李英愛研究

ネットの記事でイ・ヨンエさんに迫ります

酸素のような女?

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夢で会いましょう

  以前の書き込みで見落としていたが、[スターニュース](4月30日)にイ・ヨンエの次回作に関するゴシップが出ていた。ドラマである。韓国初の女性大統領の愛憎と権力闘争の物語で、[スポーツ朝鮮]連載の漫画『テムル(大物)』が原作だそうだ。全3部作のうち、すでに連載を終えた第2部をもとにするらしい。主役のキャスティングの憶測にイ・ヨンエ、チェ・ジウなどの名前が出てくる。相手役としてイ・ビョンホンやチャン・ドンゴンの名前まで出ている。イ・ヨンエの大統領姿を見てみたい気もする。「若いツバメ」と愛憎劇を繰り広げるらしいので、見たくない気もする。いずれにしてもこれはドラマである。イ・ヨンエは今後映画に専念したいと中国で発言しているし、ただの憶測に終わりそうだ。

  ここ数日は、イ・ヨンエとペ・ヨンジュンが済州島で開かれる「韓流エクスポ 2006」の広報大使を務めることになった、という記事が各紙から大量に出ている。大部分のアジア国家が行事への参加意思を明らかにしているそうだ。史上最大規模のアジア文化祭という位置づけである。しかし、実際はアジア圏で特に巨大な市場を持つ中国と日本の消費者を強く意識した企画である。主に中国(中華圏)に対しては「大長今」のイ・ヨンエ、そして日本に対しては「冬のソナタ」のペ・ヨンジュン、というわけだ。

また、中国市場向けのCF出演の憶測が[韓国経済新聞](5月1日)に出ている。(株)トップスオペロル(?)[ www.cozcoz.com ]という会社の児童服ブランド"COZCOZ"である。中国市場向けに中国国内最高級児童服ブランドというイメージを構築するために彼女を起用する方針だという。この会社はイ・ヨンエの知り合いの女性演劇人ユン・ソクファをすでに国内で起用したことがあるそうなので、そうしたところから出た話かもしれない。もし実現したらぜひ見てみたい。

  ところで、「あい」様にありがたく当選はがきをいただき、5月8日のイヴェントに出かけられることになった。これもイ・ヨンエの人徳の賜物だ。彼女のファンの方はやはり人間ができている。これで地上波の心配も無くなった。…で、会場のNHKホールは、はるか昔、クラウディオ・アバド指揮の「ヴォツェック」を見にいったことがある。このオペラにはキツいホールかな、と思ったが、音楽はまるで室内楽のように明晰に響いた。良い印象しか残っていない。

  ファンミーティングはどういう趣向になるのだろう。イ・ヨンエが出ずっぱりということはあり得ないと思う。「大長今」一色になるのか。まあ、あれこれ憶測するとアレなので、己を空しくして当日に臨みたい。夢のようなひと時になるだろう。当節、季節の変わり目で寒暖の差が大きい。風邪に注意して元気に来日していただきたい。

[韓国経済新聞](5月1日)児童服ブランドの話。
http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=15&articleid=2006050115554283002&newssetid=511
[スターニュース](4月30日)次回作のゴシップ。
http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=16&articleid=20060430151342834b6&newssetid=83

  イ・ヨンエが来日する。5月8日、NHKの公開生放送に出演後、ファンミーティングが開かれる。そして、自分は抽選に漏れてしまった。今日(5月1日)、葉書が届いた。消印は4月28日である。残念。

  イ・ヨンエ来日の記事を見てから、縁起を担いでこのブログの更新を中断した。タイガースもアルビレックスもマリナーズも、自分が中継を見ると負けてしまう。BSの中継だからそれほど多くないのにそんな気がしていた。昨年はタイガースの試合をほとんど見なかったので良い結果になったと思っている。関係妄想というやつかも知れない。しかし、くじ運は極めて悪い方である。念には念を入れたつもりだった。

