原典聖書研究

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鋸刑死

鋸刑死 ヘブル人への手紙11章37節 

漸く、ヘブル人への手紙を読了しました。一番印象に残ったのは上記の箇所です。直訳を記す前に背景をすこし説明しておきましょう。

 ヘブル人への手紙はローマ帝国配下の属国ユダヤがことも在ろうにローマに反逆し独立運動に対するローマ世界への見せしめとして徹底的に殲滅させられる直前に反乱軍に加わろうとする初代エルサレム教会に当てて記された書簡です。残念なことにエルサレム教会もそしてユダヤの国も反乱軍鎮圧に乗り出したローマの将軍(後に皇帝)テイトウスによって殺戮されてしまいました。

  その様な状況下で記されたこの手紙には悲壮なものが満ちています。その悲壮さの最たる物を記したのがこの箇所なのです。何故、このような悲壮な体験をさせられた人々が存在したのかがじつはこのヘブル人への手紙の記された目的なのです。さて、前置きはこれぐらいにして何時もの様に直訳を記しましょう。

ヘブル人への手紙11章37節 直訳 

37 ・彼らは石で打たれた、彼らは鋸でひかれた、中で 殺人 剣の 彼らは死んだ、彼らは周囲に来た 中で 羊の皮、中で 山羊ら 獣皮ら、遅れてくる(乏しい)らは、狭く(迫害)されたらは、悪を持った(虐待された)らは、  
38 ・する所らの 無い 彼が存在している 価値が その 世は、上に 荒野らに 彷徨わされたらは そして 山らに そして 岩穴らに そして その 裂け目らに その 地の。

翻訳にしてみます。

37節・彼ら(旧約時代にイスラエルの国に対する神の言葉を預言した預言者達)は石打刑に処され、また鋸で切り裂かれ、剣で暗殺されました。彼らは粗末な羊や山羊の毛皮を纏い、貧窮し、その上に迫害され、また虐待を受けました。
38節・この預言者達にはこの地上に存在する価値の無い者と見なされたのです。その結果彼らは住む場所を追われ、荒野を彷徨い、山に逃れ、岩穴や断崖に隠れ住んだのです。

  じつに、旧約聖書を記した預言者達がその働きに対する報復としてイスラエル民族から加えられた仕打ちを見事に言い表しています。凄まじい迫害を乗り越えて預言者達が聖書の言葉を生命と引き換えに残したことが要約されているのです。余分な事かと思いますが、鋸で胴体を分断されたのはあの預言者イザヤです。また毛衣をきて荒野に住んだのはあの預言者エリヤです。そして水牢に投げ入れられたのは預言者エレミヤでした。
  そう、イスラエルの国が神様の戒めを反故にして、周辺諸国の不道徳をまね、経済成長至上主義を選択し、道徳や公平な裁判を放棄して、悪徳政治家や汚職官僚の言いなりになって貿易や産業の振興政策を推進し、強欲宗教家に金で神の祝福を曲げさせて不正な利得を神の祝福と宣言させていたのです。

  その様な、巨悪と似非宗教家に対して物申した預言者達が当然のこととして、受けた報復が上記の聖書箇所に記されている事なのです。

  そして歴史は神様の言葉を反故にし、神様が遣わされた預言者達を迫害した報いとして、イスラエルと言う国は二度に渡って消滅したのです。紀元前587年バビロンのネブカデネザル王によって国家は破綻消滅し、その後 600年かかってギリシャ帝国時代にローマに加担して属国として復活したイスラエル(ユダヤ)は僅か100年を経ずして預言者でありメシヤであるイエスキリストを処刑した40年後に、再びローマによって国家が消滅します。 

 ここで、このような過去の預言者達に対する仕打ちが記されているのは、イスラエルが如何に神様の言葉を無視してきたかを思い起こさせるためだったのです。

  そして、今回(ヘブル人への手紙執筆当時)もイスラエルが間もなくローマによって消滅させられることを国民に伝える為に記されているのです。 

  イスラエル民族が過去において預言者に加えた犯罪的迫害が、民族の上に臨み、ローマによってイスラエル国家とその指導者、宗教家、事業家が全ての地位と財産を失い、自分達が迫害した人々と同様の屈辱と艱難を味わうことを警告しているのがこの箇所なのです。

  本当に聖書は史実として今日の国家に対して有益な事(未来に起きること)を的確に記しているかと思います。勿論、正しく聖書が読まれていて始めてこのような理解に至れるものですが? 

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