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愛怨峡 2011年1月8日、シネマヴェーラ「溝口健二傑作選」にて。 1937年度作品 監督:溝口健二 原作:川口松太郎 脚色:依田義賢、溝口健二 出演:山路ふみ子、河津清三郎、清水将夫、三桝豊、田中春男、浦辺粂子、菅井一郎、田中筆子 信州の旅館の女中・ふみ(山路ふみ子)は若旦那・謙吉(清水将夫)の子を身ごもり東京へ駆け落ちするも、謙吉は迎えに来た父親(三桝豊)と共に去ってしまう。やがて芳太郎(河津清三郎)と出逢ったふみは、共に漫才師になり子供を連れて旅芸人の一座で働くことに。そんなとき、巡業先で再会した若旦那から結婚を申し込まれたふみは…。田舎の因習の中で苦しみながらも毅然と生きるふみを演じる山路ふみ子が素晴らしい。(シネマヴェーラ解説より) 画像がかなり悪く、音声もひどい。 それでも、いいんですよ、この映画。 溝口健二は、やっぱりいいんですね〜。 1937年の作品であっても、後年の溝口監督らしさが随所に見られます。 一言でいうなら、女性のたくましさ。 最初は弱々そうに見えても、どんどん強くなっていくのです。 それは子供を生んだことで、開き直るのかもしれません。 子供のため、生きていく人生に変わるのですね。 その逆が男です。 謙吉(清水将夫)は、身ごもった女中・ふみ(山路ふみ子)と東京に駆け落ちするが、おやじに見つかり、一人だけ田舎に連れて帰させられます。 ふみ(山路ふみ子)と芳太郎(河津清三郎)が漫才コンビでその田舎に巡業にきます。 謙吉(清水将夫)は、今さらながら、ふみ(山路ふみ子)に結婚を申し込みます。 ふみ(山路ふみ子)が好きなのは、芳太郎(河津清三郎)。 しかし、ふみ(山路ふみ子)は悩みますが、子供の将来を考えて、謙吉(清水将夫)の結婚を受け入れます。 やがて、隠居した謙吉のおやじが家にやってきて、勝手な真似はするなと結婚に反対します。旅館もお前に任せておけないから俺がやると。 謙吉は何も言えずに黙って従うだけ。情けないです。 ふみ(山路ふみ子)は、お爺さんにいじめられるのはまっぴらと啖呵を切って出ていく。 この、かっこよさには、惚れ惚れします。 そして、どこかの村で芳太郎(河津清三郎)と漫才で客を笑わせています。 女性の力がまだ弱い時代であっても、溝口作品に出てくる女性は強いです。 でも、どこかに情をひきずっている感じがするんですよね。その微妙さがいいのです。 1936年の「浪華悲歌」を思い出します。 「元禄忠臣蔵」のような長回しは、まだそんなにありません。 山路ふみ子のセリフ廻しは独特です。
河津清三郎が、またいいやつなんですよね〜。好きなのにふみに手を出さない。 俺みたいなヤクザな男は結婚したらだめだと。 それに、漫才までやってます。悪役しか知らないので、びっくりです。 二人の漫才、素人とは思えないほど、お上手でしたね。 |

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この作品はフィルムコレクターが16mmのプリントを所持していたおかげで今も鑑賞できるのですね。フィルムセンターに所蔵されているのがそれでそこからのコピーが街の映画館でもかかるのでしょうか。因みにDVDもフィルムセンターのプリントからのものようです。冒頭の会社マークはなく、タイトルの途中から始まりますね。新興作品は殆どが失われた状態です。この次の「露営の歌」は残っていないようですね。
2011/1/11(火) 午後 9:46 [ SL-Mania ]
SL-Maniaさん
ほんとに、よく何でも御存じですね♪ 確かにタイトル欠損していました。まさにフィルムコレクターさまさまですね。いい映画でした。じっくり人の感情を味わえる溝口作品は今の時代に合っている気がしますね♪
2011/1/12(水) 午前 0:10
先日、私も観ました。音(雑音)がどうも気になりましたね。
最初の頃の旅館の移動撮影(旅の一座を案内する)がよかったですね。
そして、ラスト漫才ノシ−ンで終わるのがいいですね。
溝口すばらしい。
歴史がわかりました。SL-Maniaさん、有難うございます。ニュ−プリントは無理は無理なのかしらん。
2011/1/15(土) 午後 3:08 [ koukou ]
koukouさん
おお、観られていたんですね。音声はかなりひどかったですね♪ 女性のたくましさを表現する漫才(笑われてもなんぼ)というのがまたいいですね。ほんと溝口の素晴らしさを実感しました。
2011/1/15(土) 午後 10:10