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●写真は、上野の「酒悦」で買ったイナゴの佃煮、お皿においてもだれも食べませんでした。
◆◆☆★☆★☆★☆(^_-)v◆◆ 勝どき書房の最新ニュース (出版案内・夢道サロン) ◆◆★☆★☆★☆★☆★☆◆◆ 2017/09/02号 ◆イナゴの佃煮を土産に
だれも箸をつけようとしない これを肴に焼酎サワーを一杯飲んだら、 終戦直後の上野の山を思い出したのです◆ 久しぶりに上野を散歩して、帰りに漬け物屋の「酒悦」に寄ってみました。幼いころ、ここで母が福神漬けとイナゴの佃煮を買ったことを思い出しました。おいしかったイナゴを土産に買ってお皿に、だれも箸をつけようとしません。食べるのはわたしだけ。これで焼酎サワーを一杯飲みました。終戦直後の上野を思い出しながら……。
上野の山では、たくさんの浮浪児たちが、母と手をつないで歩くわたしを恨めしそうに睨んでいました。その目を見ると、母と歩くことが申し訳ないような気持ちになって下を向いて歩いたのです。1945年3月10日の大空襲から3年後のことです。イナゴは、嫌でも遠い昔を思い出します。
3年後でも、このような状態ですから、大空襲の時の混乱は想像を絶する地獄絵図だったに違いありません。わたしは、静岡に住んでいまして、1945年6月19日に空襲を受けています。母と防空壕にいました。まだ3歳になっていませんでしたが、真っ暗な防空壕で母に抱かれていたことは覚えています。 記録によりますと、静岡に来たB29は137機で、投下した焼夷弾は13211発だそうです。死者は1952人、負傷者は5000人でした。静岡市内は丸焼けで、直後にわたしは母と山梨県に疎開しました。防空壕の中で、わたしは震えていたそうです。キーンという爆弾が落ちてくる音、ズズズーンと地面に突き刺さる音は記憶しています。この、キーンという音と、ズズズーンという音が長い時間続いたのです。
13000発ですから、記憶に残るのは当然かもしれません。母の話では「もし、その1発でも防空壕に直撃したら、わたしたちの命はなかった」というのです。音が静かになると、男の人が防空壕のドアを開けようとしたのですが、ドアに土が被っていて、なかなか開きません。2,3人が必死になって、ドアをこじ開けて、やっと開くと、朝の光が矢のように入ってきました。助かったのです。そこで、わたしの記憶はなくなっています。
その後は、しばらくして山梨の温泉町の借家で母と暮らした疎開の記憶が残っています。食糧難で、母はわたしに食べさせるものがなくて困ったそうです。お金があっても、近所の農家や商店は売ってくれないのです。着物などの衣類を持っていくと、やっと芋を売ってくれたそうです。物々交換です。政府が発行する貨幣を信用しなくなってしまったのです。ただ、近くに住む朝鮮人の家族は、水飴を売ってくれて、母は助かったといっていました。この水飴の味は覚えています。母は米軍が上陸したら、どこで死んだらいいか、崖の上から覗いたといっていました。
8月15日、父が静岡からわたしと母を迎えにきました。父は夕食の時に、ちゃぶ台の上の60ワットの電球を点けたので明るくなりました。それまでは、夕食の時は2ワットの豆電球でした。わたしは「お父さん、電気つけていいの?」というと父は「もう戦争が終わったから、今夜から電気を点けてもいいんだよ」といったのです。わたしはそれがうれしかったことを覚えています。
しかし、そこから5歳で父母と東京へ出てくるまで、ほとんど記憶がありません。そして、上野の山を母と歩いていて、浮浪児たちに睨まれたことが思い出されるのです。イナゴは、昆虫ですから、最近は食べないのかしれません。しかし、これがおいしいおかずの時代があったのです。喜んで食べた時代があったのです。いまでも、「酒悦」では人気商品です。きっと、懐かしく思う人がいるのでしょう。
◎ イナゴで焼酎飲めば鈴虫アザミ嬢のララバイ弾く(駿星)
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