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ブルージャスミン 2014年10月3日、早稲田松竹にて。 2013年度作品 監督:ウディ・アレン 脚本:ウディ・アレン 出演:ケイト・ブランシェット、サリー・ホーキンス、アレック・ボールドウィン、ピーター・サースガード、ルイス・C・K ウッディ・アレン監督が初タッグとなるケイト・ブランシェットを主演に、上流階級から転落したヒロインが再起をかけて奮闘し、苦悩する姿を描いたドラマ。ニューヨークの資産家ハルと結婚し、セレブリティとして裕福な生活を送っていたジャスミンは、ハルとの結婚生活が破綻したことで地位も資産も全て失ってしまう。サンフランシスコで庶民的な生活を送る妹ジンジャーのもとに身を寄せたものの、不慣れな仕事や生活に神経を擦り減らせ、次第に精神が不安定になっていく。それでも再び華やかな世界へと返り咲こうと躍起になるジャスミンだったが……。第86回アカデミー賞でブランシェットが主演女優賞を受賞。共演にアレック・ボールドウィン、サリー・ホーキンス、ピーター・サースガードら。(映画com解説) ネタバレあります。 まず、ケイト・ブランシェットは凄い、と思いましたね。 高慢で、自己主張が強くて、セレブの生活から逃れられなくて、一人ごとを呟くような不安定な精神状況、泣いて笑って、そしてラストで明らかになるが隠していた秘密を持っている。 こんな性格だから、観客は主人公に感情移入しない。 この映画のポイントは、ここにあると思います。 ウッディ・アレン監督の視線は、とても冷静で、冷酷だ。 普通なら、どこかで主人公の気持ちに寄り添うような、主人公が可哀想なエピソードを入れるのですが、そういうことはまったくなく、あくまでも醒めた目線で客観的な描き方をする。 投資会社を経営する旦那の妻だった主人公。 旦那は怪しい投資話で儲けるような危ない会社の社長。 やがて、旦那は告発され捕まり、旦那は刑務所で自殺した。 首を括って死ぬのは窒息死ではなく、首の骨が折れるからと冷静にしゃべる主人公。 現在の一文なしの生活に、セレブ時代の豪華生活の過去が何度となくフラッシュバックされる。 時々、どちらの話なのか分からなくなる。 それは主人公の心象風景なのかとも思う。 現在なのに、独り言を過去の旦那に向って呟く。 いつも情緒不安定で精神安定剤を飲む。 その理由は、ラストでわかる。 対極にいるのが、義理の妹。 どちらも里親にだされた。 主人公は、この生活を抜け出すため、向上心を持たないといけないと妹に言う。 しかし、妹は、いつも成り行きに流されている生活。 主人公は、妹を批判しながらも、たいして自分も変わりない。 結局、セレブの生活をしたいため、詐欺まがいの結婚をしょうとする。 この女は、いったい、何が目的なのか、ただ、里子の貧しい生活から抜け出せればいいと思っているだけ。 本来の知的な文化的な生活に憧れているだけにすぎない。 エセ文化人に対する皮肉を込めた映画かも。 妹の方がもっと純粋で素直です。 と、ウッディ・アレンは言いたかったのでしょうか。 いや、そういう描き方をすることが、ある意味エゴイストとも言える。 ジャネットをジャスミンと言わす自己愛のかたまりを描いた映画、とても面白かったです。 それに、本人は真剣なんでしょうが、どこかユーモア溢れるように見えてしまうのは、監督のうまさ でしょうか。 ウディ・アレンの映画は、いつもユニークで、目が離せないです。
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チャコティ副長さん
ケイト・ブランシェット、納得のアカデミー賞です。病的な主人公の傲慢で虚栄心が強くそれでいて孤独感に満ちていて、このざわざわした感じは好きです。ウディ・アレンはより映画のとりこになっているようで、どんどん面白くなっていますね。
2014/10/14(火) 午後 11:21
のびたさん
ウディ・アレン78歳、イーストウッド84歳、老練というより、まだまだ若い感性に溢れていて、これからも楽しみです。ケイト・ブランシェットの協力を得て、映画のマジック、楽しませてもらいました。人を描くのがやっぱり一番面白い気がします。
2014/10/14(火) 午後 11:26
ウディはシニカルなコメディが上手いですよね。しかし本作はそれ以上に痛みの強さを感じました。
ケイトはオスカー受賞も納得の演技で魅せますね〜脇のサリー・ホーキンスも上手いし、ベテラン勢がしっかりと作った作品だったと思います。
