原典聖書研究

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偽りの平和

偽りの平和

今日はエリシャが行った3つの奇跡の箇所でした。その中の一つシュネムの女の子供の甦りの中から一点「平和」と言う言葉だけをご紹介します。早速直訳です。

旧約聖書 ヘブル語原典 列王記第二  4章 26節 直訳 

26 ・ 今 あなたは走れ どうか に呼ぶ事の 彼女 そしてあなたは言え に彼女 何故平和 にあなた(女) 何故平和 に男あなた 何故平和 に産んだ そして彼女は言った 平和

旧約聖書 70人訳ギリシャ語原典 列王記第二  4章 26節 直訳 

26 ・今 あなたは走れ 中へ 離れ会うを 彼女  そして あなたは確かに言う もし 平和 あなたに? もし 平和 その 男 あなたの? もし 平和 その子供に? その も 彼は言った 平和。

旧約聖書 ヘブル語原典 列王記第二  4章 26節 意訳

26・ゲハジよあなたは急いでシュネムの女を出迎えよ。そして彼女にこう言え。「あなたは達者か? あなたの主人は達者か? そしてあなたのご子息は達者か?」彼がそうした所、彼女は言った「達者よ!」 

  シュネムの女の言った「平和」は偽りの平和でした。彼女の心は跡取り息子の死で取り乱していたのです。そしておそらく彼女の老いた主人もかなり具合が悪かった様です。しかし、彼女はゲハジに「平和よ!」と答えているのです。

  ここで幾度も使われているのは有名な「シャローム」と言うヘブル語なのです。この言葉は「挨拶」を意味し、安否を問う場合に使われるのです。基本的な意味は「平和」ですが、有る場合には文脈によって「復讐」と言う意味になり、また「返済」や「繁栄」をも意味します。 そして「滅ぼす」となったり「罰する」と訳出される事もある言葉で本当に理解の難しい単語なのです。

 という事でこの言葉をなんと訳出するのかは実に難しいのです。そしてお手本となるのはやはり最古の翻訳である70人訳のエイレーネ=平和と言う訳語に尽きる様に思うのです。 余分ですがギリシャ語の平和エイレーネは話すと言う単語エイローから派生した言葉(名詞や形容詞)です。話し合いが出来る事が平和の基本であると言うわけです。

  ギリシャ語の平和が意味する事は「話が出来る内は平和で」話が出来なくなったら「戦争」と言うわけです。

さて、この箇所ではシュネムの女は息子の死を口に出して言う事が出来ませんでした。おそらく彼女はその様な現実は許容する事が出来ない物であったのでは無いでしょうか。その現実を変える力の有る神の預言者エリシャの来訪を強引に要請したのです。そうしてエリシャはカルメル山から訳20卍離れたシュネムの町に出向き、シュネムの女の要請に答えその子を甦らせる奇跡を行ったと聖書は記しているのです。 

 それらの事を鑑みて、このシュネムの女がゲハジに答えたシャロームは「子供の命を返せ」と言う意味に取れる様な気がします。そして心の中はまさしく戦争=シャロームでした。そして、その様な意味を持ち得るのがこの「シャローム」と言う言葉の持つ意味の難しさなのです。

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