【フィルスト⇒シュヴァルツホルン山頂 急登の岩山を登り絶景を眺める】
明けきらない空にアイガーのシルエットがくっきりと浮かぶ快晴。
運の良さに感謝、今日しかチャンスはない。
シュヴァルツホルン(2928m)はグローゼ・シャイデックの峠を形成する山の一つ。
アイガートレイルから見ると反対側に三角形をしていて分かりやすい。
朝一番のテレキャビンでフィルストに。ここから標高差760mのハードコースが始まる。
これから向かう山はうっすら雪化粧している。前日の雨が雪であったようだ。
グローゼ・シャイデック方向に少し下った所に登山口がある。
登山者は誰もいない。歩き始めると突然足元を何かが横切ったモーマットです。
お尻をフリフリ逃げる後ろ姿がとっても可愛かった。朝食中であったのだろうか。
しばらく気持の良い草原の道を花やモーマットを見ながらゆっくり歩いていると
二人の登山者が追い抜いて行った。
親子さんらしい、欧米人では珍しく花の写真を撮りながら登っている。
上にもモーマットがいることを教えてくれた。私達が珍しそうに眺めていたからであろうか。
長いアプローチをゆるやかにひたすら登るといつしか三方を山と尾根に囲まれ展望はない。
振り返るとアイガーだけが見える。
前方にはザレた急斜面が見えてきた。雪がけっこう付いている。ここからは岩だけの風景に変わる。
雪の積もり具合を心配しながら休んでいると、何組かの登山者が追い抜いて行った。
一人の日本人男性もいました。これだけ先に行ってもらえれば足跡も付いているだろうと
思い歩き始める。岩につけられたペンキの道標もよく見えない。
ゆっくり慎重に登る。下りのことを心配しながら(アイゼンは持って来なかった)
ジグザグに登り続けると、少し広い稜線に出て、展望が開けた。
雪は少なくなったが岩ガレの急登である。それにしても欧米人は本当に足が速い、
もう何人が軽快に私達を追い抜いていっただろうか。
しばらくすると鎖場やカニの横バイもでてきた。下を見ると恐ろしい。
日本の山と変わらない岩場の通過であるが、何かが違う恐さがあった。
周りの景色や外国だからであろうか。
(お互いの家族のことを想って登ったとか後で解ったことです)
そこを越すと山頂直下の急斜面に取り付く、私達を追い越し、
もう下山してくる人に励まされながら最後の登り。
唯一の日本人男性の方も『とても不安であったが登りきることが出来た』と満足そうであった。
山頂はさえぎるもののない360度の大展望が広がっていた。
ヴェッターホルン・シュレックホルン・氷河の奥にはフィンスターアールホルンも
見え隠れしている。
先発組が去った後で、誰もいない私達だけの山頂で思わずバンザイ。
しばらくすると、一人のドイツ人らしき男性が登ってきたので写真を撮ってもらった。
奥さんが登山口で待っているからと足早に下山して行った。
離れがたい景色であるが私達もそろそろ下山することに。
まだまだ山頂を目指す多くの登山者と言葉を交わしながら、
登りでは気が付かなかった高山植物を見ながらゆっくり慎重に下る。
前後して下山していたスペイン人グループの明るく愉快なこと。
皆達成感からか身振り手振りのやりとりでも親近感がわいてきます。
草原まで下ればひと安心。コースタイム約7H
フィルストからのテレキャビンではやはり山から下りて来たドイツの紳士
(ショーンコネリー似)と一緒に乗り込む
シュヴァルツホルンの向かい側に見えていたファールホルン山頂からという。
シーニゲ・プラッテからのロングコースだ。
スキーでスイスは毎年来ているが、夏に来るのは初めてという。
外国でも私達が長野県にスキーに行く感覚なのだろう。
冬季札幌オリンピックを見に日本に行ったとか、日本の話で盛り上がった。
30分の空中散歩もアッという間にグリンデルワルトに到着。三人で記念撮影をして分かれた。
私達二人の写真(アップで)も撮って行かれたが 日本のおばさん二人が旅の記念になるのだろうか。
グリンデルワルト最後の夜はホテルのレストランで乾杯。
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