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成瀬巳喜男監督

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1955年度作品。
2009年2月28日、神保町シアター「東宝文芸映画の世界」にて。

監督:筧正典(第一話「くちづけ」)、鈴木英夫(第二話「霧の中の少女」)、
成瀬巳喜男(第三話「女同士」)
脚本:松山善三
第一話「くちづけ」
出演:青山京子、太刀川洋一、杉葉子、笠智衆
第二話「霧の中の少女」
出演:司葉子、中原ひとみ、飯田蝶子、藤原釜足、清川虹子、小泉博
第三話「女同士」
出演:高峰秀子、上原謙、中村メイ子、小林桂樹、長岡輝子、堺左千夫

第一話、第二話は、さわやかな青春恋愛映画。
青山京子と太刀川洋一が初々しい。
司葉子と小泉博も若々しい。
脇を固める教授役の笠智衆、司葉子の両親役の藤原釜足と清川虹子、それにおばあちゃん役の飯田蝶子が太っ腹でいい味を出している。

ということで、お目当ては、第三話の成瀬監督。
申し訳ないが、他の2監督とは明らかに違う。
高峰秀子のふてくされたような目線とか、何げない表情とか、カット割とか、実にうまい。
いつものドロドロした話ではなく、ちょっとした夫婦の話とそれにまつわるユーモアを交えた小品。
看護婦役の中村メイ子と八百屋の小林桂樹が恋人同士で元気でした。
ラスト近く、新しい看護婦役の美しい八千草薫に夫の上原謙がドギマギ。
妻の高峰秀子がその慌てぶりを見て、またしてもふてくされた表情がおかしい。
最後に、成瀬監督の好きなチンドン屋が登場してエンド。
3編とも心地よい気持ちの良い映画でした。

あらすじ・・・
金田医師の妻朋子は看護婦のキヨ子の日記を何気なく見たところ、キヨ子が夫の育三を愛しているらしいことが書いてあったのでびっくりした。それとなく夫にきくと育三は笑って、キヨ子に嫁の口でも世話してやろうといい、候補者として八百屋の清吉をあげた。朋子が二人を近ずけるように努力したので二人の仲はランデヴーをする迄に発展した。ある日急病人が出た時、ランデヴー最中のキヨ子は間に合わず、育三におこられて泣き出してしまった。そこへ清吉の父からキヨ子を息子の嫁にと電話で申しこんで来た。喜んだキヨ子は清吉のもとに飛んでいった。朋子は日記を見たことをキヨ子に詫びた。キヨ子は新しい人生の門出の記念として日記帳を自分で焼きすてた。

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あにいもうと
1953年度作品。
2009年1月25日、神保町シアター「男優・森雅之」特集にて。

監督:成瀬巳喜男
脚本:水木洋子
出演:京マチ子、森雅之、久我美子、山本礼三郎、浦辺粂子、船越英二

川師の親方赤座(山本禮三郎)には三人の子がいた。昔は名を売った彼も、今では落ち目。しかも、娘のもん(京マチ子)が、奉公先で小畑(船越英二)と関係し、身重で戻ってきたので機嫌が悪い。
末娘のさん(久我美子)は、もんの送金で看護学校へ行っているが、彼女の不始末が知れて、好きな鯛一とも一緒になれそうにない。兄の伊之吉(森雅之)はもんを可愛がっていただけに腹立たしく、つらくあたるのでもんは家を出てしまう。
もんが出て行ったあと、小畑が謝罪に訪れるが、妹が不憫でならない伊之吉は小畑に罵声を浴びせ殴りつけながら、妹可愛さの心情を吐露するのだった。
伊之吉が小畑を殴ったことを知ったもんは「卑怯だ」といって、伊之吉と殴り合いの大喧嘩になる。

いい映画だった。

娘のもん(京マチ子)もさん(久我美子)も、家を出ていくが、また家に帰ってくる。
家に帰るために道を歩いているシーン、そして家から出て道を歩いているシーンがやたら多く登場する。
その「道を歩くシーン」に、家を出て行っても「家」や「家族」というものがあるので必ず帰ってくることを象徴的にあらわしているのではと思う。
喧嘩をしても、「家族」からは離れられない。そんな気持ちが「道を歩くシーン」を見ながら伝わってくる。

伊之吉とさんはいつも喧嘩ばかりしている。
謝罪しにきた小畑を殴りながら、昔は可愛かった妹への思いを涙ながらに吐露する。
そしてお前のせいでこんな女になってしまったと訴える。
突然のこのシーンに兄が妹を鬼気迫るほどに愛情を持っていることがわかる。
穿った見方をすれば、それは妹への愛情ではなく、自分本位のわがままな愛情表現にすぎないのではないか。
そんな兄を森雅之が怖いほどの演技を見せている。
森雅之、圧巻の演技だった。

もんと伊之吉の殴り合いの大喧嘩のシーンも印象に残る。
母親役の浦辺粂子も、まったくものごとに動じない日本の母親を見事に演じている。
この家族の中では、久我美子が一番普通で、優柔不断の恋人とも別れる強さも持っている。

