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10時から、安城簡裁で2件裁判。安城は、浜松から新幹線で30分。ちょうど静岡へ行くぐらいの時間だ。
新幹線の駅は三河安城。比較的新しい駅なので、中心部から少しはずれている。そのため、タクシーに乗車したが、住宅街の中に突如として小さな裁判所が現れた。
2件の裁判のうち、1件については訴訟外で合意ができていたので次回期日を決めて終わり。もう1件は、相手方が答弁書を提出していなかったので欠席判決。遅延損害金を含め、約170万円の支払請求の判決をもらうことができることになった。安城まで着た甲斐があったというものだ。
判決をもらうことになった裁判は、サラ金の、いわゆる過払金返還請求事件。返還すべき元本は約130万円。これに対する遅延損害金が約30万円。取引履歴不開示による損害賠償が10万円。これで、全部で170万円というわけだ。
私の依頼者は、サラ金の支払いに窮し、浜松から刈谷に逃げ、それでも支払いを続け、自殺も図った。兄がその依頼者を見つけだし、私の事務所に連れてきたのだ。平成元年からサラ金を利用し始め、17年間にわたって違法な金利を払わされ続け、苦しみを重ねた。この依頼者のこれまでの苦しみは、いったい何だったんだろう。本来、支払う必要もない請求に苦しみ、人生を大きく変えられてしまった。支払えど、支払えど、借金は減らず、解決の選択肢として自分の命を絶つことさえも考えた。ところが、そこには何ら債務はなかったのだ。
この依頼者の人生、到底、170万円で回復することはできないのだ。
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