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真珠湾攻撃隊の遺品、祖国へ

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【真珠湾攻撃エピソード1】  ふたつめの計器


「ブースト計二型」が、本当に真珠湾攻撃の遺品である事の裏付けを取る為に、そして取り付けられていた
機体を特定する為には、どうしてももう一つの計器を確認する必要がありました。

出品者の父親が亡くなったのは2010年11月。
以降、出品者のT・ジャスティス氏は一切の出品をせず、沈黙を続けていました。

彼がオークションの出品を再開したのは、3ケ月以上経過した2011年2月の終りでした。
これまでの経緯から、彼が父親をとても愛していた事を知っていましたので、やっと心の整理が出来たものと
私も安心しました。

彼の出品物は、以前と同じ安価なDVDやTシャツでした。
私は、毎日彼のオークションを見続けました。
そして2011年3月に入った頃、彼のオークションに変化が見られ始めました。

ギターにギター用アンプ、彼が自分で使用していたと思われるジーンズ。
どうみても彼は自分が愛用していた品々を売却し、まとまったお金を必要としている様子でした。



そして、彼からの連絡が入りました。

彼は39歳で、亡くなった父親は89歳でしたから、父親が50歳の時に再婚相手の彼の母との間に生まれた
子供でした。
私が真珠湾の計器の話を信用した理由のひとつは、戦争が終わって30年も経過して生まれた子供に対し
真珠湾での出来ごとを、何度も何度も繰り返し話した事です。
戦争が終わって帰国した時、誇張した作り話あったならば、30年後も同じ話を繰り返す必要はないからです。

T・ジャスティス氏からの連絡の内容は、父親の死後に、遺産に関する調停で裁判費用が必要となっているとの事でした。
彼には異母兄弟がいたのです。
もうひとつの計器は、父親との思い出を大切にする為に、最後まで手放さないつもりでいましたが、
やむをえず手放す事にしたから、あなたに購入して欲しいとの事でした。

4ヵ月前にした私との約束を守ってくれました。
彼は最初の計器の売却資金が、父親の葬儀の時に役に立った事の借りを返そうとしたのかもしれません。

これまでの彼との連絡はオークションの「出品者への質問」を利用して行っていました。
ですから私は彼のメールアドレスを知りません。
ふたつめの計器を購入する為には、本当に当時の日本の計器なのかを、写真を見て最低限の確認をする必要がありました。

彼には、ふたつめの計器を一旦オークションに出品して欲しい、そしてその写真を確認して当時の計器であれば
前回と同じ価格で直ちに落札する事をつたえました。

そして、ふたつめの計器がオークションに出品されました。

イメージ 1


イメージ 2


イメージ 3


出品された計器は「油圧計四型」という計器でした。
製造年月日は昭和15年11月である事が確認出来ました。

私は直ちに、ROBART C.MIKESH 著の「JAPANESE AIRCRAFT INTERIORS」や、インターネット上のサイト「船津航空計器博物館」を含め、考えられるすべての資料を探しましたが、「油圧計四型」に関する資料は確認出来ませんでした。
とのどの資料にも記載されていない未知の計器でした。

前述しましたが、私たちが現在確認できる資料は戦後に書かれたものであり、その全てが破壊された真珠湾以前の資料は極めて少ないのです。
資料が無い未知の計器であると言う事は、逆に真珠湾当時に使用されていた計器である可能性があります。

そして、もっとも重要な事は、米軍の若い下士官が2個古い計器を持っていた事です。
戦後の進駐軍が持ち帰った計器は、ほとんど製造年月が書かれていない開戦後に生産された計器です。
開戦前に生産された計器が2個揃っていると言う事は、同じ一1機体から取り出した可能性があります。

「油圧計4型」の全容が見えないまま、私は購入を決意し直ちに落札しました。

この時、私は出品者のT・ジャスティス氏に、ふたつのお願いをしました。

 1.あなたが、亡くなった父親から聞いた計器入手の経緯を、紙に記録して添付して欲しい。
 2.父親L・ジャスティス氏の、計器入手当時の写真のコピーを添付して欲しい。

T・ジャスティス氏は快く、この要望を受け入れてくれました。

3月下旬、待ちに待った計器と書類が届きました。

書類の入った筒には、感謝の言葉が書かれていました。

イメージ 5



わくわくしながら開封し、「油圧計四型」を確認すると目盛板は正規の取付位置に対し、傾いて取付られており、
さらに、目盛板を取り付けている2本の子ネジは1本が欠落し、残りの1本は内部で転がっている状態でした。
塩分等で侵されていた「ブースト計二型」」に比べ、コンディションはこちらの計器の方がよさそうでした。

イメージ 4


イメージ 6

内部には、下部にうっすらと色い粉状のものが乾燥して付着しており、程度は軽いものの「ブースト計」同様の
特徴が見られました。
目盛板の傾きは、不慣れな人が分解し、元の状態に戻せなかったものだと推測出来ました。


私は、この計器を「ブースト計二型」同様、千葉県のA6M232さんに送り、分析を託しました。








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