原典聖書研究

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サウル王朝の殲滅

サウル王朝の殲滅

聖書を読んでいると分からない事が随分と出てきます。今日もその様な箇所の御紹介です。早速直訳です。 

旧約聖書 ヘブル語原典 第競汽爛┘覽 21章8節 直訳 

08 ・ そして彼は取った その王 を 2 息子らの リッパ 娘の  アヒヤ 所は 彼女が子を産んだ に サウル を アルモニ  そしてを メフイボシエテ そしてを 5の 息子ら ●ミ●カ●ル(比1Sa18:19=メラブ、ミカル=小川=ダビデの妻?・翻訳は大抵■メ■ラ■ブに改竄) 娘の サウル 所は彼女が子を産んだ に アデリエル(参1Sa18:19、Lxx=エスリエル、) 息子の バルジライ その メホラティ 

旧約聖書 70人訳ギリシャ語原典 第競汽爛┘覽 21章8節 直訳 

08 ・ そして 彼は取った その 王 その 2 息子らの レスフア 娘の アイア、 するところらを彼が子を産んだ その サウルに、 その エルモニ  そして その メフイボシエテ、そして その 5 息子らを ●ミ●コ●ル 息子の サウル、 するところらを 彼が子を産んだ その エスリエル 息子に ベルゼリ その ムウラテイ、

旧約聖書 ヘブル語原典 第競汽爛┘覽 21章8節 意訳

08・ダビデ王はサウル王の妾になったアヒヤの娘リッパが彼に産んだ二人の息子アルモニとメフイボシエテに加えて、サウル王の次女でダビデの妻●ミ●カ●ルが、重婚中の■メホラ人バルジライの息子の▲アデリエルに産んだ5人の息子をギブオン人達に殺させる事にした。

 本当に分からないのが聖書と言う書物です。

今日の箇所の背景を簡単に箇条書きで説明する事にいたしましょう。

●ダビデの治世の末期に飢饉があり、その起因が前王サウルによる先住民のギブオン人殺戮だと神託があった。

●ダビデがギブオン人に聞くと前王サウルの息子(含む孫)の7名の惨殺が要求された。

●そしてそのサウル王朝の生き残りの7名をダビデが選んだのが今日ご紹介する21章の8節なのです。 

●しかし、随分とこの節には問題があるのです。その中で最大の問題は以下の点です。

★第汽汽爛┘覽の18章の19節とを見比べると何か変なのです。そう▲メホラ人の息子のバルジライが妻にしたのはサウルの娘●ミカルでは無く、サウル王の長女■メラブでした。しかも実際に妻にしたのは▲アデリエルなのにその父のバルジライになっています。まあこの点はヘブル語では実子も孫も相続関係が存在すると孫も息子とするので考慮しない事にします。  

★しかし、この箇所(8節)のヘブル語原典(70人訳も)にはサウル王の「長女■メラブ」では無く妹でダビデの妻の「●ミカル」と言う名が記されているのです。

★イスラエル人であれば絶対に間違いえない自明の名前(ダビデの第一夫人●ミカルの名)が聖書原典に(サウル王の長女の■メラブと)違って記されている事はあり得ないのです。

★また、ダビデの妻ミカルが重婚していた相手はガイムの出身でライシュの子の▲パルティエル(汽汽爛┘25章44節)でした。しかし、サウル王家没落後にイスラエルの将軍アブネルがヨアブに殺害される直前に●ミカルは夫ダビデに戻されたのでした。(競汽爛┘覽3章15節)

 おそらくこの●ミカルの▲バルテイエルとの重婚期間は7〜8年以上と思われる為必然的に息子が5名ぐらいいても何の不思議もありません。

★以上の事を総合すると、絶対にあり得ない●ミカルと■メラブの名前の取り違いを説明するのに次の様な考え方が出来る様に思えるのです。

★どうやらミカルには重婚の夫▲パルテイエルとの間にあった5名の息子がミカルがダビデに引き渡される時に、●ミカルの姉■メラブの養子(実質には夫アデリエルかあるいはその父バルジライの養子)にされるか、引き取られた可能性を考える事が出来るのではないでしょうか。

