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ある子供 2011年1月17日、恵比寿ガーデンシネマ「ベストセレクション」にて。 2005年度作品 監督:ジャン・ピエール&リュック・ダルデンヌ 脚本:ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ 出演:ジェレミー・レニエ、デボラ・フランソワ、オリビエ・グルメ、ファブリツィオ・ロンジョーネ 若年層の失業率が20%に達し確かな未来を見出せない若者が急増しているというベルギーの社会情勢を背景に、大人になりきれないまま子供を産んでしまった若いカップルの運命を、厳しくも優しい眼差しで見つめつつ、抑制の中に鋭さを秘めた妥協のない演出で描き出す。20歳の青年ブリュノは定職にも就かず、ひったくりなどでその日暮らしの日々。やることなすこと行き当たりばったりで、思考回路もまるで子供のまま。そんなブリュノは、18歳の恋人ソニアが自分の子供を産んだとういのに父親としての自覚どころか関心さえ示そうとしないのだった。そしてある時、ブリュノは深い考えもなしにその子供を売り捌いてしまうのだった…。(allcinema解説より) この映画の感想は難しい。 主人公は、中学生が盗んだ盗品を闇の大人に売り、その斡旋料で生計を立てている、その日暮らしのチンピラ。 だからいつも彼の頭の中にあるのは、生活するための「金」だけ。 赤ちゃんが生まれて、若い妻からちゃんと働いてと言われても、安い給料で働けるかみたいなことを言う。 彼は赤ちゃんのために乳母車も買ったのに、出生届けも出したのに、自分の赤ちゃんを盗品と同じように売り飛ばしてしまいます。 それでも、悪いことをしたとは思っていない。 こんなにお金を貰ったんだぜ、また子供を作ればいいじゃないか。 妻がショックで入院して、警察に子供を売ったことをばらされるのを恐れ、その理由だけでただ単に赤ちゃんを取り返した。 人への思いやりや人への感情が希薄です。 自分勝手で、無責任で、情けないやつなのです。 解説にあるように、大人になりきれていない子供のような少年。 タイトルの「ある子供」は、最初は赤ちゃんのことかと思っていたけど、この少年のことなのですね。 心を入れ直すから、少しお金をくれ、と妻に哀願します。 それも叶わないと、また中学生とひったくりをやりますが、ミスり、中学生が捕まります。 そして、自分が首謀者だと自首します。 彼の行動が変わります。 ラスト、刑務所にいる主人公に妻が面会にきます。 彼は、号泣します。 妻も号泣します。 初めて、自分を吐きだしたような号泣シーンに唖然とします。 ようやく自分を知ったのでしょうか。 彼の母親に子供ができたことを告げると、母親も別の男と暮らしている様子で、やさしい言葉はかけられず、土曜日においでと、家庭環境は複雑なことは分かります。
家庭の中で、愛されていなかったのでしょう。愛を知らないから、人への気持ちも希薄なのでしょう。 解説にあるように「若年層の失業率が20%のベルギー」であることも大事なのでしょうか。 でも映画の中ではその情報はなかったです。 そのことを知ったからといって、情けない少年の行動を社会の被害者の行動とは思えません。 大人になりきれない少年に、どう反応したらいいのか、戸惑いながら観て、そしてラストの号泣に驚きました。 自分が年老いて、若い人の気持ちが見えなくなっているのかしれません。 |

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ダルデンヌ兄弟の作品ってぼそぼそ。。そしてゴツゴツっとしていて
見にくいですが、これもそうでした。
でも・・ラストで・・
ただやはり私もどうしても共感はできかねました。
TBさせてくださいね。
2011/1/24(月) 午後 10:03
cartoucheさん
ぼそぼそ、ゴツゴツって面白い♪
ダルデンヌ兄弟は初めてなんですが、確かにドキュメント風の撮り方、自然体の描き方ですね。あ〜、cartoucheさんもそうでしたか。感想しにくい難しい映画ですね。
2011/1/24(月) 午後 11:54
ベルギーの若者のすべてが主人公の少年のように生きてる訳ではないはずだし、確かに甘いですよね。
でも子供と妻への愛が彼を更生させてくれたらいいなぁと、祈るような気持ちになりました。
私もいつもより短い感想ですがw TBさせてくださいね。
2011/1/26(水) 午前 10:26
pu−koさん
失業率が20%のベルギーの社会の犠牲者という古い映画作りとも思えませんし、あるがままの少年を描くことで閉塞感をみせたかったのか、よくわかりませんでした。ラストの号泣で彼の生き方が変わればと、切に願います。変わってほしいと願う監督の思いがあの号泣に繋がっているかもしれません。
2011/1/26(水) 午後 9:20