遅くなりましたがTBさせてくださいね。
2014/10/16(木) 午後 8:40
choroさん
シニカルですね、どこか醒めて見ているウディがいるようです。サリー・ホーキンスもどこにでもいる普通の女性のようで男好きな感じが、ケイト・ブランシェットとのバランスが見事でした。
2014/10/18(土) 午前 0:41
俳優陣たちは上手い。と感じる作品でしたが、アレンのこの皮肉り方
というかダメダメな人たちを描く様、どうも個人的にはあまり好きな
内容ではなくて、凄いというのに反してちょっと引いてみてしまう(笑)
そんな私の感想でしょうか。妹も純粋なようでいて結構その場の
勘定に流されながら生きているだけで、信念みたいなものは
微塵も感じられないですよね(爆)
ジャスミンに至ってはよくある誤魔化しすぎて自分の本当が
分らなくなっているような人です。TBしていきます♪
2014/10/29(水) 午前 8:49
エルザさん
こういう人っていますよね。アレンの人物設定に唸ります。人の嫌な部分をありのまま見せつける様に惹きつけられます。自分はとても面白かったです。
2014/10/31(金) 午後 7:33
ここ数年のウディ・アレン映画はおもしろいですね。「欲望という名の電車」をご覧になったら、きっと主人公と妹、そして妹の旦那(マーロン・ブランド似)にニヤッとすること請け合いです。
今年もよろしく。
2015/1/2(金) 午前 6:24
トリックスターさん
「マッチポイント」もユニークな映画で、この映画も強烈でした。いつか「欲望という名の電車」を観たいですね。
2015/1/3(土) 午前 0:21
初めまして、シーラカンスさま。
訪問コメントありがとうございました
ご感想を読んでほんとにそうだなあ〜と思いました。
全然感情移入できない主人公なのに、最後までひきつけられてしまいましたもの。
こちらからもTBよろしくお願いいたします。
2015/3/13(金) 午後 6:21
なずなさん
コメントありがとうございます♪ 不思議な映画ですね、プライドが高く、実に嫌な女性で、絶対共感できないのですが、生の人間身が出てて何故か惹かれますね。悲しい女なんでしょうね。
2015/3/14(土) 午後 11:12
こんばんは。
アレン監督作品の中には苦手なものもあるのですが、これは大丈夫でした。ジャスミンに
怒りは感じませんでした。TBお願いしますね。
2017/1/30(月) 午後 9:06 [ hisa24 ]
> hisa24さん
最近のウディ・アレンの映画は面白いですね。こういう自己愛の固まりみたいな主人公であってもどこかユーモアに見せるあたりがうまい。
2017/1/30(月) 午後 10:35
そうそう、本人真剣なのにコミカルにみえてしまうのがウディアレンらしいかもしれませんね。面白かったですね。TBお返ししますね
2017/8/17(木) 午前 8:45
> LAGUNAさん
「欲望という名の電車」をモチーフにしているようですが、ユーモアに見えるとか、内容そのものはやっぱりアレン節だと思いますね。
2017/8/17(木) 午後 9:36
夫の浮気に怒って自らがFBIに通報したのには、ヒロインの嫉妬深さと自己愛と怖さがあらわれていました
ケイトの迫真の演技もすごかったですが、妹役のサリー・ホーキンスもよかったですね
トラバお願いします♪
2017/8/22(火) 午前 11:31
> ベベさん
ケイトの動とサリーの受け、内容も凄い映画だと思いますね。
2017/8/22(火) 午後 8:18
ジャスミンの精神状態に,悪い意味での時代の軽さが感じられ,ウディ・アレンはそれを徹底的に突き放し,冷笑しているようにさえ思われました。
TBお願いいたします。
2018/7/28(土) 午前 10:07 [ 飛行機雲 ]
> 飛行機雲さん
セレブの女性に痛い目にあったのか、ウディ・アレンの目線は冷酷ですね。
2018/7/29(日) 午後 4:33
エセ文化人に対する皮肉を込めた映画、というのはそうでしょうね〜、でも、アレンって自分は違うんだ特別なんだと思っていないところがポイントかもと思います。
TBお願いいたします。
2018/7/31(火) 午後 10:20
> じゃむとまるこさん
どちらかと言うと文化人とかが嫌いのような気がします。昔痛い目に合ったとかじゃないかな、執拗ですよね。
2018/8/1(水) 午後 9:13