  イ・ヨンエ関連の記事としては、4月17日にシンガポールを訪問、4月19日に北京を訪問、というのが大きな動きだった。LG<Life's Good>の広報活動である。シンガポールでは慈善活動を行うことができたが、北京では手違いで叶わなかった。また、日本の雑誌に彼女の記事が出たり、来日記念(?)の切手が出たりした。ごく最近の話題としては昨日(4月30日)、06−07秋/冬ソウルコレクションに出かけた。カン・フィスクのファッションショー見物である。この話は[スポーツコリア]だけが報じている。

  イ・ヨンエがこういう時期に来日するとは予想もしなかった。折しも韓日両国は多事多難の時である。だが、こういう時だからこそ彼女の来日は意義がある。5月8日の集まりが成功すれば良いなと思う。その公開生放送は万難を排して見なければならない。自宅では地上波放送を見られないので何とかしなければ。


[スポーツコリア](4月30日)<明るいほほ笑みのイ・ヨンエ>
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006043018330026282 ]

長い中間総括

  CFタレントのイ・ヨンエ?
  イ・ヨンエの韓国でのCFタレントとしての活躍の跡をみると、その夥しい数に圧倒される。これまでに出演したCFの数は100本から120本の間だと思われる。「酸素のような女」として太平洋化学のマモンド化粧品に登場し、長期間イメージキャラクタを続けた。そして無理なく他の製品のCFにつないでいった。サムスンやLG、KTといった大財閥系の会社に起用されてキャリアを積んだのである。イメージ維持の努力も徹底していた。広告主はもちろん消費者たちもどんな製品に対する内容なのか判断がつかないようなCFに出続けた。その例が「イ・ヨンエの一日」である。朝起きて、某ブランドのせっけんで洗顔をして、フルーツジュースを飲んだ後、英語の勉強をして、カードでフェンシングやショッピングを楽しむ、といったストーリーは、彼女が新しい広告を引き受ける度にずっと追加されながらアップグレード版が生まれた。2001年あたりまでに、こうしたイメージ・ブランドとしての「イ・ヨンエ」は、韓国の広告宣伝業界で確固たる地位を築く。広告よりモデルの方が残ったわけだ。

  これは、商品の告知・購買意欲喚起という本来の機能を超越して、CFがそこに出演しているスターのイメージクリッピングになったという点で革新的なことだったと思う。視聴者はCF自体を楽しむのである。場合によっては商品の選択は二の次、相変わらず「命がけの飛躍」の水準のままなのだ。しかし、いったんCFによるポジティヴなイメージが定着すると、後はどんな製品のCFに出てもこのイメージは強化され続ける。そういう「イ・ヨンエ」ブランドのイメージを武器にして、競争の激しいCFタレントの中で淘汰されずに生き残ってきた。では、なぜイメージが特定の商品と結びつかなくても生き残れたのだろう。その秘密は、自分の年齢に合わせて商品を選んだことだ。例えば、20代では初期の化粧品からクレジットカード、携帯電話等々へという具合である。強固なイメージは同世代の消費者の共感を得やすい。彼らが容易に支出をまかなえる価格帯の商品を、偶然にか意図的にか選んだのだ。そして、30代に入ると高額商品に移る。高額商品はその機能(効用)や価格はみな似たようなものだ。消費者の購買意思決定を促すのは説明パンフレットや販売員の話術だけではない。CFのイメージが背中を押すのだ。特にイ・ヨンエと同世代で高所得の消費者は、CFのイメージとそこで展開されるライフスタイルに自己を投影しやすかった。イ・ヨエンエもこういう階層を意識してイメージの更新や微調整を行った。LG財閥系のマンションや高級家電のCFでの成功がそれを物語っている。


  マスコミ嫌いのイ・ヨンエ?
  イ・ヨンエが出演するCFのギャラは当然高額である。例えば、LG高級エアコン−7億、ウンジン食品果菜ジュース−7億、GS建設(LG系)マンション−6億、太平洋アイオペ−5〜6億、LGカード−4億5千万等々、1年契約(単位ウォン)でこれだけの値段が付く。自分のブランドイメージを維持するために、ドラマや映画の新作キャンペーン以外ではマスコミの取材を極力避ける神秘化戦略をとって来たのも頷ける。CFに映る顔は完璧に管理できる。しかし、一度口から出た言葉は一人歩きする。不用意な発言は不用意な行動と同じくらいイメージを傷つけるのだ。インタビューでの発言の慎重さや曖昧さ、その受け答えを見ると、マスコミには自分の伝えたいことを一方的に流しているだけだということがわかる。愛用のノートを横に置き、発言を精密に管理してきたのだ。