★もしそうだと仮定出来れば、今日ご紹介する箇所の問題が全て解決するのではないでしょうか。その仮定が妥当とすると、今日の箇所ではダビデはユダヤ人部族の王であるため、イスラエル人の多くかアブシャロムの反乱とヨアブによってなされた二度のイスラエルの将軍の殺戮に心証を害したのは必然です。その結果今日の箇所出来事の頃には多くのイスラエルの人々がダビデ王朝に嫌気がさしたのは否めません。

★ダビデ王朝に離反するイスラエルの人々が新たな王をサウル王の子孫から見いだす事が無い様に一族の男達を殺すのが手っとり早かったと言うのが真相ではないでしょうか? 残されていたサウル王の血筋を殲滅する為に、飢饉に乗じて、ギブオン人達のサウルに対する憎しみを政治問題化して、王権の強化に利用したと言う見方が成り立つのです。

★もちろん、さまざまな可能性の上に成り立つ考え方ですが、開き直って今回記されている飢饉に目をとめたとしても、その飢饉そのものがよしんばサウルによるギブオン人殺戮に対する神罰だと言う事を認めたとしても、既に飢饉そのものがイスラエル民族に対する神の刑罰であり、更にその事を根拠としてサウル王の罪も無い孫を殺戮するのは、聖書全体から見て大変不合理なのです。

★それに今回殺害されたサウルの孫はほぼ50代で妻も子も孫も有り落ちぶれてはいても気質に暮らしている平和な人々だったのです。殺害時のリッパ(おそらく70代の老婆)の悲しみは如何程であったかを思い見ると余りに残忍です。そして、その中にダビデの妻●ミカルが産んだ5人の子供が含まれるとしたらダビデ王朝や王制そのものに対する後代の人々の目は相当批判的に成った事でしょう。原典にはここで無実の人が生きたまま★間接を外されて(注下の9節の直訳参照)生殺しの刑に合わせられた★と記しているのです。

(注 9節直訳 09 ・ そして彼は与えた 彼ら 中で手の そのギブオンら そして彼らは混乱(or★関節を外)さした 彼ら 中で その山 に顔(面)らの ヤハウエ そして彼らは落ち(or横たわっ)た  7ら 一緒に そして彼らは 彼らは死なさせられた 中で日らの 刈り入れ 中でその 頭ら 初めの 刈り入れの 大麦ら )

  と言う事で今日は大変煩雑だけれども、聖書の読み方に関する視点の多様性を勘案する為に参考となる原典の記述の問題箇所のご紹介でした。ご自分で聖書を読み解く為の参考になれば幸いです。

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The World English Bibleでもthe five sons of Michal the daughter of Saulとなってます。でも手元の新改訳ではメラブです。どうしてこんなことが・・・?

2007/10/4(木) 午前 0:30 [ hea**n_s_*eed ] 返信する

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本当に理解に苦しむ所ですね! 所で今(4日正午)、7名の人の年齢と間接を外して野ざらしの処刑の方法を追記しました。聖書には理解出来ない事が有りますが、少なくとも翻訳には原典の明確な記録に関する的確な脚注が欲しい所です。

2007/10/4(木) 午後 0:09 [ 油食林間 ] 返信する

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大変ショックな死なせ方です。。。

2007/10/4(木) 午後 4:55 [ hea**n_s_*eed ] 返信する

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こんにちわ。
聖書をヘブライ語で読むようにされているんですね。
私も、ヘブライ語が読めたらいいのにと思います。
私も聖書に基づく黙想をブログにしています。
良かったら、いらして読んでみてください。

2009/9/1(火) 午後 11:01 [ ヨハネ ] 返信する

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こんばんは、同じ個所を記事にしていました。ここは本当に難しくてわかりにくい場所でした、。ミカルとメラブの名の謎は知りたいですが、、想像するしかないですね、、。

2010/5/22(土) 午後 11:24 Mary Magdalene 返信する

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