李英愛研究

ネットの記事でイ・ヨンエさんに迫ります

酸素のような女?

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佳人在浙江千島湖

  イ・ヨンエが中国浙江省を訪問するらしいのでカチカチ検索してみた。[捜狐(SOFU)](3月14日)というサイトの記事によれば、浙江省を訪問するイ・ヨンエの目的は向こうのCFのお披露目であった。本日3月16日に浙江千島湖で中国茶の広告の「最初の放送式」を行う。これはイ・ヨンエが初めて出演する中国製品CFである。電器製品やなんかだとアレだから、清涼飲料のCFを選んだわけだ。起用した会社も力が入っている。CF放映をセレモニーにしてしまったのだ。ものすごく仰々しい。韓国国内で報じられた浙江放送の番組出演というのはこれに付随する企画だった。あの報道では30名のファンとミーティングということだったが、実際は15名のファンと「千島湖」というところで会うようだ。3月16日14時30分に杭州蕭山空港に到着、その後千島湖の休暇村に向かい、20時30分からCFの発表会と最初の放送式。3月17日は朝9時に出発して寄附金贈呈、この活動は14時までに終了、という日程である。またすごいVIP待遇なのだろう。

  確か杭州でとれる竜井茶は良質の緑茶である。実際にうまいお茶なのだろう。記事に添付された宣伝写真には6種類のボトルが並んでいる。烏龍茶もあるようだ。このお茶の会社の社長のインタビュー記事が出ている。CFタレントとして中国のスターでなく韓国のスターを選んだのはなぜなのかインタビュアーがしつこく聞いている。大略、「中国のお茶の文化を宣伝するのにイ・ヨンエは適任だ。コーヒーでもなくお酒でもなく、お茶だからこそ教養があり優雅な彼女はぴったりだ。お茶の薫りが伝わる。」などと社長は答えている。イ・ヨンエの人柄も絶賛している。この社長はかつて韓国国内でコーヒーや焼酎のCFに彼女が出ていたことを知らないのだろう。だが、記事に添付された宣伝ポスターの写真を見れば起用された理由がよくわかる。左下に「"大長今" 李英愛」とあって自筆のサインまであしらわれている。このインタビューではギャラの話は出ていないが、今回のイヴェントでもイ・ヨンエは千島湖近隣の小学校に5万ドル寄附するのだそうだ。この金額で契約金額の大体の見当はつく。

  千島湖というのはどこにあるのだろう。浙江省の杭州には有名な西湖がある。百科事典によれば、ここには「唐代の詩人白居易と宋代の詩人蘇軾が赴任したとききずいたとされる白堤・蘇堤があり、この堤防によって西里湖・北里湖・南湖・外西湖・岳湖の5つにわけられる」とのこと。だが、千島湖というのは西湖の別称ではない。で、ちょと検索したら[浙江省観光局]のサイト(日本語)にこの湖の紹介ページがあった。これは人工湖で、中国国内最大の森林公園とのこと。千島湖風景区は全面積が982平方km、千島湖湖水の面積は573平方kmで、深さの平均は34m、水の透明度をはかる基準となる可視の度合いは10メートルに達する。風光明媚なところだそうだ。でも、いまはちょっと寒いかな。それに、浙江省といえば例の鳥インフルエンザのほうは大丈夫なのだろうか…。

  ところで、これまでのイ・ヨンエの行動を見ると、マスコミにCF等の契約金額の憶測が流れた後に寄付する、というパターンができていたように思う。韓国芸能人の寄附文化である。所得税に加えて自発的に有名税を支払うわけだ。イメージ強化に役立つのでむしろイメージ広報費とでも呼ぶべきものだ。最近の中国での広報・CF活動を見ると慈善活動と一体化して煩わしい手順を省略している。CFで高額のギャラを受け取るスターたちの新しい行動様式として注目されるべきだろう。


