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時 鐘。
想いで話 http://www.warbirds.jp/senri/
13-647、「海坊主」の伝説
海軍では「時鐘(じしょう)」と呼んで、30分毎に鐘を鳴らして時刻を知らせてい
ました。時鐘番兵は甲板時計を確認して、決められた数の鐘を鳴らすのです。
0:30の 1点鐘に始まり、1:00は2点鐘、1:30は3点鐘と続き、4:00の8点鐘で
一巡します。次に4:30の1点鐘に始まり、下記のように1日に6巡します。
0:30 ・ 1:00 ・・ 1:30 ・・ ・ 2:00 ・・ ・・
2:30 ・・ ・・ ・ 3:00 ・・ ・・ ・・ 3:30 ・・ ・・ ・・ ・ 4:00 ・・ ・・ ・・ ・・
4:30 ・ 5:00 ・・ 5:30 ・・ ・ 6:00 ・・ ・・
6:30 ・・ ・・ ・ 7:00 ・・ ・・ ・・ 7:30 ・・ ・・ ・・ ・ 8:00 ・・ ・・ ・・ ・・
8:30 ・ 9:00 ・・ 9:30 ・・ ・ 10:00 ・・ ・・
10:30 ・・ ・・ ・ 11:00 ・・ ・・ ・・ 11:30 ・・ ・・ ・・ ・ 12:00 ・・ ・・ ・・ ・・
12:30 ・ 13:00 ・・ 13:30 ・・ ・ 14:00 ・・ ・・
14:30 ・・ ・・ ・ 15:00 ・・ ・・ ・・ 15:30 ・・ ・・ ・・ ・ 16:00 ・・ ・・ ・・ ・・
16:30 ・ 17:00 ・・ 17:30 ・・ ・ 18:00 ・・ ・・
18:30 ・ 19:00 ・・ 19:30 ・・ ・ 20:00 ・・ ・・ ・・ ・・
20:30 ・ 21:00 ・・ 21:30 ・・ ・ 22:00 ・・ ・・
22:30 ・・ ・・ ・ 23:00 ・・ ・・ ・・ 23:30 ・・ ・・ ・・ ・ 24:00 ・・ ・・ ・・ ・・
上記の表で、18:30から19:30までは変則的な時鐘です。18.30は本来なら
5点鐘ですが、1点鐘になっています。19.00が2点鐘です。19.30は3点鐘
で、20.00の8点鐘で元に戻ります。これには訳があります。昔大航海時代、
夕方になると「海坊主」が現れて船を襲いました。 これに対処するために、
ある知恵者が考えました。それは「海坊主」が夕方にだけ現れる性格から
「海坊主」の時刻を混乱させる作戦です。
「海坊主」が夕方に眠りから醒めます。 すると、1点鐘が聞こえてきます。
「あゝまだ四時半か…… 早く起きすぎた…… もう一眠りしよう…… 」。
そして、また目を覚ましました。 すると、聞こえてくるのは8点鐘です。
「しまった! 寝過ぎた! まーあ明日があるさ……」と言ってまた寝込み
ます。
停泊中の艦船や陸上部隊では、 消灯から翌朝の「総員越し」1時間前ま
では時鐘を鳴らしません。それは、「海坊主」でなく「人間様」の眠りを妨げ
ないためだそうです。
今どき「海坊主」の話を真に受ける人はいないと思います。時鐘について、
ある商船学校出身の方から聞いた話を紹介します。
昔の商船では通常航海中、操舵や見張りなどの当直勤務は4時間交代で、
時鐘に合わせて勤務していたそうです。鐘の数がだんだん増えて、8点鐘
が勤務交替の合図です。 勿論入港や出港その他の場合は総員が配置に
つきます。
夕暮れ時の18:00から20:00迄は、1日が終わる気の緩みと夕暮れの気象
条件が重なり、事故が起こりやすい時間帯だそうです。そこで、16:00から
勤務についたクルーの緊張感を持続させる処置として、勤務が後半に入る
夕方1時間の点鐘を変更したのだそうです。
即ち、 本来なら当直勤務が後半に入ったことを告げる、18:30の5点鐘を、
勤務が始まったばかりの1点鐘に変えることで「まだまだ、当直は始まった
ばかりだぞー しっかり勤務せよ」 との意識を持たせるための、 方策だそ
うです。
「海坊主」の伝説は、夕暮れ時の気象条件特に視界の変化と勤務後半の
だれが重なって起きる夕方特有の事故を「海坊主」の仕業として戒めたも
のと推察します。レーダーその他の航海用具が完備した現在でも、見張り
不足などの不注意による海難事故は、夕暮れ時に多発しています。ならば
「海坊主」は現在も生き続けていることになります。
☆今日の一言☆
時は金(鐘)なり
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