  イ・ヨンエはマスコミ嫌いということになっている。昨年、「マスコミがあることないこと書くのでストレスがたまる」などと発言している。過去にマスコミが本人の発言の言葉尻を捉えた筆禍のようなことがあったのか、長い間調べているが見つからない。イ・ヨンエは発言を精密に管理しているので、そんなことは起こりえないのだ。これは、マスコミに何がわかる、本当のことは当事者にしかわからないのだ、と言いたいのだろう。本人は整形ネタを例にとっていたが、おそらく、過去のゴシップとその集大成としての芸能人Xファイルのことが頭にあったのだと思う。ただし、普段は神秘化戦略でマスコミの取材を避けるものの、いざ利用する時はものすごく精力的である。そして上手である。殊に、昨年の新作映画のキャンペーンは尋常ではなかった。映画雑誌や新聞で大小合わせて10本ほどの個別インタビューを許している。テレビの芸能番組への出演も多かった。この映画の惹句「ノーナ、チャルハセヨ(あなたこそしっかりおやりなさい=余計なお世話です)」はあらゆるメディアで飛び交った。


  進歩的なイ・ヨンエ?
  香港[明報]の記事によると、WTO反対デモで逮捕され、3月に入って裁判を受けていた2名の韓国人被告のうち、1名は証拠不十分で起訴が取り下げられた。先月、民主労総の大物がやはり証拠不十分で放免された。これで3月末の結審を待つのは1名だけになった。かなり腕利きの弁護士が付いている。[明報]の記事は被告に対して好意的な書き方である。結審の日には応援団も登場するようだ。これでもし最後の被告が無罪放免ということになったら被害を受けた香港の商店主たちには気の毒だが、この事件の被告たちを支援して嘆願書を書いたイ・ヨンエもひとまず胸をなで下ろすことだろう。晴れて4月の香港映画祭に出席する可能性も高い。たしか昨年出た最後の映画が競争部門に選ばれているからだ。それにしても、イ・ヨンエの政治的センスは素晴らしい。無罪放免の時にはその情勢判断のおそるべき確かさに脱帽しなければならないだろう。

  スクリーンクオータ死守闘争の方は、先の見えない反FTA闘争として長期戦の様相を呈してきた。[フィルム2.0]によれば、3月22日に監督協会で開かれた「映画人闘争報告大会」で、4月1日に部門別共同対策委員会を構成して国民運動本部を出帆させることが発表された。4月3日から2週間、「スクリーンクオーター縮小阻止のための全国地域別文化祭」というイヴェントも企画されている。当日参加した民主労総委員長は、この文化祭期間に民主労総はストライキを行い、映画人たちと一緒にFTA阻止闘争を闘う計画だと明らかにした。また、映画人対策委は映像製作委員会を新設し、「華氏911」のような「韓米FTAの秘密と嘘」(仮題)というドキュメンタリーフィクションを制作して今年のカンヌ国際映画祭とベニス国際映画祭などでの特別上映を推進するのだそうだ。…こうした映画人の一連の闘争にイ・ヨンエが直接参加することはまずないと思う。トップスターの闘争参加への世間の風あたりはまだ強いからだ。風あたりが弱くても1人デモや総決起集会なんかには参加するはずもない。CFのイメージを維持することが何よりも優先される。支持発言や請願書署名等をするとしても情勢をよく見極めた上でのことだろう。