[sina.com](3月15日 簡体中国語)イ・ヨンエに会う15名のファンの消息。
[ http://ent.sina.com.cn/x/2006-03-15/10121016392.html ]
[捜狐(SOFU)](3月14日 簡体中国語)お茶の会社の社長の話。ポスターの写真がある。画質はいまいち。
[ http://yule.sohu.com/20060314/n242289510.shtml ]
[捜狐(SOFU)](簡体中国語)のイ・ヨンエ関連記事一覧。最近の中国訪問関連の記事も多い。
[ http://yule.sohu.com/s2006/liyingaidaiyan/ ]
[浙江省観光局](日本語)のサイトにある千島湖のページ。写真が多い。
[ http://www.tourzj.jp/qiandao.html ]

  ひたすら誠実にそのイメージを守り続けてきたイ・ヨンエが、家族の名誉と少額株主のためにあえて事を構えた「ニューボテックに対する訴訟」に新たな展開があった。まず、その経過を復習しておこう。

  2006年2月7日にエンタテインメント業界への積極参入をはかるコスダック企業ニューボテックが(株)イ・ヨンエ(仮称)という事業計画を公示したのが事の起こりである。これによってニューボテックの株価は急騰した。しかし、イ・ヨンエ側が即座にこの公示を虚偽だと発表して一転、株価は劇的に下落する。翌8日にニューボテック側はハン・スンヒ社長とこの話の仲介役であるペク・ナムス氏(イ・ヨンエの元マネージャ)が記者会見を開き、事実関係の説明かたがたイ・ヨンエ側に謝罪した。しかし株価は底値まで下落してしまう。一週間後の15日、ニューボテックは大手の新聞各紙に謝罪文を掲載してイ・ヨンエ側及び株主に謝罪した。

  一方、2月8日にイ・ヨンエ側が正式に告訴した後、3月3日には244人の少額株主が集団訴訟を起こした。今回、少額株主たちは会社だけでなく仲介役のペク・ナムス氏も訴えた。その後、3月8日にニューボテック側は(株)イ・ヨンエ(仮称)への出資計画を中止すると正式に公示した。この会社が不誠実公示法人として証券取引所の処分(取引停止1日)を受けるかどうかは3月29日までに決定されるという。…そうか、あの事業計画は形式的にせよまだ生きていたのか、これで正式にご破算になったわけだ、と思っていたら、ここで劇的な展開があった。3月9日にイ・ヨンエ側が告訴を取り下げてしまったのだ。

  [ノーカットニュース](3月10日)その他によれば、3月10日午前、ニューボテック側は、「先月7日『仮称 (株)イ・ヨンエ持分投資予定』に関する公示と係わって翌日の8日に名誉毀損及び証券取引法上気配調整の疑いでソウル中央地検に受付されたイ・ヨンエさん側の告訴・告発が去る9日取り下げられたことを確認した」と公示を通じて明らかにした。

  2月10日、イ・ヨンエの法的代理人であるキム・ナムホン弁護士は、「ニュ−ボテック側でイ・ヨンエとイ・ヨンエのご両親に謝罪の手紙も書いたし、7日にイ・ヨンエのご両親の家にハン・スンヒ ニュ−ボテック社長が弁護士と一緒に来て、『会社職員たちと株主たちのために問題を円満に解決するように助けてください』と涙を見せて頼みもした」、「ニュ−ボテック側のそんな態度にイ・ヨンエのご両親の心が動いてイ・ヨンエを説得したのだと理解している」と明らかにした。キム弁護士はまた「ニュ−ボテックがイ・ヨンエのお兄さんは今度の事件と全然関係がないという謝罪文を新聞に掲載するなど十分に謝っていると判断、告訴・告発を取下げた」と付け加えた。

キム弁護士は、気配操作の疑いありという告発に関しては、「ニュ−ボテック少額株主たちがもうニュ−ボテックに対して同様の疑いで告発をしている状態だからイ・ヨンエ側の告発は取下げた」、「しかし調査が進行される過程でイ・ヨンエ側が協調しなければならない部分があれば積極協調する」と語った。また、キム弁護士によれば、ニュ−ボテック側は来週中頃までに「株式会社イ・ヨンエ」波紋とイ・ヨンエ及び家族が全然無関係だという謝罪文を日刊紙に載せる事にした、と語ったとのこと。

