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世界中で踏みにじられるこどもたち。
善悪を越えて生きることを選ばざるを得ないこどもたち。
父は莫大な借金を残して失踪し、母は自宅での事故により植物状態となる。
こどもたちは強烈なストレスにより、感覚が損なわれている。
音感を無くした長男は高校を辞め、市場と中華料理店で仕事をしている。
色覚を無くした弟は小6でイジメにあいながら、母の介護をしている。
嗅覚を無くした妹は幼稚園生で、人には見えないものが見える。
兄弟二人は借金返済のために、覚せい剤の調合を暴力団から強制されている。
あまりに過酷な生活を送る中で生き残るため、長男の誠は異国の戦時下を生き抜く少年を夢想する。
こどもたちの激烈な現実と夢想。
そして親たちの痛ましい生涯の物語。
悪をなしながら善をなすこどもたち。
善をなしながら悪をなすおとなたち。
この世界には完全なる悪も完全なる善も存在しない。
それでも人類が滅ばないのは何故かを描いたこの物語は現代の黙示録でもある。
果たして、彼らに歓喜の歌は聞こえてくるのか?
そこにあるのはあきらめない人間という存在の美しさ。
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