  反日のイ・ヨンエ?
  [朝鮮日報]の記事によると、3月11日にソウルで行われたイ・ヨンエと日本のファンとのファンミーティング参加者は460名だったそうだ。昨年10月に募集した時は700名の定員に遠く及ばない200名しか集まらず、いったん延期になった。それが今回実現したようだ。いわゆる「韓流」が下火になり、「寒流」になってしまったという話もあるが、チャン・ドンゴンあたりのイヴェントには千名以上集まっている。この手のイヴェントは千名動員が目安だろう。事前の[ニュース・エン]の記事でもイ・ヨンエ側は千名と伝えている。[朝鮮日報]の報じた数字が正確なら、これでイ・ヨンエ側が報道管制を徹底した本当の理由がわかる。昨年、NHKは「大長今」のプロモーションと新作映画の紹介を兼ねてドキュメンタリまで作って応援したが、NHKの「大長今」宣伝イヴェントにはヴィデオ参加だった。新作映画のプロモーションも、10月の東京映画祭には不参加、11月の日本封切り前後にも動きは無しであった。これも見事な情勢判断である。ダテにこの世界で10年以上もメシを食っているわけではないのだ。売れっ子タレントの鑑といえよう。

  彼女の著作や進歩派寄りの政治行動等から、イ・ヨンエは反日だ、などと言われることもあるが、これは全く的はずれではないか。反日とか親日、嫌日とか排日という話ではなく、ハナから日本市場など相手にしていない。日本は考慮の外、東海(日本海)に浮かぶ無縁の他国なのだと思う。あえて言えば「無日」である。熱烈なファンがたくさんいる中華圏とは違う。以前来日した時に何らかの感触を持ったのだろう。たいして支持者もいないところにエネルギーを費やすようなタレントではない。顔の売り方をよく心得ている。要するに、世渡りが上手なのだ。進歩派寄りの行動をする一方で、大財閥LGの顔として堂々と稼ぎまくっている。「知性派」といわれるゆえんである。しかし、少数者と弱者への愛も売り物にしているので、ファンがソウルまで来るのならその集まりには参加しなければならない。少数のファンを大事にする、憐れみ深いイ・ヨンエ、というわけだ。


  むすび
  映画産業界の動向を体現しているのか、別の政治的理由からなのか、単なる偶然か、イ・ヨンエ自身は腹をくくって中華圏に全力投球している。ベルリンから帰国した直後、風邪気味にもかかわらず台湾を訪問して人々を感動させたりした。そして中華圏では「大長今」人気のおいしいところを味わい尽くしている。とりわけ中国へのコミットには並々ならぬものがある。先週(3月16日)中国で放映されたCFは、企画段階から彼女の意向を入れて作られ、監督も彼女が指定したそうだ。ナレーションも彼女が中国語で入れている。最近、この人は役者ではなく政治家かプロデューサーに向いているのではないかとしきりに思う。韓国初の女性首相が誕生するご時世である。代議士になってもいいし、慈善ショーのプロデューサーみたいな仕事もぴったりだ。すぐれた政治的センス、時局を読み切る確かな情勢判断、言質をとられないように慎重かつ曖昧に行う発言、控え目で人を感服させる態度…。たぶん仲間うちでは大胆で明快な発言をする人だと思う。人を感服させる態度については、なにしろ女優なのだ。年季が入っている。映画に関しては今のところ代表作がないのだから、これからそっちの方に転進しても、少なくとも映画ファンは残念に思わないはずだ。結局、イ・ヨンエはチャングムを演じた女優兼タレントとして、中華圏を中心に上手に世渡りしていくことだろう。そして、あと一年くらいはそのまま行けると思う。問題はその後だ。

  最近のイ・ヨンエの映画関係の発言を拾うと、台湾に行けばホウ・シャオシェン監督をほめ、中国に行けばチャン・イーモウ監督をほめ、役者ではアンディ・ラウをほめ、という具合にそつがなくて真意がつかめない。昨年末、広州に行った時には慈善ショーに出た古巨基と共演したいと発言していた。社交辞令に近い発言だったのかもしれないが、中国の作品に出たいようなことも言っていた。6月の第9回上海映画祭に招かれているという話もある。最近は本格的に中国のCFに登場したことだし、次回作が映画なら中国の作品、または中国と韓国の合作、という線は堅いような気がする。彼女の場合、シナリオ第一で作品を選ぶので、良いシナリオに巡り会うまで時間がかかるのだ、などと言われるが、これはただの誤解である。昨年最後に出た映画はシナリオなど形になっていない段階で監督に映画出演の相談をして、結局監督と一緒にシナリオを煮詰めたと伝えられている。ちゃんとしたシナリオなんかなくても出演する時はするのだ。

