会長うたかた記

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歌にあふれた卒業式

2018年3月11日(日)

3月になりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
実は昨日10日は次女の通う自由の森中学校の卒業式でした。
そこで思ったこと、感じたことをつらつらと述べてみたいと思います。

自由の森の卒業式は一般の公立中学などの卒業式と比べると随分と型破りです。
まず運営は在校生中心に結成される実行委員会。式の進行も司会もすべて在校生が行います。
来賓もなければかたくるしい話も一切なし。

下の写真は壁面に貼られた式次第です。
ご覧いただくとわかるように、いわゆるお話といえば「校長の話」くらいです。
これも、生徒にのみ向かって語り掛けるような短いはなむけのことばです。
後は合唱、合唱、合唱。全部で10曲近くです。

卒業生の言葉も在校生の言葉も、優等生的な「送辞」「答辞」などは一切なし。
自分の言葉で、それぞれが、自分の思ったことを語ります。

服装は一切自由。
スーツで大人びた格好をする子もいます。
コスプレをする子もいます。
まったく普段通りの子もいます。
それはそれぞれ、自分の自己表現であったり、
自分が一番自分らしくいられる服装であったりなのだと思います。

ちなみにうちの次女はお友達とおそろいでセーラー服を着ました。
といっても一般の学生専科のようなものではなく、
原宿のオシャレコスプレショップで買ったムーディーなものです。
制服のない自由の森だからこそ、これもオシャレになるということでしょうか。

イメージ 1

僕が何を言いたいかというと、巷にほうぼうの中学高校で行われているような
生徒に対する“締め付け”に意味があるのかどうか、考える材料にしてほしいということです。

真っ先に思い浮かぶのは昨年ニュースなどで報じられた公立高校などの「自毛証明書」ですね。
くせっ毛や色が薄いなどで“黒い直毛”でない場合、生徒指導上「証明書」を出しておけというわけです。
またある高校では生まれつき色が茶色い髪の子は無理矢理黒く毛染めさせられるのだとか。

これはもう、「意味がある、ない」の次元を通り越して人権侵害だと僕は思いますが、
とにかく、全く無益な決まりだと思えてなりません。
たくさんの子どもたちを見ていて、髪型や髪の色が非行や不勉強と相関関係があるとは思えません。

僕たちが子どもの頃は「髪型や服装の変化が非行の始まりだ」なんて言われました。
しかし、よくよく考えてみると、仮に不良グループと付き合いだしてその影響で変化が生じたとしても、
髪型や服装を無理矢理正してもなんら本質的な是正はないわけです。
仮に丸坊主にしたからといって交友関係や行動が変わるわけではない。
ましてやいまどき、そんな分かりやすい「非行のバロメーター」などあるでしょうか。

それからいつだったか、朝日新聞の読者投稿欄にあるお母さんからの問いかけがありました。
詳しいことは忘れましたが、「女子の制服はスカートとズボンを選べるようにできないか」
というものでした。この問いかけに僕はごもっともだと思いますし、
もっと言えば「制服って本当に必要なの?」ってことでもあります。

「地毛証明書」だとか「頭髪検査」だとか、
そんなことに血道をあげている生徒指導部の先生方のオツムの中身が僕には信じられません。
子どもたちに対して、もっともっと大切なことがいくらでもありますよね?

イメージ 2

自由の森のすべてがいいとか、すべての子どもたちがいいとかいうつもりは全くありません。
が、それぞれみんなたくましく成長しました。
ここに来るまでの三年間には本当にいろいろなことがありました。
親が知っているだけでも相当のことがあったのですから、
親や教員が知らない子どもたちの世界ではもっといろいろなことがあったでしょう。
そして課題も抱えながらの旅立ちでもあります。

ただ言えることは、髪型や服装が自由だからという理由で、
なにか問題が起こったり、誰かが不幸になったりしたことは、僕が知る限りではありません。

逆に、巷の学校のように校則で締め付ければ起こらなかった問題というのはたくさんあると思います。
例えば授業中うるさいことや、ゲームをやっていることなど。
これはなかなか生徒や担任も交えた話し合いなどでは解決しませんでした。
校則で禁じて違反したらつまみ出す、ということをすれば表面上は収まったかもしれません。
が、まさにそれが自由の森のやり方ではないのです。
ありていに言えば「自由の使い方を自分たちで学んでいく」ということかもしれません。
とても時間のかかる、厳しい試練とも言えるかもしれません。
子どもたちにとっても、教員にとっても。

そういう中で、それぞれが悩みながら昨日という日を迎えたのでした。

イメージ 3

今年の卒業式のテーマは「ページをめくる」ということだったようです。

卒業生が入退場する花道には図書館から借りてきたのであろうたくさんの本が重ねられました。
ステージ脇には巨大な本のオブジェ。
壁面の式次第の脇にも本棚をモチーフにしたオブジェが置かれていました。

卒業したそれぞれの子が、自分の本のページをめくり、
また新たな発見をしたり、新しい仲間と出会ったりしながら自分を造っていってほしい。
心からそう願います。








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