せんめいな独り言

気の向いたときにつらつらと。長い目で見てやってくださいな。本、演劇、映画などの感想がメイン。

戯曲本

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猫と針:恩田陸

実際見に行ったお芝居の戯曲本。

http://blogs.yahoo.co.jp/senmei_23/49269239.html

実際見に行ったお芝居の戯曲本を読むと、その時の役者さんたちを思い出しながら読むのだが、今回は違った。

なんでかな。

思い出される映像が、見事に白と黒、モノトーンばかりで面白くなくなってしまったのかも。

それとも、恩田陸さんのつむぎだすセリフに集中してしまったのか。

一度見て、内容を理解していたはずなのに、一つ一つ確認作業が必要だなんて。

セリフの情報量、やっぱりすごかったんだな〜。

この本には、「猫と針」日記なるものがある。

恩田陸さんが書き下ろした、「猫と針」を製作していた間の日記+その日記の解説だ。

初のお芝居に大変苦労されている様子。

プレッシャーもすごかったんだろうな。

これを読むと、軽々しく「再演を期待しています!!」なんて言えなくなるよ。

それでもなお、期待しちゃってるんだけどね。

身勝手なファンだな〜。

でも、良かったから!!

遠くから応援しよう!!

ら抜きの殺意:永井愛

日本語って難しい。

そうしみじみ思ってしまった作品。

演劇の世界では、話し方を徹底して勉強していそうだ。

だからこそ、生まれてきた作品なのかも。

うん、話す、って難しい。

「ら」抜き、つまり「答えられる」を「答えれる」と言ったり、「覚えられる」を「覚えれる」と言ったりすること。

私は、だいぶこの言い方に抵抗がなくなってきているのだが、気になる人は気になるんだろうな。

尊敬語に対しても気を遣わねば!

一番面白いと思ったのは、女性の話し方についての考察。

女言葉を使うのが女にとって自然なことであるならば、女同士がしゃべる時には、女言葉だらけになるはず。

が、ここに出てくる女性は、女同志だと汚い言葉づかいになり、男性の前では可愛く女性言葉で話すのだ。

気持はわかるが、はたから見るとおかしいよな。

あと、女言葉っていうのは、命令口調がないらしい。

「〜しろよ!」は女言葉ではなく、「〜してよ!」が女言葉。

命令ではなく、お願いしているのだ。

「出てけ!」と言われれば、「あなたこそ出てってよ!」となる。

うん、やっぱりお願いなんだよね。

日本人は女性に命令されたくなかったのだ。

男性と女性の話し言葉が違うのは日本くらいだ。

女性言葉じゃもう本音が話せない。

などなど・・・。

なんとも、面白い意見だな〜。

そして、確かにな、と思い当たる部分もあり。

最後には、自分らしい話し方を探している、と女性は言うのだ。

相手に自分の本音を言える話し方を。

あらゆる話し方がある日本語って、逆に難しいのかな??

兄帰る:永井愛

なんてシンプルな題名だ。

「兄、帰る」

んで、どうした?と興味をそそられる。

わざわざ兄が帰ってきたというくらいだから、とんでもない兄なんだろうな。

そう思って読み始めたら、やっぱりとんでもない兄だった。

はっきり言って、この兄には関わりたくない。

でも、実際に自分の兄だとしたら、ほっとけないよな。

縁を切ったとしても、やっぱり兄弟だし…。

家族同士、親戚同士、ご近所同士の話で、会話からは危ういバランスが感じられて、「テレビ・デイズ」と似た印象、大きく言えば、岸田作品と似た印象だなと勝手に思っていたら、岸田國士戯曲賞を受賞した作品だったのね。

もうね、いくらでも書けるんだろうな、て思えてきた。

今までは、舞台にするからには、非日常の、鮮やかな世界が面白いんだろう、ワクワクするんだろうと思っていたけど、こういう日常が一番面白いのかも。

日常に潜む、ちょっとした変な部分、変だよと声を大にしては言えないけれどやっぱり変な部分をピックアップしていくと、観ているこっちは面白い。

自分の感じていることを代弁してくれているように思えていいのかも。

第三者として、傍観者を決め込んでいるから気楽だ。

実際に巻き込まれると、これ以上ないほどのめんどくささだけど。

こういう現実を見えてきたということかな、ちょっとは大人になったか??

あと気になったのは、永井愛という名前。

「ながいあい」

「永い愛」

本名なんだろうか。

素敵な名前だ。

結婚10年目の夫婦の話。

そこに、テレビが壊れるという事件(ちょっとした事件だな)と、妻の初めての妊娠という事件(事件なのかな?めでたいことというべきか)が起きる。

岸田國士作品「紙風船」に影響されて作った作品らしいと知り、興味を持った。

「紙風船」の夫婦の10年後だとか。

岸田作品と同じく、日常の会話が繰り広げられる。

静かな演劇と評されたのもなんとなく分かる。

岩松了さんといえば、時効警察の印象が強くて、彼がこの作品を!?とちょっと驚く。

ご近所の目を気にしたり、離婚したばかりの弟のことなんかも気にしたり。

静かというより、登場人物の発するセリフから、危ういバランスを感じて、ヒヤヒヤするけど。

さらに、そこに弟が連れてきた外国の留学生までも出てきて。

岸田作品には外国の方は出てこないから、ちょっと新鮮。

日本らしいセットに外国の方がひょこり出ているのは、ちょっと不思議。

実際に舞台で見ると何を言っているか分からないフランス語にも、ちゃんと訳を載せてくれている。

より、彼らの気持ちを正確に知ることができるのでは。

あと、「犬は鎖につなぐべからず」のときと同様、セリフじゃないところに一杯面白さがありそうだ〜。

この本、今までの戯曲本でみたことがなかった形を取っている。

セリフのさらに下に注釈が付け加えられているのだ。

この部分では実際はこう動いていた、とか、このセリフはこうやって生まれた、とか、岩松さんの好み、とか。

こんなに細かく教えてくれるとは、実際に見ていない立場としてとてもうれしい。

作品自体には驚いたけど、この注釈の部分は、時効警察のイメージの岩松さんだったな。

人間とは多面的だ〜。

第48回岸田国士戯曲賞受賞作品だったのか。

もっと早く知っていれば再演を見に行ったのに…。

こんな内容の舞台だと知っていたら、絶対見に行っていたのに。

こんな怖そうな話、異様な話、すごく好きだ。

箱から役者が這い出てきたり、腕が落ちたりするところなんて、実際に見たら絶対ゾクゾクッとしたろうな〜。

面白いだろうな〜。

今後の倉持裕作品に興味津々だ。

あ、「まどろみ」がある!!

しかも、日ごろお世話になっている図書館のすぐ近く。近くと言うか、同じビル内。

エレベーターでいつも通過するだけの階だ。

行きやすいし、見に行きたいな。

チケット発売日、メモメモ。

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