  先日の浙江千島湖での発言を見ると、今後はドラマよりは映画に専念したいそうだ。それはそうだろう。韓国映画人の代表としてベルリンに行ってきた後だ。ぜひ早めに映画出演の話を具体化してほしい。そこで監督は誰か、ということになる。千島湖ではチェン・カイコー監督の名前が出ていた。「無極(Promise)」もほめている。ベルリン映画祭に参加したチェン監督とは面識があるのだろうか。この監督と組んでも、「キリングミーソフトリー」みたいな映画には絶対にならないと思うが…。チェン・カイコー監督は確か韓国で、あの百済の都彌夫人が主人公の「夢遊桃源図」の制作にかかわったことがあるはずだ。この映画の企画がどうなったかはよくわからない。それで、これを蒸し返して、ズバリ「都彌夫人−Lady Domi 捧げるは永遠の愛」とかいうのはどうだろう。

  貞節な絶世の美女が主人公である。この役は今が年齢その他、ぎりぎりだと思う。最後に顔を傷つける場面があるが、そんなのはいくらでも変更可能である。よく知られた話らしいので韓国国内でのヒットは確実だろう。最近の時代劇ブームも追い風になる。時代劇なら中国での大々的なロードショーにも向いていると思う。韓国では内容的にフェミニストの反発を招く可能性もあるので、韓国国内用と中国その他のアジア諸国用に別バージョンを作ってもいい。まさか「夢遊桃源図」の発展改良版が「無極」だ、なんてことはないと思うが、「無極」を見ていないので何ともいえない。もしそうなら「無極」の姉妹編になる愛のファンタジーという位置づけで売り込めばいい。

  シリアスな話なら、例えばイ・ヨエンお気に入りの李彌勒(儀景)の伝記映画なんかはどうだろう。1919年、20歳の医学生李彌勒は三・一運動に参加し、上海を経てドイツに亡命する。向こうでは動物学で博士号を取り、その後ミュンヘン大学東洋学部で韓国語などの講義をした。1931年から創作活動を始め、小説・随筆を含めて韓国の歴史・文化・政治に関する文章と「韓国語文法」などの著作を残した。自伝小説「鴨緑江は流れる」が代表作である。その他、「失踪者」「脱出記」「それでも鴨緑江は流れる」などの作品がある。李彌勒は1950年にドイツで亡くなった。享年51歳であった。([韓国ヤフー]の百科事典より)

  こういう文人の話だから反日運動はあっさり描いて、20世紀前半の上海の様子を贅沢に描きながらエピソードを膨らます。霧笛がむせび泣く夜の港で、やはり朝鮮から逃れてきた年上の女イ・ヨンエと彌勒は運命的な出会いを果たす。明日をも知れぬエトランゼ、2人は手に手を取ってドイツへの逃避行…。ドイツに亡命した後は、イ・ヨンエの目を通して彌勒を描く形にする。彼女が主役なのである。レトロな衣裳に身を包み、慣れぬ異国で献身的に彌勒を支え、彌勒を愛し、時には憎みながら自分も女として成長していく。やがて光復(解放)を迎えた祖国に彼女は戻る決心をする。だが彌勒はドイツに残る。この別離の場面は丁寧に描きたい。彼女は彌勒にとって母なる故郷朝鮮そのものであった…。そういう女性が実際にいたかどうかは全く不明である。かたいことは言いっこなしである。こちらの題名は、ズバリ「彌勒の女−Milk's Woman 永遠の愛に抱かれて」とかいうのはどうだろう。

  千島湖ではアンディ・ラウのことも話題になっていた。イ・ヨンエが「酸素のような女」で売り出す前、大学3年生の時、他のタレントの代役でチョコレートのCFに出演し、アンディ・ラウと共演したという話である。彼女がオープニングの司会を務めた一昨年の釜山映画祭では、ゲストのトニー・レオンといい感じでトークショーをやった。長いつきあいを大切にするイ・ヨンエのことだから、「都彌夫人」の方はアンディ・ラウかトニー・レオンと共演できたら理想的だ。それがだめならソル・ギョングかファン・ジョンミンがいい。「彌勒の女」の方は、「王の男」のイ・ジュンギあたりが話題性充分だ。「空き家」のジェ・ヒもいい。40代半ばまで演じなければならないが、この際何でもありだ。

