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サラの鍵 2018年6月13日、京都シネマにて。 2010年度作品 監督:ジル・パケ=ブレネール 原作:タチアナ・ド・ロネ 脚本:ジル・パケ=ブレネール、セルジュ・ジョンクール 出演:クリスティン・スコット・トーマス、メリュジーヌ・マヤンス、ニエル・アレストリュプ タチアナ・ド・ロネの同名ベストセラー小説を、クリスティン・スコット・トーマス主演で映画化。1942年のフランス、パリ。ユダヤ人の迫害が過激化するある日、幼い弟を納戸に隠したサラは、納戸の鍵を手にしたまま収容所へ送られてしまう。そして現代。アメリカ人ジャーナリストのジュリアは、ユダヤ人迫害事件を取材するうちに、あるユダヤ人家族の悲劇を知り……。第23回東京国際映画祭で監督賞と観客賞を受賞。(映画com解説) 子供、ナチスという、これだけでもう苦手です。 あまりに辛い話だと伝わってくるので。 案の定、あまりに辛すぎて、ウソくさい文章になりそうで、なかなか感想が書けずに3か月が過ぎてしまいました。 子供がこんな重要なことに関わってしまったことがあまりに辛い。 いきなりの検挙に、弟を戸袋に閉じ込め助けたことで、最初は誇りに思っていたでしょうが、すぐに帰れないことが次第に明らかになるにつれ、両親からも罵倒され、自分がしたことが大きなことになり、悔やんでも悔やみきれない。 さらに、逃げ延びて、ようやく家に戻った時に見た弟は。。。 これ、実話ですか? 小説なら、こんな少女に、こんな過酷なことをさせたことが辛すぎる。 当然、もともとはナチスへの、戦争への反戦だということは十分わかってはいるんですが。 だから、この出来事があまりに辛くて、忘れられず、苦悩のまま、後半、自殺することになるのでしょうね。 収容所を優しい警備隊に助けられて、脱走に成功し、農家の夫婦に匿われ生き延びた。 そんな人たちの思いも届かず、主人公は精神を病んで、命を絶った。 一人で、辛い過去を悲しみを自分の胸にしまったまま。 そう思うと、静かに涙が溢れてくるのです。 調べると、この事件は「ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件」と言われるようです。 ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件・・・ 第二次世界大戦下、ナチス・ドイツの占領下にあったフランスで1942年7月16日〜17日に行われた最大のユダヤ人大量検挙事件である。本質的には外国から避難してきた無国籍のユダヤ人を検挙するためのものだったとされる。1942年の7月、ナチスはヨーロッパ各国でユダヤ人を大量検挙することを目的とした「春の風」作戦を計画した。フランスにおいては、ヴィシー政権がフランス警察を動かし作戦を実行した。パリで9000人にも及ぶ警察官と憲兵が動員された。警察庁の記録によれば、7月17日の終わりには、パリと郊外での検挙者数は1万3152人で、そのうち4115人が子供だった。 ヴェロドローム・ディヴェール(Vélodrome d'Hiver)とは冬期競輪場(英語版)のことで、本事件で用いられた中間収容施設の中で最も大きかった。最初、検挙されたユダヤ人達の多くは5日間、ここに閉じ込められた。競技場に屋根はなく、真夏の太陽が照り付ける中、食料や飲料水をほとんど与えられず、トイレも少なかった。身動きもできないまま、飢えと渇きと臭気に襲われ、その光景は人間に対する冒涜そのものであった。 その後、アウシュビッツを初めとする東欧各地の絶滅収容所へと送られた。収容所生活の中で、終戦までに生き延びたのは100人に満たない大人のみで、子供は生き残らなかったという。(ウィキペディア解説) 並行して、あるジャーナリストの女性の話と繋がっていきます。 過去のサラ、母の、妻の、生きざまを、蘇らせ、伝えたのは、ジャーナリストの女性(クリスティン・スコット・トーマス)。 過去を蒸し返すのを嫌がった二人に女性は、真実を知ることは犠牲を伴うと言う。 女性も色んな犠牲を払っていた。 夫の反対で出産するか迷っていたのを、このサラの話から、出産する覚悟を決めた。 名前をサラと名付けた。 過去と現代が繋がるお話、過去だけでなく現代へとサラが、戦争が見事にまで蘇るのです。 自分が住んでいたのが、サラが住んでいた部屋だったからです。 あまりにうまくできていますが、それ以上に時代を越えて、ジャーナリストの女性(クリスティン・スコット・トーマス)が、サラのことから命のことを深く感じたからでしょうね。 原作が女性ならではのストーリー、とくに出産に繋げる話はそう思いました。 クリスティン・スコット・トーマスは、いつも地味ですが、好きな女優です。
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心に残る映画でした。
クリスティン・スコット・トーマスさんはデビューのころ(「一握の砂」とか)から注目の女優さんです。
チャーチルの妻役は絶妙でした♪
2018/9/15(土) 午後 10:43
これは本当につらい作品でした。
一生ある意味心に突き刺さる作品になりました。
TBお願いします。
2018/9/16(日) 午前 7:34
> じゃむとまるこさん
この映画はね〜、心を揺さぶられましたね、現代に通じる内容が自然に感動できました。奥深い映画でした。クリスティン・スコット・トーマスは自分の注目の女優さんです。
2018/9/16(日) 午後 10:36
私も想いの残る作品でした.辛い境遇ながらも一筋の希望を見る….
救いも有るのが好かったなとも.古い記事ですがトラバさせて下さいね.
2018/9/17(月) 午前 7:32
> atts1964さん
いや、あまりに辛くて、可哀そうで、なかなか感想が書けなかったです。自分も強く深く刻まれた映画でした。
2018/9/17(月) 午後 11:04
> チャコティ副長さん
重苦しい内容で、少女の傷はやっぱり残ってしまった、でも夫と息子に伝えることができた。子供の名前をサラに、戦争の悲惨さを現代まで継がれている様が見事でした。名作です。
2018/9/19(水) 午前 10:59
フランスの古いアパルトマンにはこんなつらい
秘密もあるのですね。 TBお願いします。
2018/9/25(火) 午後 9:46 [ リュー( ryu) ]
> リュー( ryu)さん
こんなことがあるとは。戦争は終わってはいませんね。
2018/9/27(木) 午後 9:28