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ガス人間第一号 2018年8月19日、CSにて。 1960年度作品 監督:本多猪四郎 脚本:馬淵薫 出演:三橋達也、八千草薫、土屋嘉男、佐多契子、左卜全 生体実験の犠牲で、身体をガス化できる特殊能力を持ってしまった男と、彼の愛する美しい女、春日流家元・藤千代との悲恋を描いたSFスリラー。強盗殺人を捜査する岡本警部補たちは、容疑者として日本舞踊の家元・藤千代に目を付けた。だが、彼女は無実であると主張する男が現れる。彼・水野こそ、自在に身体を気体化できる能力を以て、強盗を働いていた真犯人だった……。 通称“東宝変身人間シリーズ”第3作。ポスターには「悪魔か 宇宙の落し子か 完全犯罪にかけるガスマン!」と書いてあり、一見すると犯罪映画のような感があるが、中身はメロドラマという印象が強い。変身人間になってしまった男、水野を演じたのは東宝特撮映画にはお馴染みの土屋嘉男。彼が愛した女・藤千代を演じた八千草薫の美しさもこの悲恋物語に華を添えている。ラスト爆発炎上する劇場のシーンのミニチュア・ワークや、水野がガス化していくシーンなどが特撮的な見所。本作のBGMは『ウルトラQ』にも使用された。<allcinema> この映画は斬新ですね。 生体実験でガス人間にされた男が、自己嫌悪の悩みから次第にガス人間の優位性に自信を持ち始め、人間を越えた新しい人類としての自分に酔いしれていくさまが面白いんです。 どこかで観た残像が。 そうです、クローネンバーグの「ザ・フライ」ですね。 新人類としての生命体を喜ぶ主人公にこの映画の主人公はダブります。 「蝿男の恐怖」(未見です)のオリジナルが1958年だから、もしかしたらこちらの影響かな。 ただ、この映画は、恋愛ものなんです。 それも屈折した恋愛ものです。 主人公ガス人間(土屋嘉男)は、凋落した日本舞踊の家元・藤千代(八千草薫)に一途な恋を抱き、盗んだお金を貢ぐ。 舞踊会を開くための資金を提供する。 藤千代(八千草薫)は果たしてどう思っていたのか、そこが曖昧です。 自分をここまで思ってくれたことに、どこかありがたいと考えての行動かな。 でも、ラストのガス人間を連れての自爆は、この後二人の未来はないという、そしてガス人間を葬らないとという辛い思いでの決断でしょう。 どこか儚い思いが伝わるのです。 東宝特撮映画の中では、ちょっと毛色の変わった独特の映画でした。 八千草薫は、美人でしたね、好みです(笑)。 第二号を作る予定だったのかな。
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この当時「変形人間」ものが数本ありました。電送人間、液体人間といった具合です。いずれも戦争が関連していて、これらの姿にならざるを得なかった人たちは戦争の犠牲者といったものでした。儚い感じはそんなところかも関連しているかもです。
2018/8/30(木) 午後 9:26 [ SL-Mania ]
所謂特撮物でありながら「一方的な愛」が裏テーマになっている所が凄いと思いました。とても子供向けとは思えない内容で…。
『雪国』(57)とこの作品の八千草薫は特に美しいですね。
2018/8/31(金) 午後 2:19 [ 原達也 ]
> SL-Maniaさん
液体人間は観ましたがあまり面白くなかったです。電送人間は未見です。この映画は特撮映画では今までにない発想ですごく新鮮でした。
2018/8/31(金) 午後 9:50
> 原達也さん
確かに子供向けとは思えない特撮で、レベルの高い内容でした。特撮映画ではマイベスト1です。八千草薫の清廉とした美貌にはこの映画にピッタリです。
2018/9/1(土) 午後 8:45