーをドラマに絡ませ、ペーソス豊かなギャグの数々で軽快なテンポで描いた青春明朗ドタバタ・コメディである。冒頭の下宿界隈の俯瞰(ふかん)や、スキー・シーンでの移動撮影など、高年の小津作品には決してみられない技法に接することができる。この時期の小津は、アメリカ映画に倣った実験をしばし行っていたようだ。スキー部員の中には、若き日の笠智衆の姿も(彼は小津の28年の『若人の夢』から小津映画への出演を始めている)。(的田也寸志)(amazon解説より) フランク・ボーゼージ監督の「第七天国」を観ていてよかったと思う。 映画が始まる前に、キーボード演奏者の柳下美恵さんの素敵なアドバイスがあった。 「第七天国」のパロディがあります。 「第七天国」を「なな」と呼ばずに「しち」と読んでください。 え、どういう意味だろう? 大学の同級生仲間の、陽気でお調子者の渡辺(結城一郎)ときっちりして真面目でちょっと抜けている山元(斎藤達雄)はお金がなく、マドンナ千恵子(松井潤子)がいるスキー場に行けない。 思いあぐねていた渡辺(結城一郎)は、何か閃いたように「上を向いて」と言う。 「質屋」に所帯道具を持って行き、お金を借りて、颯爽とスキーに行く。 「質屋」は「しちや」で「しち」だから「七」、「第七天国」ということだろう。 「上を向いて」というセリフは、「第七天国」の掃除人主人公がもっと偉くなるんだという前向きな気持ちを表して自分の住む部屋を「第七天国」と呼んでした。 この映画では「上を向いて」は、第七天国=質屋だったというオチ。 ありがとう、柳下美恵さん! 前振りとして渡辺(結城一郎)の間借りの部屋には、ちゃんと「第七天国」のポスターが貼られている。 渡辺(結城一郎)と山元(斎藤達雄)は、お互い邪魔を繰り返しマドンナ千恵子(松井潤子)にアタックする。 要領の悪い山元(斎藤達雄)が、渡辺(結城一郎)にスキーの板を流され、走って取りに行く様がおかしい。 要領がいい渡辺(結城一郎)は、マドンナと仲好くなり、幸せいっぱい。 しかし、実は、マドンナ千恵子(松井潤子)は、母親(飯田蝶子)とともにお見合いをするためにスキー場に来ていた。 なんと相手は、同級生(日守新一)だった。 日守新一が若いですね〜。 ショックの2人は、傷心のまま、スキー場を後にし、電車に乗る。 たまたま電車の中で教授に会い、テストの点数を教えてもらう。 「君たち、スキーをしている場合じゃないだろ」 45点と37点、渡辺(結城一郎)は落第。 下宿に帰って、落ち込んでいる山元(斎藤達雄)に「俺がシャン(女性?)を捜してやるから」 と、貸間ありの張り紙をする。 マドンナともこの手で知り合いになったからだ。 ソフトなユーモアと、何とも微笑ましい青春コメディ。 学生の下宿から、一転スキー場に移り、スキーを滑る動きのある映像が楽しい。 ほんと学生たちのスキーが楽しそうなのです。 この当時、スキーの映画はかなり珍しいのでは。 斎藤達雄は、相変わらず?気持ち悪い。指を伸ばして曲げるしぐさがオカマっぽい。 笠智衆は、学生仲間の一人で登場。スキーを滑っていたような気がする。 結構好きですね、この映画。
楽しかったです。 |

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今観られる最古の小津作品ですね。笠智衆はタイトル記載のない場合がこの時期多かったですね。何でも彼が出ていない小津作品は「淑女は何を忘れたか」だけだということを何かで読みました。
2010/12/20(月) 午後 10:57 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
この時期は軽妙なコメディを作っていたのがよくわかります。そうみたいです、ピッチさんに教えてもらってわかりました。その時はあまり気にしていなかったので、思い出しません。
2010/12/22(水) 午前 8:31
キーボードの伴奏つきでご覧になったんですね。しかも解説付きとは素晴しい。完全サイレントこの「若き日」より古い作品が7本あるのにフイルムが失われていて現在では見ることができません。つくづく残念ですね。
2010/12/24(金) 午前 5:49
ヒッチさん
でも1本でも残っていてよかったです。柳下美恵の解説には感謝しています。
2010/12/26(日) 午前 0:33