|
殺人狂時代 2011年2月13日、新文芸坐「鬼才・岡本喜八 七回忌 はじめての人のための岡本喜八」にて3回目を鑑賞。 1967年度作品 監督:岡本喜八 原作:都筑道夫 脚本:小川英、山崎忠昭、岡本喜八 音楽:佐藤勝 出演:仲代達矢、団令子、天本英世、砂塚秀夫、富永美沙子、久野征四郎、小川安三、江原達怡、長谷川弘、二瓶正也、大木正司、樋浦勉、沢村いき雄、草川直也、中山豊、山本廉
マザコンの犯罪心理学者・桔梗信治(仲代達矢)は、溝呂木博士(天本英世)率いる人口調節のために無駄な人間を抹殺する“大日本人口調節審議会”の殺し屋たちに命を狙われるはめに。しかし悪運が強いのか単に偶然か、桔梗は彼らをことごとく撃退し、やがて自分の身体に隠された秘密を知ることになるのだが…。
チャプリンの「殺人狂時代」ではありません。喜八監督の「殺人狂時代」です。
岡本喜八監督が残した全39作品中きわめつけのカルト映画として知られるサスペンス・アクション・コメディ映画の怪、いや快作。原作は都筑道夫の『飢えた遺産(なめくじに聞いてみろ)』で、岡本監督は全編ブラックユーモアに満ちたマンガチックなテイストでこれを押し通したものの、試写を観た会社上層部は恐れをなして半年間オクラ入り。その後、宣伝もろくにされないまま1週間の封切りで一旦姿を消したものの、後の名画座上映で映画ファンの圧倒的な支持を集めて奇跡的に甦ったという、いわく付きの作品である。尋常な精神の持ち主がほとんど出てこないのもグロテスクだが、妙にすっとぼけた味わいがそれを巧みに緩和し、実は娯楽映画としてきちんと万民が堪能できる仕上がりになっている。岡本映画の闇(!?)の魅力を知る上でも欠かせない作品ともいえるだろう。(増當竜也)
増當竜也さんの解説で、この映画が、いかに不思議で奇怪な映画だということが伝わると思います。 私はリアルタイムでは観ていないですが、遅れてきて、当時こんな変てこな映画をよくも作ったなと感動した記憶があります。 ユーモアと不気味さとかっこよさが、絶妙にブレンドされ、日本映画にないテイストに仕上がった作品です。 カルト映画と呼ばれるに相応しい。 ただ、映画が作られてからほぼ半世紀近くになり、さすがに今の時代から見たら古く感じるようになっているかもしれません。自分は何回も見ているためマヒしているので、若い人の感想を聞きたいですね。 登場する殺し屋たちがユニークです。 トランプ斬り殺人の小男(小川安三)、義眼の毒女(富永美沙子)、ハイネの詩を読みながら殺す松葉づえの男(久野征四郎)、仕込み傘の男(沢村いき雄)。 そして、何と言ってもパラノイアのボスの溝呂木博士(天本英世)が、強烈に気持ち悪い。 マザコンの犯罪心理学者・桔梗信治(仲代達矢)は、水虫病のトボケタ調。 黒澤作品の重厚な演技とは真逆の緩いセリフ回しが楽しい。 弟分の大友ビル(砂塚秀夫)(大友ビルはオートモービルの洒落)は賑やかし。 お色気たっぷりの雑誌のライター団令子は、ルパン三世の不二子ちゃんか。 しかし、彼女には驚くべき謎が・・・。 シャレたシーンがいくつも。 殺し屋が地下鉄の車両に轢かれ悲鳴の叫び声の次のシーンが、ステーキを切るシーンだったりとか。 自衛隊の爆撃の中を走る桔梗信治(仲代達矢)と大友ビル(砂塚秀夫)の前に、不発弾が。 その不発弾を仲代達矢が見て、「これはお前の税金だろう」「兄貴、俺は税金払ってないよ」 精神病院のお金をかけないシュールな美術セットも秀抜。 仲代達矢と天本英世のスペイン式決闘もユニーク。 ラストの花火が美しい。 絶好調の頃の喜八監督の映画です。 盟友山本廉は、精神病院の患者で重要な役どころです。
小川安三は、最初の殺し屋で目立っていました。その後実業家となり、映画「虹の橋」で製作をしましたが、それからどうしているでしょうかね。 久野征四郎はハイネの詩を読み、いい声をしていました。 佐藤勝さんの音楽も、トボケタ風で、気味悪く風で、楽しい音色でした。 |

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 映画レビュー








これは大好きです。
まさに、岡本喜劇の代表作ですね。
団令子がキュートで素敵ですね。
2011/2/21(月) 午後 0:21 [ ひろちゃん2001 ]
ひろちゃんさん
喜八作品にコメントもらえるとうれしいですね♪
団令子が色っぽかったです。鬼才の面目躍如ですね。
2011/2/21(月) 午後 11:46