  個人的にはチャン・イーモウ監督の映画に出てほしいと思っている。だがイ・ヨンエはこの監督の映画に出てくるような話を現実に演じてしまったから、その線はないだろう。今回の千島湖訪問で、これから毎年、「李英愛小学校」と改名された小学校の様子を見に来ると発言している。寄附をする際にはお母さんも一緒だったそうだ。プレゼントの文房具でも運んでもらったのか…、いや、そういうのは付き人に頼むかな。いやいや、大荷物だから運送屋だな。…ひょっとして、千島湖のあたりに夏の別荘でも建てるとかいう話になっているのだろうか。妄想は果てしなく広がる…。


[朝鮮日報](3月20日)「李英愛小学校」の記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006032023573186534 ]

ワールドカップ

  イ・ヨンエが支援しているスクリーンクオータ文化連帯の最近の動きをカチカチ調べていたら、「ハングル文化連帯」とか「統一連帯」とか「文化改革市民連帯」とか、「何とか連帯」という名前の団体がやたらに多い。その中で、ただの「文化連帯 http://www.culturalaction.org 」というのにたどり着いた。ワールドカップを目前にして、この文化連帯に関する面白い記事があった。

  ソウル市がソウル市庁前の広場で開催されるワールドカップ街頭応援行事の民間主催者にSKテレコム(SKT)を選定した。すると今月(3月)上旬、文化連帯がホームページに論評を載せ、これを強く批判した。ソウル市役所前広場でのワールドカップ街頭応援行事は公共性の高いものだから、ある一企業が独占することはできないという主張だ。ソウル市がSKTを選定した経緯にはなんら咎められる点はない。しかし、文化連帯に言わせると、ワールドカップに向けて競争中の大資本の中で特にSKTとKTFに代表される通信財閥たちの広告競争と広場争奪戦が、国民的な行事であるべきワールドカップ応援を利潤追求の道具にしている、協賛しているKBS等のマスメディアも商業目的に走って公共性を毀損している、というのだ。「ソウル市はSKTコンソーシアムに売ってしまった広場の独占的使用権を無効にしなさい!」「ソウル市はソウル市民を財閥のお金儲けのための垣根に追いこむな!」「ソウル市は市民の自発的参加空間を保障しなさい! 」…。

  上のスローガンが大部分のソウル市民の切なる願いを代弁しているかどうかはわからないが、この批判だけなら進歩的な文化団体のありふれた抗議である。広場の使用料が、市民団体などが利用する時と同じ金額であることも、もしかしたらお気に召さなかったのかもしれない。ひょっとして、自分たちの集会のために広場が使えなくなるのを恨んで…。いや、それはともかく、話はここから面白くなる。文化連帯は声明も発表して、その中で人気ミュージシャンのユン・ドヒョンを名指しで批判したのだ。

  問題のユン・ドヒョン・バンドは、SKTと4億ウォン以上で契約してワールドカップの応援歌を吹き込んでいる。文化連帯の声明では、「お金儲けに血眼になった資本と言論媒体の泥沼戦にレッドデビルズとユン・ドヒョンも跳びこんでワールドカップ街頭応援をひたすら汚している体たらくはまことに不様な様子なのに、ソウル市は市役所前広場の公共性と歴史性を無視してこの空間を企業らに渡して金儲け空間に転落させる策略を演出した…」などとその名前を数回引用している。レッドデビルズというのはお揃いの赤いTシャツでサッカーの応援を行う私設応援団である。2002年、ワールドカップ韓日同時開催の時大活躍した。

  うーむ、そんなことを言い出したら、昨年までKTFのコマーシャルに出ていたイ・ヨンエあたりも通信財閥たちの広告競争に加担した奸賊扱いをされかねない。2002年のワールドカップの時、イ・ヨンエはKT/KTFのポスターやCFに登場して大会を盛り上げたのだ。しかし、SKTはダメだけど、KTFはオッケーよ、なんていう次元の低い話ではなさそうだ。また、ユン・ドヒョンがどこかの進歩派団体に寄附でもしておけば攻撃されなかったのに、というような、さらに次元の低い話でもなさそうだ。

