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羅針儀。
想いで話 http://www.warbirds.jp/senri/
13-655、磁差修正も定期的に
実施部隊の搭乗員は、「搭乗割」による搭乗勤務の他に別の仕事が割り当てられ
ていました。「日課手入れ」と呼ぶ作業です。 作業の内容を九〇三空の例で説明
します。 作業を大別すると「分隊事務」や「甲板係」「酒保係」など、衣食住に関す
る担当と「記録係」「兵器係」「夜設係」「落下傘係」など、 飛行作業に直接関係す
る係に分けられます。
朝の課業整列で「予定作業掛れ」の命令で、当日飛行予定のない者はそれぞれ
のパート(作業場)に散って行きます。 「搭乗割」は終業時の課業整列で、翌日の
搭乗予定が示されています。 これは、日施哨戒や船団直衛など早朝に出発する
任務が多いからです。
「飛行命令」は飛行隊士が起案し、飛行隊長の決裁を受け各搭乗員に伝達され
ます。この場合「搭乗割」と呼ぶ黒板に、任務内容・機体番号・搭乗員氏名を記入
して伝達します。搭乗員氏名は最初一文字を書き、士官は〇准士官は△で囲み、
下士官は∧兵は―を名前の上に被せて描きます。 同姓の場合は名前の頭文字
を付記します。
また下士官は交代で「当直下士官」の任務につきます。 これは、飛行指揮所で
待機し、飛行隊長の命令や指示その他を隊員に伝達するのが主な役目です。
各係は一般に事務系統が忙しく、身体で奉公する方は暇でした。 「兵器係」と
言っても電信員が担当する機銃や通信機、 それに、偵察員が担当する電探や
磁探などの搭載兵器は、本来マーク持ちの整備員が整備します。それを、飛行
機に搭載して微調整を行う程度でした。 後は遊び半分でした。 問題なのは
搭載兵器に縁のない操縦員です。夜設の手入れや機内の清掃程度でお茶を
濁すことになります。
これ以外に、「磁差修正」など定期的に実施していました。 「磁差修正」とは、
羅針儀が常に正しい方位を示すようように、誤差を修正する作業です。 これ
を怠ると、 操縦席と偵察席の羅針儀が違った方位を指すことにもなり、正し
い航法は不可能となります。
それはさて置き、 何処のパートでも作業時間よりも、 「ソラヲツク(馬鹿話を
する)」方が多いのです。 だが中には真面目な話もあります。 古参搭乗員の
戦地体験談や母艦の運用に関する話などは、若年搭乗員にとっては貴重な
学習の場となりました。
搭乗員仲間では、本来飛行時間が物を言います。だが、飛行時間の割には
実戦経験の乏しい者もいました。 反面飛行時間は少なくても、艦隊勤務や
実戦経験のある者がパートでは主役でした。
☆今日の一言☆
迷う者は路を問わず!
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