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神風特攻隊出陣。
昔日を偲んで http://www.warbirds.jp/senri/
15-41、97艦攻最後のご奉公
当時第1線部隊には、新鋭機「天山艦攻」が配備されていました。われわれが訓練
に使用していた97式1号艦攻は、既に使用限度を越えた感じで、エンジン・機体と
もいろいろな故障が続出していました。同じペアの川崎練習生がやはり故障で脚が
出なくなったため、応援に離陸した飛行機に同乗した整備員から手先信号と指示板
を使っての指導により、 操縦しながら脚操作部分のカバーを外して、故障を直した
事例もありました。
当時われわれは、暇さえあれば古い機体の点検を行い、ビスの緩みなどを締め付
けるためドライバーは常時持ち歩いていたのです。
この使い古しの97艦攻に、最後のご奉公の機会が与えられました。 翌20年4月、
当時の教官や教員を中心に編成した、「神風特別攻撃隊」の使用機として、鹿児島
県の串良基地へ進出しました。そして、「菊水2号作戦」が発令されるや、勇躍して
串良基地を発進したのです。離陸と同時に収納された脚は、再び大地を踏むことも
なく、沖縄周辺の海上に砕け散ったのです。
彼ら「特攻隊員」は、私たちを手とり足とりして一人前の搭乗員に育て上げた親鷲た
ちです。 あたら豊富な経験と優秀な腕前を、ただ1回の「体当たり攻撃」で消耗する
とは、真に不経済な戦法と思われてなりません。
彼らに、新鋭機「天山艦攻」で夜間雷撃を敢行させれば、「体当たり攻撃」以上の戦果
が期待できたはずです。いや使い古しの97艦攻であっても、夜間雷撃を反復すること
で、昼間強襲の「特攻隊」に、決して劣らぬ戦果を挙げたであろうと確信します。
またこの出撃では、 魚雷の機械部分を切り離して実用頭部だけに改造した、特攻機
専用のヒレのない爆雷が、 初めて使用されました。 そして、 全機目標に突入して、
多大の戦果を挙げたことが、戦果確認機によって報告されました。
聯合艦隊告示第143号によって、 その功績が全軍に布告されたのが、 せめてもの
慰めです。
☆今日の一言☆
発つ鳥後を濁さず
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