原典聖書研究

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Hは幽霊の音

Hは幽霊の音 

 「ギリシャ語の押し売り」を始めて今日で3日目です。昨日は αβγδεを覚えて下さいと記しましたが、 今日はζηθικを覚えて頂き、この調子で後3日たてばギリシャ語は全て音読出来る様になります。

 さて、ギリシヤ語の字に無い発音のご紹介をしたいと思います。

  すこしくどくなりますがご説明します。日本語のイロハは47文字です。そして英語は27文字在るわけです。しかしギリシャ語にはアルファベットが24個しかありません。日本語にはその他にイウエヲの異字がありますから51字と比べると半分以下しかありません。

  どうしてこんなに字の数が少ないのかと不思議だと思われませんか? 

 だからギリシャ語は日本語の二倍以上簡単だと言えるかも分かりません。説得力ありますねこの論理!

 まあ、難しい事は置いておいて、ギリシャ語は文字が少ない為に文字に表せない音が一つだけ在るのです。

 字の無い音だから「幽霊の音」と言うわけです。今日はその正体を皆様にご紹介したいと思うのです。 

 その正体はHです。今日覚える予定の η (エータ)の大文字 Η の事ではありません。 こちらはギリシャ語ではエータですから エーと長く発音する長母音ナノです。母音はその音自体の音で発生できるものをさします。 日本語ではアイウエオにあたります。 そしてそれ以外の音は全て子音と言います。子音は自分だけでは音節を造れない字の事で、一人前の音にならないので母音に助けてもらってやっと一つの音に成れると言うわけです。

簡単に下に書いてみましょう。日本語のローマ字表記には次の様に子音+母音を使います。

母音 「 ア= a」 「イ=i」  「ウ=u 」 「エ=e」 「オ= o」

カ行 「か=k+a」「キ=k+i」「ク=k+u 」 「ケ=k+e 」 「コ=k+o」

サ行 「サ=s+a」「シ=s+i」「ス=s+u 」 「セ=s+e 」 「ソ=s+o」

タ行 「タ=t+a」「チ=t+i」「ツ=t+u 」 「テ=t+e 」 「ト=t+o」

ナ行 「ナ=n+a」「ニ=n+i」「ヌ=n+u 」 「ネ=n+e 」 「ノ=n+o」

ハ行 「ハ=h+a」「ヒ=h+i」「フ=h+u 」 「ヘ=h+e 」 「ホ=h+o」

「マ行」いかは省略します。

ギリシャ語でもほぼこれと同様の構成で音節=実際に発音する音の節を造るのです。

  ギリシャ語の母音は日本語と異なり普通の母音を短母音とよび 以下の通りです。

「ア=α」 「イ=ι」 「 ウ=υ」 「エ=ε」 「オ=ο」 の5つと

そして長い母音の長母音として「 エー=η」 と 「オー=ω」 の二つの合計7種類の母音が在るのです。

と言う事はギリシャ語ではアルファベットの24文字の内、7文字が母音ですから、子音は残りの17個と言う事になります。 日本語は母音アイウエオの5母音と「カサタナハマヤラワ」9子音で45音節+ンとヲで47字=音あると言う事です。

ギリシャ語の音節を一部具体的にすると以下の様になります。

母音「 ア=α」  「イ=ι」 「ウ=υ 」 「エ=ε」 「オ=ο」

カ行「か=κ+α」「キ=κ+ι」「ク=κ+υ」 「ケ=κ+ε」 「コ=κ+ο」

サ行「サ=σ+α」「シ=σ+ι」「ス=σ+υ」 「セ=σ+ε」 「ソ=σ+ο」

タ行「タ=τ+α」「チ=τ+ι」「ツ=τ+υ」 「テ=τ+ε」 「ト=τ+ο」

ナ行「ナ=ν+α」「ニ=ν+ι」「ヌ=ν+υ」 「ネ=ν+ε」 「ノ=ν+ο」


しかし、ギリシャ語では母音は短母音5と長母音2の合計の7母音と子音字の残りの17字が在るわけですから音節は7×17=で119種類の音節が表せると言う事になります。と言う事は、ギリシャ語はかなり音の表現が難しいと言う事になります。特に会話を耳で聞くと微妙な長さの違いで意味が微妙に変化出来ると言う事なのです。

しかし、幸いな事に私たちはギリシャ語で会話する機会は先ず無いでしょうからこの心配は無用です。そして現代ギリシャ語はこの短母音と長母音の区別が無くなり短母音かしてしまっています。

そして、学説では70人訳や新約聖書の記された時代にはもう会話では全くこの区別はされなくなっていたとされています。しかし、文字にはしっかり残っているので、現代人の私たちには字を見る事によって微妙なギリシャ語の表現の綾を正確に読み取る事が出来ると言う事なのです。


さて、随分と長い前置きでしたが今日の本論に入りましょう。 実際にギリシャ語で音を書いてみるとすぐに分かる事ですが 、ギリシャ語には 日本語のハヒフヘホを表す為に必要な「 h 」の子音字が無いのです。しかし実際にはギリシャ語にこの「 h 」音はかなり頻繁に使われているのです。

だから 「Hは幽霊の音」と言うわけなのです。ギリシャ人の人々は単語によってスペルを見ただけで瞬時にこれを判別しある単語は アイウエオ と発音し、また別の単語は ハヒフヘホと 発音し分けるのです。

最初はこれを判別するのは難しいのですか、少し成れて来ると簡単にその判別が出来る様になります。これには簡単な決まりが在るだけで、分かれば実に簡単な事なのです。しかし知らないとチンフンカンプンになってしまいます。この判別は次の二点を知るだけで良いのです。

★第一に 「ハヒフヘホはギリシャ語では単語の一番最初の文字以外では用いない」という原則が在るのです。

 だから、最初の字が母音で記されている単語を発音する時に丈注意すれば良いのです。

最初が母音で始まる単語は初注意してその単語を覚えれば全く心配ありません。

 ★ それから、12世紀以降に書かれたギリシャ語には全てこのハヒフヘホと発音する字の上に小さな硬気息符を付ける決まりになっています。残念ながら日本語のパソコンでは打ち出せませんが字の上に逆向きコンマが就いている最初の母音は「 h 」音を加えたハヒフヘホと発音する印なのです。

 一番似ている記号はこれですので 「」したに少し位置がずれますがコンマで代用して記します。 
         ,    ,   ,    ,    , 
ハ行は「ハ=α」「ヒ=ι」「フ=u 」「ヘ=e 」「ホ=o」となるのです。

  今日はギリシャ語の 「Hは幽霊の音」のご紹介でした。

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