  うーむ、自分が把握していた事実関係に若干誤りがあった。いくつかの記事から、これまでイ・ヨンエ側の正式な告訴は2月10日だとばかり思っていたが、[ノーカットニュース]で引用されたニューボテックの公示によれば告訴の受付は8日だという。てっきり、ベルリンでのイヨンエ本人のコメントが韓国国内で報道された後に手続きしたのだと思っていた。誤解を恥じるしかない。この成り行きを見るとペク・ナムス氏がこっぴどくやっつけられそうだが、どうなるのだろう。また、驚いたことに、このような展開の後、3月10日のニュ−ボテック株は急騰し、上限価格で締め切って1万100ウォンを記録したそうだ。集団訴訟は生きているが、イ・ヨンエ側との和解が好材料に…なっているのか…。ますますペク・ナムス危うし、という感じだ。

  今回の事件のいわば立役者ともいえるペク・ナムス氏についてイ・ヨンエ側は何も行動を起こさなかった。だがこれは集団訴訟の方で被告訴人になっているので、イ・ヨンエ側としては事の成り行きを見守ればよいのだろう。気配操作の疑いに関しても少額株主たちが告発したので矛先を収める、というのは理解できる。しかし、家族の名誉に関しては、報道されたような人情話めいた展開は実に意外であった。これは、以前キム弁護士が説明したとおり、ペク・ナムス氏とイ・ヨンエの家族とのかかわりが、イ・ヨンエのお兄さんの現在の仕事に関する事業話だけだったとニューボテック側が認めたということだろう。その点を今度新聞に出す謝罪文に明記するはずだ。そうでなければ許せない話だ。で、結局、「ごめんなさい、あの話はなかったことにします」と涙を見せて誠意を示したので、涙に、いや、水に流そうということになったようだ。韓国社会では会社の社長までやっている男が涙を見せるということは、告訴を取り下げるほど厳粛に受けとめられることなのか。少なくともイ・ヨンエの家族はそう受けとめたわけだ。そして、来週中頃(15日?)までに新聞に掲載されるという謝罪文で家族の名誉は一応回復されるとみたのだろう。

  3日の集団訴訟でペク・ナムス氏も被告訴人に、7日に涙の謝罪、8日に出資計画をご破算にしたと公示、9日に告訴取り下げ…、よくできた話だ。この告訴取り下げは下品な想像をすればいくらでも意地の悪い解釈ができる。逆に、家族の絆について目を開かせてくれる美談ともとれる。しかし、これはたぶん、今回の事件でイヨンエ側に金銭的な実害がなかったのであろうし、イ・ヨンエ本人のイメージもそれほど損傷を受けなかった(CF契約等への影響はない)との情勢判断だろう。もちろん、これからの展開をみないとはっきりしないが、訴訟を継続してマスコミに騒がれるよりはここいらで矛先を収めた方が得策だと判断したのだ。…でも、これできちんと白黒つけたことになるのだろうか。

ところで、[ニュース・エン](3月9日)によれば、イ・ヨンエは本日3月11日、ソウルのホテルで日本のファン1000名余りとのファンミーティングを開く。今日のソウルは幸い晴天で、ファンミーティング日和だ。日本旅行社と韓国観光公社日本支社などが主軸になった今度のファンミーティングは徹底的に日本ファンのための席なので、イ・ヨンエ側は今度の行事を韓国のファンや言論に一切公開をしない方針なのだそうだ。…うーん、そうなのか。公開してもしなくても違いはないと思うが…、確かにこの件の事前の報道はほとんど見あたらない。きっと[朝鮮日報](日本語版)あたりが報じると思うが、日本のマスコミの記事を探した方が早いのかもしれない。

