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"I'm So Lonesome I Could Cry"
Hear the lonesome whippoorwill
He sounds too blue to fly
The midnight train is whining low
I'm so lonesome I could cry
寂しい夜鷹の鳴き声がする
やつはつらくて飛びたてない
夜汽車が遠くでむせび泣く
やけに寂しくて泣けてくる
I've never seen a night so long
When time goes crawling by
The moon just went behind the clouds
To hide it's face and cry
こんなに長い夜を知らない
時間がゆっくりと過ぎていく
月は雲間に隠れてしまい
顔を見せずに泣いている
Did you ever see a robin weep
When leaves begin to die
That means he's lost the will to live
I'm so lonesome I could cry
駒鳥がすすり泣くのを知ってるかな
木々の葉が枯れ始めて
やつは生きる気力を失うのさ
やけに寂しくて泣けてくる
The silence of a falling star
Lights up a purple sky
And as I wonder where you are
I'm so lonesome I could cry
流れ星が静かに瞬き
紫色の夜空を彩る
そしてお前はどこにいるんだろう
やけに寂しくて泣けてくる
ハンク・ウィリアムス(1923−1953)のうたである。これはベストCD(Spectrum Music 554 381-2)に入っている演奏。この曲のカヴァー演奏には、例えばホリー・コールのもの("Girl Talk"(東芝EMI TOCP-7480)に収録)がある。日本語訳は勝手に付けた。聞き取りに自信がないのでネットで見た歌詞も参考にした。以下同様。
"Lost On The River"
Lost on the river dark is the night
Just like the blind praying for sight
河で迷って、真っ暗な夜に
光に焦がれる盲人のように
Lost on the river dark is the night
Just like the blind prayin' for sight
Driftin' along heart filled with strife
I'm lost on the river the river of life
河で迷って、真っ暗な夜に
光に焦がれる盲人のように
漂いながら、心は千々に乱れ
俺は人生の河で迷って流され
Once dear I thought I knew the way
But that was before old sad yesterday
Words that you told me cut like a knife
I'm lost on the river the river of life
むかしは俺も道を知ってるつもりだった
でもそれはみじめな昨日より前の話だった
刃物のようなお前の言葉で打ちのめされ
俺は人生の河で迷って流され
Out on this river where sorrow creeps
Thinking of you and how my heart weeps
Tomorrow you'll be another man's wife
And I'm lost on the river the river of life
この河からは悲しみが忍び寄る
お前を想えば俺の心から涙が流れる
明日にはお前は他の男に連れ去られ
そして俺は人生の河で迷って流され
これは"Rare Demos: First to Last"(CMF-067-D)という、デモディスクを集めたCDでの演奏。本格的にレコードデビューする以前、アセテート盤に録音されたもので、全24曲。スクラッチノイズが聞こえてくる。伴奏は、ギター一本か数本、中にはバックコーラスの付いたものもある。ギター一本の弾き語りなど、変な言い方だが、むき出しの肉声を聴いている気がする。歌詞で最初の二行が繰り返されているのは、ここで最初から歌いなおしているためである。
"Wealth Won't Save Your Soul"
As we journey along on life's wicked road
So selfish are we for silver and gold
You can treasure your wealth your silver and gold
But my friends it won't save your poor wicked soul
俺たちは人生の邪悪な道で世渡りしながら
金貨や銀貨を求めて自分のことしか考えない
金貨や銀貨という富を貯め込むことはできる
でも、我が友よ、富が貧しく邪悪な魂を救うことはない
For when God calls from his home up on high
To your earthly wealth you must say good-bye
Then it's useless to you if you've strayed from the fold
For my friends it can't save your poor wicked soul