それにしても、男どものふがいないこと。
父親は昔、はぶりがよかったことを懐かしんでいるだけで、今を生きていないし、
伊之吉も仕事をしたりしなかったりと、あまりやる気が感じられない。
生きていくことに関して言えば、改めて女性のたくましさを実感させられた映画だった。

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1957年度作品。
脚本:水木洋子
出演:高峰秀子、森雅之、加東大介、上原謙、東野英治郎、中北千枝子、仲代達矢、千石規子、三浦光子
2009年1月21日、神保町シアター「男優・森雅之」特集にて。

最近、成瀬巳喜男監督の作品が気になっている。

あらすじ・・・
大正初期を舞台に、自分の力で自分の運命を切り開いてゆくたくましい女性の一代記を描く。生まれつき勝ち気で気が強く、そのくせ情にもろい庄屋の娘・お島(高峰)。親が決めた結婚を嫌がり結婚式の晩に逃げ出して東京で後家となるも激しい夫婦喧嘩の末に流産。その後につとめた旅館の若旦那(森)と結ばれるが別離し、小野田(加東)と再婚、ミシンの店を繁盛させる。しかし小野田の怠け癖と浮気により家を出る事を決意する。

まさに強い女の映画。
お島(高峰秀子)は、男が浮気をしようものなら旦那と殴り合いの喧嘩をする。
それぐらい気丈な女。
弱い部分は見せない。
一人で生きていける女。
映画では強い面だけしか見せないので、ちょっと魅力的な女には見えにくい。
圧倒されて、ちょっと引いてしまった。
やはり直球だけでは、目が慣れてくる。
変化球もほしいな。そんな感じ。

そんなお島だが、旅館の若旦那(森雅之)だけには、愛情をそそいでいた。
彼は、まじめで浮気をしなかった。うそをつかなかった。
彼が死んで、お島が墓まいりするシーンは、とてもいい。

「浮雲」とは打って変わって森雅之が朴訥とした地味な旅館の主人を好演している。
チラシから森雅之が有島武郎の息子であることがわかる。
5歳で母が死に、中学1年の時、父が人妻と情死する。
これだけでもすごい人生だ。

ラスト、お島が雨の中、着物の裾をめくって傘をさして歩くシーン、これから一人で生きていく意志の強さが垣間見える。

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成瀬巳喜男「稲妻」★

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稲妻
1952年度作品。
2008年9月23日、新文芸坐にて。

監督:成瀬巳喜男

映画を観てから4か月が過ぎようとしている。
とても気に入った映画だったが、きれいにまとめようと考えている間にこんなに過ぎてしまった。
このままだと、記事を書けずに終わるのではないかと、整理できていなくてもとりあえず記事に残すことにした。

なるほどこれが成瀬巳喜男の映画なのかと、この映画を観て少し解ったような気がした。
「浮雲」はすごい映画でしたが、他の何本か観た成瀬監督の映画とはちょっと傾向が違うような気がした。
そういう意味では、この映画が成瀬監督らしい映画なのかもしれない。

なにせ、ドロドロした家族の話。
主人公高峰秀子は、自分の兄弟の父親がすべて違うことで母親を嫌っている。
さらに2人の姉も主人公が嫌いな男とねんごろになり、男と女の三画関係になり揉めることにいやらしいと感じている。
兄もちゃんと働きもしないで、ブラブラしている。
主人公は、そんな家族すべてイヤでたまらず家を出る。
下宿先の隣に住む思いやりのある兄弟に、主人公が理想とする家族だとあこがれる。
そんなおり、母親浦辺粂子が下宿先にやってくる。
高峰秀子は、浦辺粂子に怒りをぶちまける。
浦辺粂子は「そんなこと言っても、どうしようもないじゃないか」というようなことを言う。
そう、どうしようもないことなんだ。
自分の親、家族、生活環境はどうしょうもない。
変えられるものでもない。
諦めとも、前向きとも違う。 
今から親とか兄弟とか変えられないことを自覚して生きていかざるを得ない、納得せざるを得ないことをセリフで言うわけでもなく、浦辺と高峰が並んで歩く夜道のシーンであらわしていることに、成瀬監督のすごさを実感した。

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成瀬巳喜男「放浪記」

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林芙美子原作の自伝的要素の強い映画。
1962年作品。
9/20、東京の新文芸坐で観た。

高峰秀子がすばらしかった。

「浮雲」「流れる」「乱れる」など、どちらかというと美人で、垢ぬけた印象が強かったが、この映画では別人のような、ブスでクネクネした動き、もっちゃりした喋り方に、ほんとに、あの高峰秀子なのかと疑いたくなった。

貧しくても「このままでは終わらない!」と必死に、バイタリティに生き抜く主人公には、共感できた。
でも、主人公は、性格が悪いイケメンには弱い。
男から見ると「こんなやつあかんで」と思うような男に、主人公はコロっとだまされる。
この辺が、人間らしくて、理屈では計り知れない、面白いところ。
主人公に愛着がわく。

お金がほしくて、競争していた相手の原稿を出版社に届けないいやらしい行動にも出る。
本人はわざとではないと言い張っていたが、自分はたぶん、わざとだと思う。

ストーリーも面白く、成瀬監督のきれいごとに終わらない演出により、あっという間の124分だった。

ちなみに、「でんぐり返り」は、さすがに登場しなかったですけどね。

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