|
中学生のとき、叔母さんが住んでいた大阪の町家をはじめてみた時のことが今も脳裏に焼きついて
います。
玄関を入ると廊下の向こう側に夏のぎらぎらした日差しを浴びた庭があり、
庭には木があり石畳の上に鉢植えの花が咲きチョウチョが飛んでいました。
その庭に水をまくと涼しい風が家中を吹き抜けていきました。
そこは、都会の雑踏とは別の異次元の空間でした。
安藤忠雄の"住吉の長屋"は大阪の町家を知っているものにとって、ちょっとしたひとひねりの中で生まれた
ものの様に感じるが、世界の建築物をたくさん見ている安藤ならではの新しい建築の切り口でした。
中庭がこのような形で創造されると町家とは別の新しい意味がそこに生まれる、安藤忠雄自身が言ってい
るように、都会のごみごみした中で疲れ果てた魂が安息を得るために、コンクリートの壁で切り取った空間
そこに一歩足を踏み入れた瞬間、空の美しさ、光の素晴らしさ、雨のやさしさを今まで感じることが出来
なかったのに感じることが出来る力をこの空間が付与されていること、このことを都市ゲリラという過激
な言葉を使って表現したのです。この言葉は安藤忠雄自身が青春を生きた1960年から1970年の
日本の世相をよく表現した言葉です。
http://www.sekkei-koubou.co.jp/
|