  最後に別の話題を一つ。イ・ヨンエの中国訪問は2月25日の上海で一段落だと思っていたら、近いうちに浙江省杭州市の浙江放送に出演する予定だという記事が出てきた。高麗人参のキャンペーンは上海が最後だったはずだが…。[スポーツコリア](3月9日)によれば、この放送のために浙江放送はイ・ヨンエのファン30名を「面白インタビュー」なる企画の録音現場に招待し、イ・ヨンエとファンとミーティングの時間を持つようにする計画だそうだ。浙江放送は熱心なイ・ヨンエファンを集めるために、大長今の歌を歌ったりチャングムの演技をまねたりイ・ヨンエとかかわる感動的な話がある人々や、イ・ヨンエの好物の糖水肉(糖醋肉?)とジャージャーメンと韓国キムチの好きな人々を募集する告示を出したそうだ。…これ、高麗人参や慈善ショーとは関係なく、ただの「大長今」キャンペーンなのだろうか。向こうは中華料理もうまいだろうし…。詳細は不明だが、もしこの訪問が本当ならイ・ヨンエの中華圏への入れこみ方は相当なものだ。


[ノーカットニュース](3月10日)訴訟取り下げの記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006031013323498370 ]
[連合ニュース](3月10日)訴訟取り下げの記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006031015580192901 ]
[ニュース・エン](3月9日)ソウルでのファンミーティングの予告記事。
[ http://www.newsen.co.kr/news_view.html?news_uid=44559 ]
[スポーツコリア](3月9日)浙江放送出演予定を報じた北京発の記事。[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006030915080035482 ]

最後の高麗人参

  2月25日、ソウル光化門前では映画人、といっても美術監督による地味なデモが行われた。ネットでは[ニューシス]あたりの記事が目立つだけだ。また、同日正午頃から北海道夕張市民会館前でホ・ジノ監督、キム・デスン監督ら夕張映画祭(23日〜27日)に参加している韓国の監督数名がスクリーンクオータ死守のデモを行った。「韓国のスクリーンクオーター制度は世界の文化多様性を共有するための最後の堡塁です。韓国映画を愛するみなさんの支持を訴えます」というプラカードだそうだ。悲壮感いっぱいの惹句である。話をものすごく大きくしている。このデモ、向こうのマスコミでは一応報道されているものの、「消化試合」っぽい感じだなあ。デモに何人ぐらい集まったか知りたいものだ。

  日本国内の話題としては、俳優チェ・ミンシクが新作「春が来れば」(リュ・ジャンハ監督)のキャンペーンで来日し、24日に都内で記者会見を行った。こちらは[日刊スポーツ]などのネットの記事を見る限りでは反対闘争について何も言及していない。トリノ・オリンピックのフィギュアスケートで荒川静香選手が金メダルを取ったことについて「アジアの選手が活躍するのはうれしいことです」などと如才ない。「スクリーンクオータ制がなければ『春が来れば』も生まれませんでした」とか言うかと思っていたのに…。あるいは主催者側に釘を刺されていたのだろうか。
→[スポーツ報知]によると、チェ・ミンシクはちゃんとスクリーンクオータ死守を訴えたそうだ。よかったよかった。(2月26日追記)

  一方、スクリーンクオータ縮小賛成論として、あのミュージカル「明成皇后」の演出で知られるミュージカル界の大御所、ユン・ホジン氏の話が[ゴーニュース](2月25日)に出ている。これを機会に韓国映画界も積極的に海外へ進出すればよいではないかという話である。また、業界の代表として、映画界のように劇場クオータの制度化やミュージカルに対する援助金獲得への意欲も見せている。今までは映画界だけが優遇されすぎていませんでしたか、というわけだ。映画人としては、いわゆる文化多様性を確保し、他の文化分野の主体性を守る橋頭堡としてスクリーンクオータ制度を位置づけている。しかし、ミュージカル界としては、ちょっと待った、ダシに使わないでよ、というところなのだろう。

  まだまだ先の話になりそうだが、仮に映画振興法改正案が国会を通過し、クオータ日数は文化的例外かなんかということで現状のまま、FTA交渉自体は継続される、などということになったらおもしろくなりそうだ。これは米国が黙っていないはずなのであくまで仮定の話であるが、コメと映画で共闘を組んだばかりの映画人たちは、その場合もFTA反対闘争に邁進するのだろうか。映画人の闘争アピールは一見切実に見えるが、みんなが紋切り型で同じスローガンを口にしているだけだ。横で見ている部外者には何が望みなのか今ひとつわからないのだ。そうした展望なり行動方針なりをもっとアピールしないと、他の文化分野からの反論がもっと出てくるだろう。世の中の文化は映画産業だけが背負っているわけではないのだ。

