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今日は仕事で東京駅の近くに立ち寄った。 おトイレを借りようと八重洲地下街に足を踏み入れて、 いきなり遠い過去の記憶がよみがえった。 大学1年の年末の1週間か2週間、 この地下街の一角にあるうどん屋でアルバイトをしていた。 年末で店が忙しかったこともあるが、 年の瀬に店頭で年越しそばを売るのが眼目だ。 それで大晦日の夜、バイトを終えてから、 そのまま東京駅から急行“銀河”で帰郷したのであった。 すっかり忘れてしまっていた記憶である。 なんとなく地下街の案内板をながめてみたが、 その店はなくなっているようだ。 まあ、そうだろうな。 30年も前のことだし、 地下街だって何度もリニューアルしているだろう。 ゴールデンウィークだからか地下街は人であふれていた。 たくさんの外国語が耳に入ってくる。 ほとんどがアジアの言葉のようだ。 僕が歳をとったと同じように、 この街も、そしてこの日本も歳をとった。 あの頃は日本が栄華の頂点に向かっている頃だったが、 今はその時期をとっくに過ぎ、 世界におけるかつての地位は他の国々にとって代わられつつある。 そしてそういう国々からのお客さんを観光客として迎え入れる立場になった。 爆買いとかマナーがどうとかいろいろ言われているが、まあいいではないか。 かつて日本人が世界各地に出かけて行ってやっていたことを彼らがやっているに過ぎない。 経済成長による恩恵がどこの国も一度しかないのだとしたら、 それが順繰りに回っているだけのことだ。 そして豊かになっているそれらの国でも、 やはり海外旅行に行ける人と行けない人の格差は存在するだろう。 むしろ日本などよりその格差は大きいのかもしれない。 もちろん、経済成長をひとしきり終えた日本でも格差は広がっている。 何連休もとってゴールデンウィークを満喫できる人もいれば、 日銭を稼ぐために働かざるを得ない人もいる。 意図したわけではないのにいろんなことを考えてしまった。 30年前、まだ希望に充ち溢れていた僕が漠然と思っていた将来と、 30年後の僕が送る今の日常の著しい乖離については今日は触れないこととしよう。 まあ、でも今の生活が悪いわけじゃない。 大変なこともたくさんあるがいいこともある。 そう思っていつも毎日を生きている。 |
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