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神風で沈む元船。
青春の回想 http://www.warbirds.jp/senri/
16-142、神風は吹かず
夕方下関駅に着きました。故郷九州はもう目の前です。関門海峡を見渡すと、おび
ただしい数の沈没船が、マストや船体の一部分を海面にさらしていました。 これら
の光景を眺めながら、フト子供の頃歴史の教科書でみた挿絵が頭に浮かびました。
それは「弘安の役」で、博多湾に押し寄せてきた蒙古軍の大船団が、「神風」に吹き
寄せられて、折り重なるようにして沈没する様子を描いたものでした。
今眼前にみる情景が、 本土上陸を目指して、 関門海峡に押し寄せた敵艦船群が
「神風」によって壊滅した残骸であればとの願いが、 一瞬脳裏を掠めました。しかし、
現実にはB29の投下した機雷による、わが方の被害でした。
われわれが、心密かに必ず吹くと期待していた「神風」は、遂に吹かなかったのです。
また、 源平の昔、 都を追われ壇之浦の合戦に敗れた平家の落人が、 九州各地の
山奥深く隠れ住んだ故事を偲びながら、先行き不安な敗戦を現実のものとして認識
させられました。また反面、生きて再び故郷の土を踏むことのできる喜びを、全身に
感じていました。
☆今日の一言☆
日暮れて道遠し
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