天上にいらっしゃる神様がお呼びになれば
浮き世で貯めた富に別れを告げなきゃならない
その時に信仰の道から逸れていたら富は役に立たない
我が友よ、富が貧しく邪悪な魂を救うことはできない
When the world is on fire on that Judgement Day,
For all of our wrongs then we must pay
But the debt can't be paid with silver and gold
No friends it won't save your poor wicked soul
最後の審判の日にこの世が劫火に包まれたら
その時俺たちは過ちの代償を支払わなきゃならない
でも、借りを金貨や銀貨で支払えるわけじゃない
ああ、友よ、富が貧しく邪悪な魂を救うことはない
The rich man like all will be judged at that time
But all of his wealth will be left behind
For no matter how much earthly wealth you get hold
My friends it won't save your poor wicked soul
その時金持ちもみんなと同じように裁かれる
でも、そいつの富は置き去りになるだろう
浮き世の富をどれだけ貯め込んでも
我が友よ、富が貧しく邪悪な魂を救うことはない
これもデモ盤。いわば白いゴスペルソングである。彼は幼い頃に大恐慌を経験し、第二次世界大戦後数年でカントリー界の花形スターになった。英語版ウィキペディアによると、1923年9月にアラバマ州マウント・オリーヴで生まれたハイラム・キング・ウィリアムス(Hiram King Williams)は、一家がアラバマ州モンゴメリーに引っ越した14歳の頃にハンク(Hank)と名乗り、演奏活動を始めた。小さい頃にウィスキーの味を知り、いっぱしの酒飲みであった。モンゴメリーのWSFAラジオへの売り込みが成功し、ラジオのショーで唄って評判となり、この放送局に雇われる。若いミュージシャンを集めてドリフティング・カウボーイズ(Drifting Cowboys)というバンドも結成する。だが1942年には飲酒癖が災いしてWSFAをクビになる。
その後、マイナーレーベルでレコードを出した後、1947年にMGMと契約し、その後、特に1949年以降はヒットを飛ばし続ける。ドリフティング・カウボーイズも最強のメンバーで活動する。そして、晩年に精神的・肉体的にボロボロになるまで曲を作り続け、唄い続ける。彼は、酒浸りの生活を続けながら、波乱に富んだ家庭生活を送った。晩年は深酒や薬物のため同業者からも見放されたものの、5〜6年の間に200曲以上を録音している。
"I'm Goin' Home"
Standin' by the bedside of a dyin' friend one day
Tears in my eyes untill I heard him say
Don't weep for me don't cry when I'm gone
For glory to God tonight I'm goin' home
ある日、死にそうな友のそばに付き添っていた
やつがこう言うまで涙がとまらなかった
おれがいく時にめそめそ泣くんじゃない
今夜俺は神様に召されてうちに帰るところだ、と
I'm goin' home yes I'm goin' home
*No more will I in this sinful world roam
Jesus my savior waits upon the throne
And glory to God tonight I'm goin' home*
うちに帰るんだ、そうさ、うちに帰るんだ
もうおれはこの罪深い世の中をさまよわなくてすむ
救い主のイエス様は天上で待っていて下さる
そして今夜俺は神様に召されてうちに帰るところだ
The sun is slowly sinkin' on this life of mine
But there's no regretting as I look behind
For I am so happy that Jesus I've known
And glory to God tonight I'm goin' home
おれの命はゆっくり尽き果てていく
でもな、過去を振り返るような後悔はない
おれは幸せなことにイエス様を知ってるからな
そして今夜俺は神様に召されてうちに帰るところだ
Yes I'm goin' home I'm goin' home
そうさ、うちに帰るんだ、うちに帰るんだ
*−*の繰り返し
これもデモ盤。ハンク・ウィリアムスは1953年1月1日に亡くなった。元日にオハイオ州キャントンで演奏することになったが、悪天候で飛行機が飛べず、前日夜、17歳の運転手を雇ってテネシー州ノックスヴィルのホテルから車で現地へ向かうことにした。ホテルを出がけに地元の医者からビタミンB12とモルヒネを注射してもらった。雇い主を真新しいキャディラック・コンヴァーティブル・クーペに乗せるために、運転手はホテルの従業員に手伝ってもらい、車椅子を使った。元旦の明け方、運転手がウエストヴァージニア州オークヒルのガソリンスタンドで車を停め、後部座席で眠っている雇い主の毛布を直そうとして、反応がないことに気づいた。後部座席には数本のビール缶と手書きの歌詞が残されていた。
閑話休題…、
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