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時間の波に消えていく

急に俺が現れたことによって
貴女にはすごく変化があったと思うと
なんだかたまに本当によかったのかなと思うんだ

彼はそう言ってフライヤーのDJリストを眺めた

私は横で
貴方が現れないまでの自分の毎日を思い起こして
彼が思う程はそんなに賑やかでも忙しくもない今までの日常を

私は今3時に起きて彼のお弁当を作ったり
ものすごく時間をかけて彼の洋服をたたんだりしている

朝から嫌な顔ひとつしないでありがとうと抱きしめられたり
娘の彼への嫉妬に頭を悩ませたり
沢山の日常に抱かれている


全てのものは手に入らない、人生は限られている
足並みは揃うことばかりじゃないかもしれない

でもここはとても静かで
しあわせという言葉が一番しっくりくる場所だ


もし私の命が長くないとわかったら
どうしても旅に連れ出したいと彼は言う

私はもし命果てるなら
私は死を恐れていなかったと娘や友人達に伝えてほしいと彼に託す

もし彼が先にゆくことがあるならば

私たちが出会うまでの充実した孤独な30年を思い起こし
今まで独りきりでで長いと感じていた人生を
出会ってしまったら振り返れば短かったと感じている今のように
きっと
またすぐ会えるからと安心して送り出してあげると

そう伝えた

そうしたら彼は笑って

長生きしたいね

そう言って
照れたように笑った

だーりんに最後に
もしもう一度生まれ変わって出会ったら
今度は今よりも嫌いなところをお互い沢山知ることになってももっと近くに居たいと
一緒に眠る相手になりたいと

そう言った私の気持ちは決して嘘ではない

想いはそうやって沢山のリレーを繰り返している

私は欲深いのだろうか

景色を眺める
沢山の朝や夕暮れや夜更けを

沢山の時間の波に消えていった想いを







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