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カメラの趣味が嵩じてくると同じ機種の色物がほしくなるものだ。
金属カメラ全盛期にはクロームメッキのカメラが普通だったから、報道向けの黒とか軍用のオリーブとかグレーの塗装のほか、記念モデルの金メッキなどは希少価値もあり人気がある。どういう色に進むかはその人の人生とかストレスが影響しているようで、金カメが好きな人や黒皮病とよばれるブラックペイントが好きな人など文字通り色々である。
同じブラックペイント好きでも使い込まれて下地の真鍮が露出しているのに萌える人たちもいて、自分もその中の一人であるのだが、どういう精神状態がそうさせるのか分析が必要だ。使い込まれたブラックペイント、そのカメラがライカで報道や戦場で酷使されたものであったりすると、さらに興奮の度合いが増すのである。
岡村昭彦や沢田教一にあこがれなのか、ブラックペイントの擦れが、表情を生み道具としてのカメラをより際立たせるのは確かだ。
写真のライカは1958年の最初のバッチのM2ブラックペイントである。M2は初期のボタンリワインドでいわゆる内ギザのものが好みだ。一般的には人気がないから安く買えるのでクロームのを一台持っている。ブラックペイントはあまり見ることがなかったが、インターネットのオークションに出ていたものを安く落札できた。下記はこのカメラの出品時の説明であるが、ストックホルムの新聞社(直訳すると毎日新聞)のカメラマンのもので、プラハの春やベトナムを取材しているようである。
Description: Leitz Wetzlar, 1958, Black paint, E service seal, button rewind, from an original series 948601-949100. A very rare camera from the first official batch, but only approx 200-300 copies with button rewind. In 100% original condition. Vulcanite damages, minor dents. Provenance: Used by photographer Leif Engberg Dagens Nyheter in Biafra war 1967, Czechoslovakia 1968, Vietnam war 1970, October war 1973, and Chile 1973.
カメラの下の写真は同じオークションに出品されていたこのカメラの所有者のオリジナルプリント。本当は別のソ連のヘリがプラハ上空からビラを撒いている写真がほしかったが落札できなかった。他の死体が写っているような戦争報道写真も何なので、平和なカットのものを記念に落札した。
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