  この声明を知ったユン・ドヒョンの所属社側はホームページに抗議文を掲載して、文化連帯側に謝罪を要求した。文化連帯の声明は「ユン・ドヒョンの人格を毀損」しているとか、「ユン・ドヒョンを毒殺」するためのものだとか、かなり激越にこきおろしている。これは当然だろう。芸能人はイメージ大事の人気商売だ。いくら文化連帯側に悪意がなくても、結果的に悪影響を与えることがある。で、これに対する文化連帯の反応が、いかにも向こうの進歩派団体らしいのである。

  この抗議に対して文化連帯は、ユン・ドヒョンの所属社代表が文化連帯の声明をそのように把握したことは、非常に主観的で悪意的な解釈だ、と批判した。「資本と言論媒体が行っている商業的葛藤と公共性毀損にレッドデビルズと一緒にユン・ドヒョン・バンドも直接的にかかわっている」ので、ユン・ドヒョンの名前を出したのだそうだ。…それだけならよかったのに、冒頭で「ユン・ドヒョンの所属社代表は意図的歪曲を中断し、文化連帯に対して謝りなさい」と要請したのだ。文化連帯の反論は、まずユン・ドヒョン側が謝罪しろ、話はそれからだ、というわけだ。これはすごい。あきれてしまった。

  文化連帯の今回の対応は、むこうの進歩派勢力に典型的な思考−態度のパターンだと思える。いつだったか、映画人が[朝鮮日報]を名誉毀損でこき下ろしたことがあったが、あれにも共通する、相手をなめきった傲岸な思考−態度を見ることができる。要するに、自分たちは正しいことを言っているのだから生半可な批判は許さない、というわけだ。今回の文化連帯への所属社代表による批判には、たしかに不用意な面がある。しかし、不用意に話を持ち出した点では文化連帯の方も同様なのだ。先に持ち出して相手の怒りを買った以上、一言まず謝ってから反論に移るとか、あるいは、謝らないにしても相手の読解力を批判するだけでよいではないか。そう思ったので、あきれてしまったのだ。

  現在「LG財閥の顔」として活躍しているイ・ヨンエに対しては、これまでCF出演した企業に関して表立った批判はなかったと思う。最近、にぎにぎしく中国のCFにも登場した。国内の果菜飲料のCF契約を3年連続で更新し、2月28日に新しいテレビCFを撮影したという話も報じられた。外国、特に中国あたりの企業を文化連帯が批判することはまずないだろうし、健康飲料のCFに出たぐらいで批判されることもあるまい。だが、今後国内でCF出演する際に会社を選ばないと、事と次第によっては名指しで批判されるかもしれない。まあ、批判されてもそれほど実害はないと思うが、ストレスはたまるだろう。

  3月15日にLG電子がKTFの子会社で携帯電話メーカーのKTFTの経営権を獲得したなどという話もあった。確かLG財閥グループの石油化学事業は米国資本との合弁、銅精錬事業は日本資本との合弁である。また、グループのシンボル企業ともいえるLCDのLGフィリップスはフィリップスとの折半出資で設立された会社だ。世渡り上手のイ・ヨンエのことだから抜かりはないと思うが、LG財閥あたりが文化連帯に噛みつかれないことを祈る。もっとも、これはあくまで仮定の話であるが、「財閥が国外で競争するのは仕方ないし、イ・ヨンエさんはウリドンム(我々の仲間)だから何でもあり」とかいう話になったら、それはそれでますます面白い。


[スポーツソウル](3月20日)イ・ヨンエが果菜ジュースのCFの契約を更新したことを報じた記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=20060320123110303d8 ]
[ニュース・エン](3月11日)文化連帯とユン・ドヒョン側のケンカの様子を伝える記事。
[ http://www.newsen.co.kr/news_view.html?news_uid=44698 ]
[世界日報](3月10日)文化連帯の立場を伝える記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006031013150987047 ]


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