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*獲物の写真があります。苦手な方は回避してください。
3月になって暖かい日が数日続いたかと思うとまた寒波が押し寄せてきた日本列島。それでも大分地方は高気圧圏内に入ったのでかなり良いお天気になった昨日、センチョーと私、そしてワンコ達2頭で鹿を狙いに行きました。
もうあちこち梅が真っ盛りです。
予てから私には夢がありました。
それは我が家の犬達と互いに協力して四足を獲る事。
犬と人が互いの役割を理解してそれぞれが自分で考え自分が出来る範囲での仕事をこなすこと。
それは以前に読んだ「マールのドア」という本にかなり影響されています。
ーーーーーーーーーーーー以下、この本のプロローグより引用ーーーーーーーーー
この本は、ぼくとともに暮らした、マールという名前の一頭の犬の物語だ。そして、都市化が進む現代の社会で生きなければならない犬たちの物語でもあり、さらには、犬の生活を枠にはめるのではなく人間のほうが生活を少し変えれば、犬がどんなに幸福に暮らせるかを語る本でもある。
マールは幸運にも田舎で生涯を過ごした。文明と野生の世界との境界が今でもまだ曖昧な、ワイオミング州北西部で暮らしたのだ。彼は犬用ドアを出入りして、広大な大自然に遊び、自由を満喫した。とはいえ、ぼくがマールとの生活から学んだことの数々は、どんな場所でも実践できるはずだ。犬用ドアをつけるという物理的な対策の効用もたしかに大きかったけれど、マールがぼくに教えてくれたのは、むしろ心や感情の領域にそうしたドアを設けることの大切さであり、それこそが犬の可能性を育てるという真実だった。訓練ではなく、仲間としての結びつきの大切さ。理論ではなく、実践だった。 そして、なによりも重要なのは、日々のどんな場面でも犬のリードをゆるめようという心であり、犬をできるかぎり頻繁に完全に自由にして、鼻の向くままに走らせ、自力で学ばせることなのだ。 ーーーーーーーーーーーーー 引用終了 −−−−−−−−−−−−−−−−−−
この本については犬飼いの間でかなり話題に上っているので興味のある方は是非読んでみてください。
さてさてそんな私の理想ですがなかなかそう簡単には叶うものではありません。
今は亡き俊足ステラをもってしても鹿を追い詰めることは出来ませんでした。巻狩り形式で狩るわけではないので鹿を追い散らすだけでは一生獲れません(涙)。
ファルはこの5年間の山での数々の経験で自らがいろいろ学びました。それに至った経緯は省略しますが今のファルの頭の中に入っていることを想像すると・・・
小さい猪だったら追いかけたら捕まえられることがあるのでとりあえず行ってみる
大きい猪は怖いから見て見ぬふりをする。
鹿は速過ぎて捕まらないので追いかける気がせん。
ヤマドリは追い出しても私たちが獲ってくれたことは無いのでつまらん。
あまり離れると迷子になるので適当なところでやめよう。
鴨やったら任せておけ!
まあいくらか擬人化はありますが(笑)こういった感じです。
こんなファルと今はごまめのテラと、いつかは一緒に鹿か猪が獲りたい、という私の夢はかなうのでしょうか(笑)。
昨日はセンチョーがいつも単独で行っている山に行きました。私が西側から登りセンチョーが東側から勢子で追いこんでくる作戦です。
GPSがあるからセンチョーの位置は把握できるので安全面も大丈夫です。
さてここでファル達を連れて行くかどうか、を検討。
実は今まで何度も半矢で逃げられています。野生動物の生命力は想像以上に凄く、弾が心臓に当たっても何百メートルも走ることは決して珍しくありません。
生き延びてくれるならば逃げられてもまだ良いのですが、どこかで行く行く死んでいるかと思うとそれはあまりにも可哀想。致命的な半矢は何としても見つけ出してやらなければなりません。
そのためにはファルが活躍してくれるかも知れません。
でも途中出会った鹿を追い散らす恐れもあります
検討の結果、センチョーがファルと一緒に行動し、いろいろ経験させるため私がテラを連れて行くことにしました。
20分ちょっとで待ち場に到着。テラと二人で息をひそめます。センチョーとファルの位置は直線距離で260メートル。
鹿を追いかけてみようという気はほとんど無いのか、ヌタ場で転げるファル
鹿がピッと泣いたけどその方向に気付いてないのか知らんふりのファル
150・・・100・・・50、と二人は近づいてきますが鹿は現れません。周りは鹿が食べつくした笹の枝が生い茂り見通しが良いとは言えませんので、懸命に耳を澄ましますがコトリとも音はしません。
そのうちファルの姿が尾根に現れそのすぐ後ろにセンチョーが。
無線が無くても声の届く距離になったので、鹿が現れ無かったことを告げるとファルの匂いがわかったテラ(テラの背丈では目では確認できてなかったと思います)がセンチョーの元に走ります。
その半分くらい行ったところでブッシュから鹿が!!
センチョーの場所からは死角、私は慌てて銃を構えたのですが鹿は50メートルくらい前をほんの数秒で横切って行きました(涙)。
このブッシュで静かに身を潜めていたのです。全く気付きませんでした。
あ〜あ、と諦めて合流しようとしたところまた一頭!!
これは逆に私から死角。センチョーが2発撃ちかけたと同時にやっと下半身が見えたのがわずか1秒。私も撃ちかけますが元気に尾根を下って行くように見えました。
手ごたえを感じたセンチョーが全速力で鹿を追います。手ごたえを感じてない私はよっこいしょと歩き出します。
その時!!
鹿の悲鳴が「ピーピーピー!!」と鋭く響きました。そしてもう一度!
その瞬間私の頭に浮かんだのは「ファルが追い詰めているに違いない!」でした。
人間の目では探しきれないブッシュの中、普段の動きからは信じられない俊足でファルが追いつき、鹿の太ももに噛みついてその動きを止めていてくれたのです!
私たちが撃ったもの、私たちが狙っているもの、それを的確に判断し、自らの頭で考え走り出してくれたファル。
もう嬉しくて嬉しくて、世界中に吹聴して回りたいくらいです
ファルが追いついてくれてなかったらこの深い谷をまたまた必死で探して回らなければいけない所でした。正直、今まで半矢を見つけられたのは10パーセントにも満たないのです。
普段は糸の切れた風船みたいにぐうたらとしているファル。動きもスローだし、ソフトマウス。それなのにこの時だけはしっかりと鹿を抑えてくれていたのです。
本当に頼もしい男に見えました。それは例えて言うなら、普段は家でテレビばかり見ているぐうたらパパが実は職場ではかっこよく仕事をこなす頼もしい男性だった、という事に気付いた時の驚きに近いかも。
私のささやかな夢が叶った瞬間。私たちの間の絆がまた一段と太く頑丈になったように思います。ありがとう!!
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