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はなれ瞽女おりん 2018年10月20日、シネ・ヌーヴォにて。 1977年度作品 監督:篠田正浩 脚本:長谷部慶治、篠田正浩 出演:岩下志麻、原田芳雄、奈良岡朋子、横山リエ、浜村純、樹木希林 盲目の旅芸人・おりんと脱走兵として警察や憲兵隊に追われる男・平太郎との秘めた愛の道行きを美しい自然を背景に描く。監督は「桜の森の満開の下」の篠田正浩。大正7年、春。盲目の旅芸人(瞽女)おりんはある日、一人の大男・平太郎と出会った。翌日から、二人は旅をともにする。おりんが飲み屋の客相手に芸を披露しているあいだ、男は客に酒を注ぎ、投げ銭を拾い集めたりした。が、ある時、土地のヤクザに呼び出された男がおりんのもとへ戻ってみると……。<allcinema> う〜ん、微妙な映画。 決して悪くはないと思うのですが、何かが足りないのか、いや見せすぎかな。 辛口感想です。 両親がいない盲目の少女のお婆さんが、薬売りに預けようとして断られ、海に身投げするとことから始まる。 もうこれだけで、たぶん明治だと思うんですが、当時の貧しさの厳しさが伝わってくる。 だから、この映画は、貧しさをどう払拭して、違う内容にしないと、可哀そうな映画に終ってしまうと。 何人かで連なる旅をする瞽女たちは、みんなは仏様と思っている。 だからご利益があると村の人々は、尊敬して施しをしてくれる。 でも、親方の瞽女は、世間を知っている。 瞽女に言い寄る男たちに溢れていることを。 男女関係になった瞽女は、妊娠して、はなれ瞽女となる。 そうすると、一人で生きていくのは厳しい。 主人公も、はなれ瞽女となる。 瞽女は阿弥陀なのか、女なのか、この選択で主人公は、人間である女を選んだ。 この辺りは、新しい女性像が見えるかもしれないと思ったんですが。 でも、あまりくよくよしない性格で後悔はしていない。 生活は厳しいけど、ある意味、自由であり、自分の生きたいようにできる。 旅で出会った下駄職人と一緒に旅をすることに。 阿弥陀さまのようだと、一切、手を出さない。 何か秘密がある男。 ここで明らかになるのが、貧しさから代わりに徴兵されたということ。 そして二人は男と女の関係となった。 結局、貧しさが不幸を招き、金持ちや名士は権力を利用するという、最初の単純な構図に戻って収まってしまったことが残念です。 もっと奥行きのあるドラマにしてもいいと思うんです。 下駄職人がいない今、主人公がボロボロの着物をまとい、トボトボと歩いていく。 もうこれだけのシーンでいいと思うんです。 たぶん、これだけで、死に行くのは十分伝わります。 でも、次は骨となったシーン。 おしゃべりしすぎじゃないかなと。 だから、可哀そうだということを強調しているにすぎない。 全体的に、描きすぎのように思うんです。 人に想像させるだけのわずかな絵、言葉で、いいんじゃないかと、勝手に思うのでした。 だから、いい映画になりそうで、表面的な内容にとどまってしまったような気がする。 それでも、風景は美しかったです。 奈良岡朋子、横山リエは、やっぱりいいですね。 どうも、篠田正浩監督とは相性がよくないようです。 「少年時代」「瀬戸内少年野球団」もあまり面白くなかったもんな。
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