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ディア・ハンター 2019年1月9日、シネ・リーブル梅田にて。 1978年度作品 監督:マイケル・チミノ 脚本:デリック・ウォッシュバーン 出演:ロバート・デ・ニーロ、クリストファー・ウォーケン、メリル・ストリープ、ジョン・カザール、ジョン・サベージ ベトナム戦争で心身に深い傷を負った男たちの苦悩と友情、そして戦争の狂気を描き、第51回アカデミー賞で作品賞、監督賞、助演男優賞など5部門を制した戦争ドラマ。1974年の「サンダーボルト」で長編監督デビューし、2作目の監督作となった本作で大きな成功を収めたマイケル・チミノがメガホンをとった。主演のロバート・デ・ニーロ、本作でアカデミー助演男優賞を受賞したクリストファー・ウォーケン、これが遺作となったジョン・カザールらに加え、当時デビュー間もないメリル・ストリープが出演。ストリープもアカデミー助演女優賞にノミネートされた。60年代末、ペンシルバニアの製鋼所で働くマイケル、ニック、スティーブンたちは休日になると鹿狩りを楽しんでいた。やがてマイケルたちは徴兵され、ベトナムへ。彼らは戦場で再会するが、捕虜となり、残酷なな拷問ゲームを強要される。マイケルの機転で脱出に成功するが、その後ニックは行方不明に。マイケルは彼を捜すが……。日本では1979年に劇場初公開。2018年、製作40周年を記念して4Kデジタル修復版が公開。(映画com解説) ちょっとした感想です。 有名な映画ですが、今更ながら初見です。 写真にあるように、ベトナム戦争時におけるロシアン・ルーレットの狂気。 前半まで、4人の同僚仲間の結婚式に絡むバカ騒ぎが延々と映される。 長いなと思って観ていたけど、後半の悲惨な戦争体験をあざ笑うかのように、この時だけ幸せな時間を彼らは過ごしていたことになる。 そして、いきなりベトナム戦争の激しい攻防戦。 そこで、敵のベトナム人に捕まり、賭け事の対象に過酷な生死を分けるロシアン・ルーレットを強要される。 ホントに怖い。 一歩間違えば死ぬんですから。 死と隣合わせの恐怖。 それも、自分で自分の頭を撃ち抜くことになる。 自分にはできないと思いながら、しないと殺されるのですから、この心理状態は異常だ。 友人の一人はその後精神を病んで病院に入る。 もう一人は、その後もロシアン・ルーレットの賭け事の勝負士を続ける。 彼も、心を病み続けていくんです。 博打に人の命を賭ける、それを何とも思わないこと人がいること、麻痺していることが怖い。 戦争はやっぱり、人を狂わせる。 人生を滅茶苦茶にする。 それでも、ラストはどう理解していいのか悩んだ。 アメリカである祖国を愛する愛国心の歌を全員で歌うのだ。 皮肉にも見えず、どう見ても真面目に歌っているんです。 もしかしたら、わずかな願いで、平和なアメリカであることを祈っての合唱とも受け止める。 気になることが一つ。 主人公だけが、何もなく、ロシアン・ルーレットも強きでこなし、生き延びた。 彼の設定は、どういうことなんだろうか。 最初、狩りをする主人公は、強くなければいけないみたいなことを友人に言う。 ラスト前も、狩りをして鹿を敢えて撃たなかった。 たぶん、もう主人公は鹿を撃てないだろう。 彼も、密かに傷ついていたということなのかな。 それとも、もう殺すことは止めようということか。 正直、よく分かりません。 映画の激しい内容とは、まったく異なり、穏やかな美しい音楽が流れる。 救われます。 いや悲しく聞こえます。 |

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私も、最初見た時は、よく判らなかったんですが、彼らが貧しいロシア系の移民であることに鍵があるんじゃないんですか?
丁度、第二次世界大戦の時に、日系人がアメリカへの忠誠を示すために激戦地に赴いたのと、事情が似ているのでは?
何にしろ、ベトナム人を殴ったら、そのこぶしが痛かったというお話ですね(笑)
2019/2/18(月) 午後 11:22
これはまあ、名作だなと思います。
何だかんだ、あのロシアンルーレットのシーンは覚えていますからね。
あと、デ・ニーロの名演って意味でも、印象深い映画です。
2019/2/19(火) 午前 1:32
若い頃観たときにはアメリカ賛歌のような気がして,あまり評価していなかったのですが,その後再鑑賞して反戦映画だと思いました。仰るとおり,冒頭からの1時間に及ぶペンシルヴェニアでの結婚式のシーンはやや冗長な感じがしましたが,見終わった後の感想としては戦地との対比を描くのに必要だったと納得しました。そのシーンで出てくるベトナム帰りのグリーンベレーの男のセリフが生きていたように思います。この映画でロシアンルーレットを知りました。
2019/2/19(火) 午前 1:33 [ 飛行機雲 ]
アメリカと言う国の理想と現実、矛盾、虚勢、自意識、誇りなどが込められた作品だと思いました。
人種差別や貧富の差、トランプの米国第一主義など矛盾だらけでありながら世界に君臨するアメリカは嫌いだけど逞しい国です。
TBさせてください。
2019/2/19(火) 午前 7:31
> 猫さん
まあ、どちら側から見るかで、正義は変わってくるんでしょうけど。前半の友人たちの期待を見るとまさかこぶしが帰ってくるとは思わなかったでしょうね。主人公だけは殴られる覚悟をしていた感はありますね。そうだったか、ロシア移民でしたか、監督はイタリア系ですね、重ねるところがあったのかな。
2019/2/19(火) 午後 9:23
高校生のころリバイバルで見たきりで、こちらでも4K上映していましたが見損ねました
結婚式でワインをこぼすのが、その後の3人の運命を決めているようでした
2019/2/19(火) 午後 10:40
> WANTED222さん
バカ騒ぎの後のロシアンルーレットは、まあ強烈でした。デニーロもどちらかといえば受け身の抑えた演技もよかった。
2019/2/20(水) 午前 11:50
> 飛行機雲さん
ラストの合唱はアメリカ賛歌に聞こえましたが、移民という意識も関係しているのかな、よくわかりませんが。ベレー帽の男は、ベトナム戦線を質問されて確か、クソッタレと言ったと思います。若者はこれからやるんだという気持ちが、現実の過酷さを目の当たりにして、おかしくなってしまった。流石に普通の仕事で生き死にの目に会うことはないから、デニーロはどうやって平常心を保っていたんだろう。
2019/2/20(水) 午後 0:10
> ギャラさんさん
そうかもしれませんね、色んな矛盾を孕んでもなお強引に進んでいく。トランプも壁に徹底的に固執してます、いい悪いは別にして。
2019/2/20(水) 午後 8:51
> ベベさん
映画館で観ることができてよかったです。TVだと前半で睡魔に襲われたかもしれません。ワインをこぼすか、こぼさないかも、ロシアンルーレット?
2019/2/21(木) 午後 9:42