  ところで、今年のベルリン映画祭で監督賞を受賞した映画「グァンタナモへの道」に出演したパキスタン系英国人の俳優2人が、16日にベルリンから帰国した直後に空港で身柄を拘束されたことが明らかにされた、などという記事もあった([共同通信]2月22日)。これはテロ対策の通常捜査で、特別な容疑があったわけではないらしい。そういえば、今年のベルリン映画祭では、何という映画だったか忘れたが主演男優賞の授賞をイ・ヨンエが行った。主演男優を祝福して抱き合う姿を写真で目にした。この主演俳優が警察に拘束されたという話は…そんなのあるわけない。

  で、高麗人参宣伝キャンペーンのイ・ヨンエは、無事上海に到着したようだ。今回も徹底的にマスコミの取材を排除している。上海の[新聞晩報]その他によれば、25日午前10時45分頃浦東空港に降り立ったイ・ヨンエは、報道陣をうまく避けて空港を後にした。最近イ・ヨンエはどこに行ってもこればっかりだ。記者会見では、「ベルリン映画祭で韓国と中国の映画が高い評価を受けたし今後とも大作を出せるよう期待している」とかいうコメントをしたらしい。上海体育中心で開かれたイヴェントについては、25日23時の時点ではまだ詳報が見あたらない。陳慧琳など香港のスターも参加したらしい。内容は広州の時と大同小異であろう。


[聯合ニュース](2月25日)イ・ヨンエの上海訪問を報じた韓国での記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006022522263849701 ]
[新聞晩報](2月25日)上海到着時の話(簡体中国語)。
http://www.jfdaily.com.cn/gb/node2/node17/node38/node79127/node79139/userobject1ai1240083.html
[ゴーニュース](2月25日)ユン・ホジン氏の記事。
[ http://www.gonews.co.kr/common/result.asp?sFrstCode=002&sScndCode=003&sThrdCode=000&sCode=20060225114227837 ]
[日刊スポーツ](2月25日)チェ・ミンシクの記者会見の記事。
[ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060225-00000013-nks-ent ]
[聯合ニュース](2月25日)夕張映画祭での韓国映画監督のデモの記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006022513153081301 ]
[共同通信](2月22日)「グァンタナモへの道」の出演俳優拘束の記事。
[ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060222-00000111-kyodo-int ]

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台湾の高麗人参

  2月22日、ソウル光化門での「スクリーンクオータ死守1人デモ」に初めて映画人以外の人物が出た。写真家のキム・ジュンマン氏である。20日に映画労組の委員長が出てから地味なデモが続いた。[聯合ニュース](2月22日)その他によればキム氏は、韓国を世界に知らせる力は多様で、中でもヨーロッパでは韓国の映画監督が韓国を代弁している、と語った。フランスの映画雑誌「シネマテーク」が韓国というと一番先に思い浮かぶのは何か、というアンケート調査をしたら、1位がキム・ギドク監督、2位がイム・グォンテク監督、3位がサムソン Anycallだったそうだ。Anycallというのは留守番電話か何かか。まあ、映画雑誌のアンケートだからこうなっちゃうんだろう。

  ベルリンに行ったイ・ヨンエも[聯合ニュース]とのインタビューで、ヨーロッパでは韓国映画が話題になっているとか語っていた。その背景には上のような話もあるわけだ。ただし、キム・ギドクは韓国国内では毀誉褒貶の甚だしい監督だ。毀誉褒貶が相半ばするどころか、若手の映画人の多くには無視されていると言ってもよい。体育会系のノリをもつ誇り高い若手正統派映画人なら決して上のアンケート結果には言及しなかっただろう。…それはともかく、韓国国内で冷遇されているキム・ギドク監督がここでもダシに使われている。確かチェ・ミンシクも1人デモに出た時にダシに使っていた。「海岸線(コースト・ガード)」に低ギャラで出演したチャン・ドンゴンあたりが持ち上げるならまだわかるが、チェ・ミンシクではしらけてしまう。それにしても、今まで主に低予算の映画を撮り続けてきたキム・ギドク監督である。今回のクオータ縮小問題についてキム監督がどう考えているのか是非知りたいところである。だが、ネットの記事ではいまのところ直接の発言は見あたらない。

