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御前崎を基点として。
青春の回想 http://www.warbirds.jp/senri/
16-97、特攻訓練開始
特別攻撃隊が編成されると、早速「体当たり攻撃」の訓練が開始されました。「白菊」
での特攻は、初めから単機での出撃を想定していたのでしょう、編隊飛行の訓練は
一切なくて、単機ごとの航法・通信訓練が主体でした。 離陸して高度をとりながら、
御前崎に向かいます。 御前崎を基点として、 100浬ほど太平洋上に進出します。
次に側程30浬を飛んで帰投します。この三角航法訓練が連日続けられました。
また、付近を航行する艦船などがあれば、「御前崎からの方位○度○浬、進行方向
○○度○○ノット」とその位置や進行方向が示され、これを目標にした接敵攻撃の
訓練が実施されました。 各機ごとにチャート (航空図) に目標の位置を記入して、
飛行場からの方位と距離を計測します。 次に、 気象状況などを勘案して、接敵の
高度や方向、それに「体当たり」の要領など、事前に研究して攻撃に向かいます。
目標を発見すると低空接敵に移ります。海面での低空飛行は艦上攻撃機操縦員の
お家芸です。鹿島灘での雷撃訓練が大いに役立ちました。プロペラの風圧で、海面
に水しぶきが上がるほどの超低空飛行です。こうなると、高度計の針はマイナスを
指して役にはたたちません。
これは出発に際して、標高183メートルの飛行場をゼロメートルとして、高度計を
規正しているからです。 実際の高度は、 恐らく10メートル以下であったでしょう。
一瞬の油断が事故の原因となるので、飛行中は緊張の連続でした。
急降下のできない「白菊」では、超低空で敵艦に接近してそのまま体当たりするか、
2,000メートル程度で進撃して緩降下しながら接近して、 体当たりする方法が
考えられていました。
敵のレーダーを避けるため、低空で接近し、体当たりの効果を高めるため、直前
で急上昇して切り返す方法なども検討された様子でした。 だが、25番を両翼に
抱けば、 飛行性能から考えても、そのような器用な操作などできないことは分か
り切っていました。
そして、昼間での錬度が向上すると、次は、 夜間飛行に移行しました。「白菊」の
性能から、夜間以外に接敵できる可能性はないとの判断からでしょう。夜間飛行
は徹底的に実施されました。艦上攻撃機で夜間雷撃の訓練を実施するのであれ
ば、生還の可能性をかけて猛訓練にも耐えることができます。 だが、帰還を否定
されている「体当たり攻撃」に、何故これほどの訓練が必要なのだろうか。技術的
な問題よりも、精神的問題の解決こそ重要ではないかと痛感させられました。
☆今日の一言☆
薄氷を踏むが如し
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