原典聖書研究

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死装束の御子

 棺桶に寝かされた死装束の御子 キリスト ルカ2章12節 

 今日は昨日お話した続きです。
直訳 ・そしてこのこと あなた方に その印 あなた方は確かに探し出す 胎児 包まれて  いる そして 安置してある 中に 飼い葉おけ

  有名な羊飼いに対する天使のキリスト降誕の御告げです。しかし、この言葉には不思議な クリスマスのメッセージが込められているのです。

  昔お話ししたクリスマスのメッセージを転載します。

最初のクリスマスの夜、夜番をしている羊飼い達の元に突然天使の軍団が現れた。その時、羊飼い達に示されたキリストの 「しるし」 は実に意味深い。それは「布にくるまって  飼い葉桶に 寝ておられる」というものだ。

  いったいこの 「しるし」 にはどのような意味があるのであろうか。

最初の言葉はσπαραγανω(ギリシャ語スパラガノー)で「布にくるまって」と言う意味のことばだ。
新約聖書に2回だけ使われている言葉だが、この幼子の運命を明示している。当時の葬儀の習慣を見てみるとその意味が分かる。そこには大変不気味で不吉な意味が込められている。

   彼が約33歳のおりに十字架に処刑された時、その意味が明確になる。それは当時の普通の人々の死装束であったのだ。

そればかりではない。

次の言葉は「飼い葉桶」と記されている言葉だ。がこれは当時一般的に木ではなく、石で出来たお棺を意味しているのだ。

  そればかりではない。

最後の「置かれていた」と言う言葉は「安置されていた」と訳されるべき言葉だ。なんと驚くべき「しるし」であろうか。事もあろうに若夫婦に与えられた嬰児がその様な装いで石のお棺に安置され、しかもその場所は家畜小屋であったという。

イスラエル地方に於いてそれは普通、がけ下の洞窟を意味した。墓地と同じ場所である。

   ここに明白な事が分かる。み使いによってこの幼子に与えられた「しるし」とは全て死を明示するものであった。この「しるし」こそがキリストの運命を明示しているのだ。

   「全人類の罪をその身に受けて十字架上で処刑される」と言う受難のキリストだ。

その様な不思議な「しるし」の意味を当時最も人々から蔑まれていた職業であった貧しい羊飼いたちはは知る由も無かったであろう。この幼子に与えられた救い主、キリストの職務がどのように残酷なものであったかを。

全ての人々を「罪とその刑罰である永遠の滅」から救うためにこの幼子はこの地上に来られた神御自身であったのだ。この幼子の人生がどのように苦難に満ちたものであるかも理解出来なかった。それゆえに単純に御子キリストの降誕を喜び祝うことが出来たのだ。

しかし、神ご自身がその様な覚悟を持って人となられたことを私たちは知らなければならない。その意味を知るときクリスマスに対する考え方を変える必要を自覚する。

  聖書全体が主張している人間の罪はその際限を持たない腐敗の極みである。自助努力では到底達成できない罪の完全な赦しと永遠の命を付与するために、神ご自身が全人類の身代わりの死を選択されたことをこのキリストの印は示している。

  クリスマスはその様な厳粛な人間の罪とその結果の不幸や死を真摯に直視し、そこに示される人間の罪性を受容し、その人間を救うために神ご自身が人として受肉されたことの意味を味わう時である。

  それゆえ歴代の教会ではこの期間を悲しみの期間とし断食を奨励し、結婚式等の祝い事を自粛した。クリスマスはメシヤ(救世主)=キリストの降誕を祝う季節等では決してない。

  己が罪性を見定め、その運命が全人類の滅亡であることを聖書が主張していることをと考え、キリストがその様な運命を背負って十字架にかかられたのは、全ての人間が神様の定められた十戒を尊重し、浮かれ羽目を外した快楽から遠ざかり、自律と改悛の情を保持して、一瞬一瞬を心の中まで見透かし、浅ましき心をかな
ぐり捨てて日々を神様を恐れ罪を遠ざけて、聖く生きるためだ。

   キリストが十字架で処刑され、葬られた後、墓参りをした弟子たちは、あの死に装束が体を包んだままの状態でもぬけの殻になっていたのを目撃した。キリストが死から戻られた現場に遭遇し、その目撃証人とされたのだ。あるものは腰を抜かし、慌てふためいたが、弟子たちの心中は人間に罪と死に対する勝利をキリストが獲得されたことに圧倒された。

   誰でもこのイエスキリストの十字架の贖いに信頼するなら、無条件でその生涯に犯した全ての犯罪と罪が帳消しにされ、誰でも天国に行くことが出来ると聖書は教えている。

  クリスマスの短い期間であるが聖書の伝えるキリストのメッセージに心を止め人生を深く考える期間としたい。

元のページの URL http://www.ny.airnet.ne.jp/bible/bible/KBC/christmas/setukiyo.htm

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