  いよいよスターシステムによる1人デモはおしまいなのか、これからは民主労総・民主労働党の支持者による「文化人の1人デモ」になるのかと思っていたら、23日には映画「王の男」に出演した女優カン・ソンヨンが1人デモに出た。イ・ジュニク監督も応援に駆けつけた。地味な人選が続いて話題性が下がったのでテコ入れしたのだ。ただ、こう言ってはなんだが、カン・ソンヨンではやや格落ちではないか。まだ参加していないスター俳優やスター監督にしてみれば心中複雑だろう。4時間も寒風の中に立って風邪でもひいたら仕事に響く。それとも、派手なダウンジャケットにお揃いの防寒帽を用意して、華麗なデモ・ファッションを見せようと手ぐすね引いて待っているのかな。24日には大学の先生が出てくるらしい。スターとからませるのか…今後どういう展開になるかはわからない。

  一方、[ノーカットニュース](2月20日)によれば、20日13時30分にドイツから大韓航空機で帰国したイ・ヨンエは、報道陣との接触を避けて入国手続きを済ませ、仁川飛行場を後にした。ベルリンから凱旋するイ・ヨンエを歓迎し、ニューボテックへの訴訟に関する話も聞きたかった報道陣は肩すかしを食わされた。2月10日以降の報道によれば、正式に訴訟手続きがとられたのは当初考えられていた2月8日ではなく、2月10日であった。これはベルリンでイ・ヨンエがマスコミ各社のインタビューを精力的にこなし、その記事が韓国国内で報道された後、というタイミングであった。そういえば、正式な対抗措置はイ・ヨンエ本人がマスコミに発言してからの話だ、とマネージャーが[ニュース・エン]の記事で明らかにしていた。彼女の発言が韓国国内に知れ渡った後なら、マネージャーとしては痛くもない腹を探られる心配もないからだ。それが結局10日にずれ込んだということだろう。

  そのイ・ヨンエは帰国した翌21日に高麗人参の宣伝で台湾を訪れている。[自由電子報](2月22日)によれば、5度目の訪台になる今回の訪問は、昨年末の香港での宣伝キャンペーンの時と同様に「旋風式」でこなし、翌22日昼には帰国した。今回もマスコミの取材をうまくかわす入出国となった。濃霧のため飛行機が4時間も延着して午後3時頃到着し、予定していたスケジュールは大きく遅れた。全身をルイ・ヴィトンの衣裳・小物で固めて空港に姿を見せたイ・ヨンエは、風邪気味で体調もすぐれなかったらしく、出番のごく短いキャンペーン活動だったようだ。記者会見では、台湾の役者と共演できたらいいとか、候孝賢監督の作品をほめたりとか、相変わらずそつのない話をした後は沈黙で通した。それにしても慌ただしいキャンペーンだったようだ。まあ、はれのベルリンに行って、一応故郷に錦を飾った後である。ニューボテックに対する訴訟もある。「消化試合」は手早く片づけて次のステップに移りたいのだろう。ただ、風邪気味というのが気になる。高麗人参の宣伝活動は、確か25日の上海を残すのみとなった。それこそ高麗人参でも服用して体調を調え、上海では元気な姿を見せていただきたい。
  

