原典聖書研究

ギリシャ語はギリシャ語の書庫や聖書関連記事は「無題」の書庫です。2018年5月29日より新投稿不能31日回復しました。

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穀物購入

穀物購入 創世記42章5節

今日原典で読んだ聖書箇所は昨日に引き続いた創世記の42章です。早速、気になる箇所をご紹介しましょう。

旧約聖書創世記42章5節 ヘブル語原典直訳

05 ・ そして彼らは来た 息子らの イスラエル に穀粒購入(販売)する事の その中で真ん中の その来るらは として 彼が存在した その飢饉 中で地の カナン

旧約聖書創世記42章5節 70人訳ギリシャ語原典直訳

05 ・ 彼らは来た も その 息子らは イスラエルの 買う事 共に その 来ているらの 彼らが存在している そして その 飢饉 中で 地 カナン。

旧約聖書創世記42章5節 ヘブル語原典翻訳

5・イスラエルの息子達は穀物販売に来た それは彼らが住んでいたカナンの地が飢饉の真っ只中であったからだ。

この箇所の翻訳には変な箇所がある事にお気づきでしょうか? そう 「穀物販売」と言う言葉です。ヘブル語ではシャバールと言う語で名詞では穀物となり、これが動詞になると「穀物を買う」という名詞から派生した動詞になります。ですから「穀物購入」と訳されますが、本当の意味は「穀物にする」と言う意味になります。

70人ギリシャ語訳には アゴラゾーと言う動詞に訳出されています。これはギリシャ語では本来「広場」を表す名詞アゴラの動詞形でこちらは「広場する」と言う意味になります。

と言う事でどちらの訳も本来売り買いの意味の無い言葉が用いられているのです。しかし、これらの言葉から面白い事が分かります。 まず時代的に新しいギリシャ語の時代にはかなり貨幣経済が広がっていましたが、やはりまだ物々交換も存在していました。その物々交換の場が「広場」であったのです。ですから「広場する」という意味のアゴラゾーは貨幣経済の発達した現代用語では「購入する」と訳出する事が適切なのです。

しかし、原文が言っているのは私達が考えている貨幣による購入ではなく、当時の当然の事としての家畜やその他の家財や地域の特産品などの物品をより必要な他の物品=食料に「物々交換」する意味であった事は自明です。

さらに古い時代のヘブル語の旧約聖書ではこれが「穀物する」となっているわけです。もうお分かりでしょう。そう、当時はまだ穀物は何処でも豊富にあった為、流通せず、商品として売買されることは殆どなかったのです。しかし、ヨセフの時代の大飢饉で、食料が枯渇してしまい、始めて他物と穀物を交換する必要が産まれたのです。

エジプトで穀物を販売するヨセフの元に来た兄達は、銀貨では無く、銀の食器や水差しといった日用品を運んできてエジフトで穀物に交換していたのです。そうなのです。当時のこのような売買の実際のありさまから、この、「銀の備品を穀物に変える」と言う意味で銀や他の物品を「穀物する」と言うこの言葉によって正確に記録されているのです。その意味で聖書のこの箇所の記録が相当時代を遡りった物である事が分かります。おそらく紀元前20世紀の時代にしか書きえない内在的証拠であり、後代には記しえない記述となっています。

貨幣経済の未発達な時代の常識ではありますが、私達の感覚からはほど遠い面白い表現がここに言葉がここに当てはめられているのです。

今日は、旧約聖書が如何に古い時代のことが、そのままその時代の普通の表現方法で記されている書物であるか、と言う原文の表現のご紹介でした。

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