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べんさんのコンサートに行った前の日、つまり土曜日は保育園の運動会だった。 運悪く二人の園が重なったため夫婦二人でまずは別れ、僕はアキブーブーの園へ。 親子競技に参加しアキブーブーが商品のあんパンを食べ終わるのを待って ミノの園へ急行した。そこでもまた親子競技が待っているのだから親稼業も楽じゃない。 案の定、会場に着くなり、オバケみたいな台風のまわりを子どもと棒を持って回る競技に参加した。 こちらの園は上の子も通っていたホームグラウンド。 親仲間もたくさんいて花より団子のおしゃべりもまた楽しい。 オヤジどうし仲がいいから保護者競技の綱引きの盛り上がりもまたひとしおだった。 ところで、この園の運動会のクライマックスはプログラム最終のライオン組によるリレーである。 ライオン組とは年長組、クラスの仲間が紅白に別れて競い合う。 この頃になると子どもたちの成長も目を見張るものがある。 ライオン組の子どもたちは保育園ではスターだ。 荒馬踊りをおどるのもライオン組、リレーで歓声を浴びるのもライオン組。 だからみんな誇らしげだし、そんなライオン組をあおぎみて、下のクラスの子どもたちも ライオンさんになる日を心待ちにするのである。 そんなライオン組の子どもたちも成長の度合いはさまざまだし、のびのびと育って 個性もさまざま。当然リレーも抜きつ抜かれつのデッドヒートとなる。 ものすごく差が開いたなと思っても、次の選手にバトンタッチしたとたん、 その差がみるみる縮まって攻守が逆転することもめずらしくない。 そんな好ゲームに観衆はいつしか引き込まれ、手に汗握っているのである。 今年のドラマは最終周に起きた。 アンカーにバトンタッチした時点で白組が相当のリード。 紅組の選手も懸命に追っかけていたが、トラックの半分を過ぎた頃から手足の動きがほどけ始め、 コーナーをショートカットしながらゴール間際で、ヘリコプターが墜落するように地面に転げ込み、 泣きじゃくりながら先生に抱きかかえられてしまった。 それはそれは悔しかったのだろう。 聞くところによると、練習では紅組が常勝で、白組も本番で勝つための作戦を懸命に考えたらしい。 おそらくあのアンカーの選手は、いつもは優々とゴールしてはれがましく、 本番でも自分がテープを切って喝采を浴びる光景を確信していたのかもしれない。 それがゴールまで半周を切ったころに挽回は不可能とさとり、一気に思いが去来したものであろう。 その間、時間にしてどれくらいだっただろか、見ている観衆も何が起こったのか、 にわかには理解しがたいような一瞬にして理解したような、複雑な感慨だっただろう。 が、走っている本人こそ制御不可能な状況と自分とに劇的に翻弄されたであろう。 子どもたちの育ちを大人達がしっかり支えていくこと。
あの選手もきっと、たくましく成長してくれるはずである。 |

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