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2009年12月3日、フィルムセンター「生誕百年 映画女優 田中絹代」にて。 1953年度作品。 原作:丹羽文雄 脚本:木下恵介 出演:森雅之、久我美子、宇野重吉、道三重三、香川京子、田中絹代、中北千枝子、花井蘭子、佐野周二 解説によると・・・ 田中絹代の第1回監督作品。戦争から帰還した礼吉(森雅之)は、洋妾(オンリーさん)のための恋文代筆業をしながら、かつて想いを寄せた道子(久我美子)の行方を追うが・・・。丹羽文雄の新聞連載小説を木下恵介が脚色。絹代は成瀬巳喜男の『あにいもうと』の現場で2ヶ月の助監督経験を積んだ上で本作の監督に臨んだ。 東京の街をかつて想いを寄せた道子を探す。 ようやく見つけた道子は外人のオンリーさんだった。 明治神宮で道子を罵倒する。 森雅之の厳しい口調。こういう時の森雅之は本当に怖い。 道子は一言も弁解はしない。 長い間探すことで自分の中で理想の女として道子を描いてしまった森雅之の気持ちは男としてわかる。 道子は過去の間違いを悔み、普通の仕事に就く。 オンリーさんだった時の娼婦の友達が道子に近寄るが自分も同じように娼婦に見られることに情けなさを感じる。 それでも道子の過去にこだわりを見せていた森雅之に友達の宇野重吉が説教くさく説得して森雅之が納得するくだりが、どうも自分にはあまりにきれいに終わらせすぎて、もの足りない。 でも、そういう解決にしないと、道子=女性がこれから生きていけなくなるのもわかるのだ。 田中絹代監督の作品はこの映画が初めて。
女性を中心に、女性を救うこと、自立することを念頭に描いているようにも思えた。 ラストで交通事故にあった久我美子が生死をさまようが、目をゆっくりあける。 彼女自身も救われ、女性も救われる暗示。 丁寧な映画作りでした。 有名な俳優さんがチョイ役で出演する豪華さ。 |

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