[聯合ニュース](2月22日)キム・ジュンマン氏の1人デモの記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006022214085648701 ]
[自由電子報](2月22日)イ・ヨンエの台湾での消息。
[ http://www.libertytimes.com.tw/2006/new/feb/22/today-show4.htm ]
[ノーカットニュース](2月20日)の記事。飛行機の到着時刻の電光掲示板の写真が出ている。イ・ヨンエに肩すかしを食わされて写真が撮れなかったのだ。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006022014472746870 ]
[シネ21]のスクリーンクオータ縮小問題の特集ページ。映画人の闘争に関するリンクが豊富である。このページに寄せられた読者のコメントが興味深い。
[ http://www.cine21.com/News_Report/news_view.php?mm=001001001&mag_id=36330 ]

  [ハンギョレ新聞](2月15日)によれば、2月13日にベルリン映画祭の「タレントキャンパス」で講師を務めたパクチャヌク監督は翌日、現地時間14日午後3時、ポツダム広場にある映画祭のメイン上映館前で「スクリーンクオーター縮小反対1人デモ」を敢行した。『韓国映画は危機に瀕している』『スクリーンクオーターがなければオールドボーイもなかった』と表裏に書かれたプラカードを持って1時間半ほどデモを行った。広場には、主にアジア系の特派記者たちや映画祭に参加した韓国映画人が集まって声援を送った。[ハンギョレ新聞]によれば記者たちの共感を得られたそうだ。
  −うーん。「オールドボーイ」ってそんなにすごい映画なのか。自分の作品をこういう形で利用するとは、かなり図太い人だ。韓国国内、ソウルの光化門では連日人気スターに人気監督を組み合わせて4時間のデモを行っている。ムン・ソリやファン・ジョンミン、キム・ヘスなども参加している。ベルリンでのデモの時間が1時間半というのは韓国国内での1人デモにくらべると短い。寒いし人も集まらなかったので早々と切り上げたのだろう。千両役者は引き際が肝心である。パク監督は前日行われたタレントキャンパスでも30分余りを割いてスクリーンクオーター制の意義について語ったそうだ。「悪魔に憐れみを」という講義題名にひかれて集まった学生たちにはさぞ有益な話だっただろう。  

  ベルリン映画祭に参加したスターたちの消息については[中央日報](2月16日)のユ・グォンハ特派員の記事が参考になる。同日の<取材日記>「映画人、言葉・行動 別々に」その他の記事によれば、審査委員として参加したイ・ヨンエも出演俳優として参加したチャン・ドンゴンも、映画祭の公式行事以外では目立たないようにしている。
  −両者ともスクリーンクオーター縮小には反対の立場を明確にしているが、派手な公式行事以外では韓国映画を愛する気持ちを抑えて身を隠しているようだ。イ・ヨンエはパク監督の一人デモには顔をみせることさえしなかった。これは[聯合ニュース]のインタビューで語っていたとおりである。

  この記事によれば、韓国の映画人にそれほど好意的でない見方もある。韓国文化院のあるドイツ人職員は「理解できない」と首をかしげた。彼は「クオーターを縮小した場合、被害は低予算の芸術映画が被る。大物スターたちが本当に映画をいかそうとするなら低予算の芸術映画に出演する方がもっと役に立つのに」と語った。あるドイツ人記者は「映画界のスターたちが一糸乱れぬ声をあげるのが不思議だ」と語った。外国の映画界で自由奔放なスターたちが同じ発言をするというのは珍しいからだ。
  −それはそうだろうが、なにしろ韓国の話である。スクリーンクオーター縮小に反対しなかったら「お前はそれでも映画人なのか」と詰問されてしまうだろう。映画人の「ウリ意識」を甘く見てはいけない。

