原典聖書研究

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神殿という名の環境破壊

 今日はソロモンの大神殿と自分の宮殿とレバノンの宮殿の建設が記された箇所でした。早速直訳です。 

旧約聖書 ヘブル語原典 列王記 7章46節直訳  

46 ・ 中で丸いの そのヨルダン 彼は注いだ彼ら その 王 中で マアベエ(原意不明、厚い、密集した⇒粘土層?) 間 スコテ そして 間 ツアレタン

旧約聖書 70人訳ギリシャ語原典 列王記 7章33節直訳 

33 ・ 中で その 周囲家 その ヨルダンの 彼が鋳型した それらを その王 中で その 厚さ その 地の 上に 真中 ソコト そして 上に 真中 シラ。

  ソロモン王が建設した神殿には沢山の高価な木材や石材や青銅を初めとする貴金属などが大量に使われました。当然それらは、深刻な環境破壊をもたらしたのです。木材は360劼竜離を海路と陸路で運ばれた北方のレバノン杉が使われました。一番上にある写真はレバノン杉の大森林があった地域の現在の写真です。レオンテス川の流域の豊かな森林環境はソロモンの時代の伐採事業で一変し地域全体の乾燥化をもたらした事でしょう。 

  更に、ソロモンは大量の金属加工を行います。その場所はヨルダン渓谷の密林でした。粘土で鋳型を作りそこに融けた金属を流し込んで鋳造したのです。その燃料は周辺に有るヨルダン渓谷の密林から調達しました。下の写真はソロモンの鋳造所があった辺りと思われる辺りの現在の写真です。

  お分かりでしょう、今ではとても人間が耕作し住める様な環境ではありません。しかし、ソロモンの父ダビテの時代のアブシャロムの反乱ではこのヨルダンの密林で「行き倒れが続出した」と記されています。(第二サムエル18章8節)いまのヨルダン川流域では嘘の様な本当のお話です。一体、誰が何時こんな酷い環境破壊をもたらしたのでしょうか。

  この地域は長い歴史が刻まれている為、深刻な環境破壊の真犯人探しは容易ではありません。しかし、聖書にはこのソロモン神殿の建設以前には稀であったこの地域を襲った飢饉が、建設の後には頻繁にこの地を襲っていることを記しています。(列王記一17章1節、列王記二 6章24節、8章1節) そればかりではありません、ソロモン治世の終わりから、列王記には周辺諸国との深刻な戦争が頻繁に発生した事が記されています。その原因の一つは、おそらく環境破壊による降雨量の減少と森林の消滅による保水力の低下が生態系を破壊し病害虫の大発生や干ばつといった環境の深刻な悪化によって、飢饉が頻発したのではないのでしょうか。元々この地域は乾燥化の傾向が強く唯一の緑地帯であったレバノン渓谷からヨルダン渓谷にかけての樹林帯の消滅が周辺地域(パレスチナは日本の四国程の広さ)に及んだのは当然の事なのです。

僅かなと言ってもかなり広域ですが、この地域には唯一であった森林環境の喪失が地域の気候を激変させ、農作物や牧畜に打撃を与え生産物の減少による生活苦をもたらしその解決に侵略以外に活路が無く戦争が頻発したと考えられます。

また、ソロモンは神殿建設に木材を提供したツロのヒラム王に、報酬としてレバノンの南の町20を送りました。しかし、それらの町々を視察したヒラム王は、受取を拒んでしまいました。「それらの町には価値が無い」というのがその理由でした。おそらく耕作も放牧も出来ない砂漠化がもうはじまっていたのです。

確かに、ソロモンが神殿や宮殿建設を行った期間は20年ほどです。しかし、これに引き続き軍事要塞建設という大土木事業がソロモンの領土の各地で展開されたと聖書は記しています。(歴代誌第二8章4〜6節)ソロモンがそれらの大土木事業のために整備した林道や港湾設備に加えてさまざまな鋳造設備とその従事者たちの大集団はその後もそれらの巨大な設備を有効活用して資源が枯渇して事業が出来なくなるまで森林を消費し続けたことでしょう。

もし本当に神さまが神殿建設を命じられたのなら仕方がないのですが、ダビデが神殿を建設しようとした時、神さまはそれを禁止されました。(サムエル記第一7章5節から16節=列王記第一5章3節)そして、その時に神さまが言われたのは、一昨日に見た様に「神さまがダビデの子孫に家を建てる」のであって、「神さまがダビテやソロモンに神殿を建てろ」と命じた箇所は聖書のどこにも記されていないのです。 (ソロモンは「神さまが神殿を建てろ」と言ったと言いましたがそれはソロモンの言った言葉にしか過ぎません。)

 神さまは初めからその様な大神殿の建築は、当然王の大宮殿の建設を惹起し、更に続く要塞都市建設がなされ、そこに住む人々も豪邸を建設し、その為に環境を維持し、豊かな水資源を涵養するレバノンやヨルダン渓谷の美しい大森林地帯の破壊を惹起する事を知っておられたのです。そして、その結果地域全体が砂漠化し、結果的に飢饉や戦争が勃発し豊かな乳と蜜の流れる地が人の住めない場所になる事を見越して、ダビデの神殿建設を禁止されたものと思われます。 

おそらく、そう言った意味でこのソロモンの神殿建設はこのパレスチナ一帯に深刻な環境破壊をもたらし、降水量と保水力の減少を惹起し、結果的にそこに住める人口を極端に少なくして、必然的にダビデの建てた王国もソロモンの神殿も地上から永遠に消滅せざるを得なかったのでは無いのでしょうか。そしてそれ以後は他国の属領となり辛酸を嘗め、新約聖書の時代の僅かな1世紀間はエドム人のヘロデ王朝がこの地に樹立され表面上のユダヤ部族の独立が達成されます。そしてヘロデの神殿が30年ほど立っていますが再び紀元70年に神殿も国家も消滅して2千年のユダや人たちの流浪がはじまるのです。

と言う事で今日は神殿と言う名の環境破壊のご紹介でした。

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