原典聖書研究

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ハルマゲドンの戦い

ハルマゲドンの戦い 新約聖書黙示録16章16節 

昨日は、千年王国と言う大変シビアな教会の神学問題を取り上げました。しかし、聖書をギリシャ語の原文で読んでいるとそんな物が実際に歴史上に実現すると聖書が主張していないと言う事でした。きょうはそれと関係しているもう一つの終末論の問題を取り上げましょう。それは冒頭のハルマゲドンと言う言葉です。
  いつもの様にこの言葉の出ている聖書箇所のキリシャ語を日本語に直訳してみましょう。 

直訳・ そして 彼が集めた 彼らを 中へ その 場所 呼ばれている ヘブライ語 ハルマゲドン。 
 よく話題にされるこのハルマゲドンは「世界最終戦争」などと訳出されているのですが、聖書が言っているのはハルマゲドンがヘブル語であると言う事です。と言う事でこの言葉が出てくるヘブル語の旧約聖書をひもとくことに致しましょう。

 列王記第23章29節で平行記事が歴代誌第35章22節です。そこに登場するのはメギドと言う山の名なのですが、これをヘブル語にすると山は「ハル」そして山の名は「メギド」ですから ハルメギド となります。このヘブル語をギリシャ語に音写するとハルマゲドンと言うわけです。 

  イスラエル民族にとってこの山の名は忘れることのでない悲しい場所なのです。最初の出来事はイスラエル最初の王サウルが先住民族の残党ペリシテ人の王と戦った場所なのです。そしてサウル王はメギドの山の隣の山まで逃げてギルボア山でその3人の息子諸共敵に殺害されたのです。(サムエル記第31章1節から8節)そして、次にこのメギドの山が登場するのはイスラエル民族が立てた最後の王ヨシュア(ギリシャ名イエス)の時代です。紀元前606年にバビロンの王ネブカデネザルの拡張を防ぐ為カルケミシの戦いに向かうエジンプトの全軍を率いる王パロネコがユダヤを通過しょうとしたのです。これを阻もうとする弱小国家ユダヤのヨシュア王はこのメギドの山(ハルマゲドン)に陣取って当時世界最強のパロネコの率いるエジプト軍を迎え撃ち、呆気なく敗退しメギドの野で費えたのです。 その結果、パロネコはネブカデネザルとの決戦に遅れを取り、誰もがまさかと思った新興国家バビロンのネブカデネザルに破れ、覇権をバビロン奪われ世界の歴史の転換点となったのです。

  以後、イスラエルには敗退するエジフト王パロネコによる急こしらえのにわか傀儡政権に移行し、さらにその後を追うネブカデネザルによって退位させられ別の新たな傀儡政権が立てるられます。しかし、歴史の転換を認識しないユダヤ民族はエジプトとの同盟を期待して、バビロンに対する反逆を重ね主権を喪失しバビロン捕囚に見舞われ国家は70年に渡って消滅し、以後も独立を喪失し続く覇権国家の属国として民族は悲哀を嘗めなければならなくなるのです。そして、新約聖書の時代を迎え紀元70年にはローマに反逆してユダヤは紀元1948年に至るまで約2千年間民族国家としては歴史から消失するのです。

  その原因となったユダヤ国家の最終戦争の場所がこのハルマゲドン=メギド山なのです。そして、そこで死んだのはユダヤの最後の王ヨシュア=イエスであったというのです。

  黙示録16章16節に続く聖書箇所を見ていくとこのハルマゲドンで戦う中心権力として19節に「バビロン」が登場します。そう、あのヨシュア王の死後に当時の全世界、特にユダヤ民族に圧政をしいた覇権国家の首都の名です。聖書はこの覇権国家の首都に対して「神の激しい怒りの杯」を与えることが記されています。

  そして17章の9節に進むとこのバビロンと言う都市が7つの山の上にあると記されています。そうこれはローマの事です。ローマ帝国の首都は7つの丘の上にある事は良く知られています。と言う事はこの黙示録が記された当時には滅亡していた古代の覇権国家バビロンの事を言っているのではなくとうじ全世界に覇権をたくりましていたローマを言い換えている事がわかります。なぜならもし当時にローマに対して不利益を発言が当局に訴えられると有無を言わさず敵性宗教とされてより一層迫害が酷くなる事が自明であったからです。そして18章2節では、このバビロンが倒されるる事を記しています。そして、その黙示録の18章では覇権の結果えられる繁栄や富が滅ぼされる事を教えているのです。

  以上のことから、このハルマゲドンの戦いは地上の国家によって引き起こされる世界最終戦争では無いと言う事がわかります。そう、富、繁栄、自己実現などという世俗のや物質文明と拝金主義に対抗して、神様の言葉と人間として正しく生きる清貧の間の葛藤を象徴して、人間が覇権国家に象徴される繁栄とその原動力である個人の一人一人の心の欲望と戦う「心の中の戦争」と言っている事がわかるのです。そしてそのハルマゲドンの戦いこそ今日の世界が飽くことなく追求する繁栄に対抗して、神の戒めを守って清楚に生きるキリスト者のなすべき見えない心の中の欲望との戦いなのです。

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