  一方、12日にポツダム広場近くのレストランで「韓国映画の夜」という行事が開かれた。このイヴェントは、韓国の代表的な映画祭として定着している釜山映画祭事務局が、アジア・フィルム市場を開設するための広報の場として用意した行事である。最初250人が参加すると予想された行事には400人余りが殺到して盛況となった。イ・ヨンエやチャン・ドンゴンを見ようとするファンが少なくなかった。しかし、参加を約束したスターは現われなかった。主催者側はトップスターが「乾杯の音頭」をとる手順まで作っておいた。ある関係者は「不参加という連絡がないので、どん詰まりまで参加するという前提で手順を用意しておいて待った」と言った。
  −これは、イ・ヨンエの場合はいつものパターンだろう。「別に参加するとはっきり申し上げたわけではない。勝手に参加すると思ったのでしょう」というヤツである。彼女にしてみれば、公式行事に出たり映画を見たりするのは仕方ないにしても、私的な時間は本国の訴訟問題その他で頭がいっぱいであろう。「韓国映画の夜」どころの騒ぎではないはずだ。本国ではニューボテック側が中央日報や毎日経済その他の新聞に謝罪広告を出した。同広告で少額株主の被害者やイ・ヨンエ本人及びその家族に謝罪している。事件が起きた2月7日に少額株主の被害者たちがグループを結成し、ニューボテックに対する集団訴訟を準備中だそうだ。

  そのイ・ヨンエのベルリンでの様子は、上のユ・グォンハ特派員の記事<”審査委員”イ・ヨンエ ベルリンでの活動は>[中央日報](2月16日)に詳しい。ベルリンに行った当初はマスコミとのインタビューを何本もこなして、よくしゃべった。だが現在は、一言で言うと完全な秘密主義で通している。映画祭関連行事以外ではマスコミや外部の人との接触を完全に断っている。今回のベルリン行きには日程を管理してくれるマネージャーと化粧を担当する随行員など二名が韓国からついて来た。現地では、映画を一緒に見ながら審査を手伝ったり日常の日程を助けたりするために二名の通訳を準備してくれた。このところ、競争部門に進出した19編の出品作を一日平均2編以上見ながら審査に励んでいる。映画祭関係者は「他の審査委員といくつかの作品を見た後意見を出し合っている」と伝えた。事務局の他の関係者は「イ・ヨンエさんは独語と英語を少し駆使するが、完璧な意思疎通のために英語通訳を介している」と語った。
  −ただの憶測だが、日程管理のマネージャーはCJエンタテインメントの人かもしれない。以前、エンバーゴの問題があった時にCJエンタテインメントは韓国国内の窓口になっている。それにしても、まるでどこかの政治家みたいだ。待遇もすごい。

  イ・ヨンエが外出の時に乗る車は、ベルリン国際映画祭公式支援車であるフォルクスワーゲンの大型高級セダン、パエトンだ(6000cc、420馬力で1億ウォン以上)。彼女は現在、リッツカールトンホテルの10階に泊まっている。ポツダム広場に面したこのホテルは2004年1月に開館した一流ホテルである。ニューヨークの摩天桜を模して作った1920年代風の派手な建物で、雄大壮厳な威容を誇っている。18階建てのこのホテルは11階までを客室で使っている。イ・ヨンエが滞在している10階はクラブ客室地域で、外部の人たちの接近が完璧に遮られている所だ。ホテル側は「こちらはホテル内のホテルと呼ばれるほどに保安が完璧です」と説明した。エレベーターに乗っても専用カードがなければ10階に移動するのは不可能だ。
  −すごいホテルに泊まっている。ベルリン映画祭って資金が潤沢なんだ。こういう会員制のホテルは有力者の紹介がなければ一見の客なんか相手にしないだろう。すごいもんだ。

  ところが、このホテルには最近非常警戒令が下された。建物内外でホテル保安要員が随時に外部の人の出入りをチェックしている。なぜか。イ・ヨンエは最近映画祭側に不便な心境を仄めかしたそうだ。マスコミに宿所が知られて出入りに不便を経験しているという理由からだ。で、映画祭事務局は現在、イ・ヨンエに関するどんな取材や情報提供も拒否している状態なのである。「イ・ヨンエさん側の要求のため」と言って関係者は説明したそうだ。
  −やれやれ。もうこうなると政治家以上である。どこかの国の皇族みたいだ。まあ、パク・チャヌク監督もベルリンに来たし、本国では訴訟があるし、世渡り上手のイ・ヨンエとしてはいろいろなゴシップのネタにされるのを極度に警戒したのだろう。それとも、カロリー豊富なドイツ料理のせいで顔つきが変わったとか…それはないな。


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