李英愛研究

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李英愛の時代

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「スラムイーグル」

① 11月23日午後2時34分、北韓(北朝鮮)によるヨンピョンド(延坪島)攻撃の際、韓国空軍の動きが慎重過ぎるような気がしていた。たしか、午後3時40分にスウォン(水原)の空軍第10戦闘隊所属のF−15、F−16戦闘機が非常出撃したというメディアの第一報であった。だが、これは攻撃直後の不正確な情報だった。

 空軍戦闘機は「(最初の砲撃から)4分後の午後2時38分ごろから24時間の間、交代でヨンピョンド上空を飛んで合同参謀議長の指示があればいつでも空対地ミサイルを撃つ準備ができていた」[韓国日報]のだそうだ。

 やはり空軍はスクランブルをかけていた。敵の飛行機が領空を侵犯したわけでもないようだし、スクランブルという表現は適切ではなく、別の軍事用語があるのかもしれないが、4分後というのは大雑把な数字で、もう少し迅速に緊急発進しているのではないかと思う。また、どこの航空隊の戦闘機なのかもよくわからない。このあたりの情報は高度の軍事機密であろう。そして、韓国側は精密爆撃も辞さずという構えであったようだ。

 「北韓(北朝鮮)がヨンピョンドを砲撃した先月23日、韓国軍が戦闘機を飛ばしても北の海岸砲基地を爆撃しなかったのは韓米連合司令部の引き止めのためだと伝えられた。軍が"北韓(北朝鮮)の追加挑発がないものと私たち自ら判断して爆撃しなかった"と明らかにしたことと相反する内容なので波紋が予想される。
 政府高位関係者は9日、"当時、北韓(北朝鮮)の砲撃が2度も続くと、すぐに合同参謀本部が韓米連合軍司令部に戦闘機による爆撃を建議したと理解している"とし、"だが、韓米連合軍司令部が、'韓国が攻撃されたことは非常に胸が痛いが、なんとか今回一度こらえれば、この先北朝鮮を追い詰めてまともに攻略することができる'という論理で爆撃を引き止めて、結果的に選択を躊躇したと見られる"と、明らかにした。」[韓国日報]

 伝聞情報ではあるが、いずれにしろ、一触即発で少なくとも局地戦の可能性があったようである。当時、三度目の砲撃があれば敵の陣地を戦闘機のミサイルで精密爆撃したかもしれないとか、今後同様の攻撃(挑発)があれば戦闘機による報復爆撃も辞さない、といった話が事後的に出てきたが、あれは強がりや脅しなんかではなく、当時の状況を踏まえた話だったわけだ。韓国では高性能ミサイルの誘導に使うデータリンク周波数は携帯電話の周波数帯とバッティングするため、有事の際には電波統制が行われるらしいので、今後、仮に攻撃を受けて、携帯電話に不具合でも出れば精密爆撃が敢行されていると考えてよさそうだ。そんな事態は起こってほしくないが、SLAMミサイルの命中精度はかなり高い。

[韓国日報](12月10日) 米軍が爆撃止めた
ヨンピョンド砲撃当時 合同参謀の"戦闘機反撃"建議に連合司令部引き止め
http://news.hankooki.com/lpage/politics/201012/h2010121002303791040.htm

<上の記事に添付されていた表>
『23日 時間帯別 状況』
午後2時34分頃 北韓軍 第一次 150発 砲撃
午後2時37分頃  合同参謀本部 指揮統制室長、ハン・ミング合同参謀本部議長に最初の報告
  2時38分頃 空軍 KF-16戦闘機2機ヨンピョンドヘ出撃。以後、空対地ミサイルを装着したF-15K、KF-16戦闘機4機ずつが交替で24時間の間西海(黄海)上空を飛行
  2時40分頃 ハン議長、合同参謀本部地下 指揮統制室の定位置につく。以後、海兵隊司令官およびヨンピョン(延坪)部隊長らと電話で会議。"迅速で強力な対応をせよ"と指示
  2時47分頃 韓国軍 50発 対応射撃
  3時12分頃 北韓軍 第二次 20発 砲撃。韓米連合司令部 緊急会議開始(推定)
  3時25分頃 韓国軍 30発 対応射撃
  3時41分頃 両軍の砲撃が止む
  3時45分頃 対北監視体制 ウォッチコン 三段階のうち第二段階に格上げ
  4時50分頃 ハン議長、ウォルター・シャープ韓米連合司令部司令官と電話会議。連合危機管理体制 宣布検討
  7時15分頃 国連軍司令部 北韓に停戦協定違反に抗議する電話通信文を発送
  8時38分頃 シャープ司令官、監視資産の増加を米軍太平洋司令部に要請
  24日0時ごろ 韓米国防長官 電話会議
 
(訂正:12月15日) 上の表の誤記を訂正
×ハン・イング合同参謀本部議長
〇ハン・ミング合同参謀本部議長

② 緊急発進で一番乗りしたのはKF−16(F−16C/D Block 52)とのことだが、この機体はF−16の機能を改良していくうちに重量が増え、使いにくくなってると理解している。ミサイルによる地上爆撃となると、その主力はF−15であろう。
 韓国空軍が運用しているF−15は戦闘爆撃機仕様のF−15Eを韓国式に装備を高度化した派生型で、F−15K「スラムイーグル」と呼ばれている。韓国ではこれまでに何機か墜落・破損しているが、対空ミサイルはもちろん、対地・対艦ミサイルを装備したオールラウンドな戦闘爆撃機である。射程250km以上のAGM−84K SLAM−ER ATAやHarpoon Block Ⅱ、AGM−158 JASSMといった高性能ミサイルを搭載する。

「F-15K スラムイーグル(F-15K Slam Eagle)」の武装
[ウィキペディア(韓国語版)]より
* 機銃:2× 20 mm M61A1 Vulcan、510発
* 空対空ミサイル(Air-to-air Missiles)を使う場合
・8発×アムラーム(AIM-120 AMRAAM)
または
・ 4発×サイドワインダー(AIM-9X Super sidewinder)と4発×スパロウ(AIM-7 スパロウ)
・さらに610ガロン(gallons)の燃料タンク(drop tank) 2個
* 空対地ミサイル(Air-to-surface missiles)を使う場合
・ 4発×メイヴァリック(AGM-65 Maverick)と4発×サイドワインダーと4発×スパロウ
または
・ 2発× AGM-84LハープーンBlock Ⅱと4発×アムラーム
または
・ 2発× AGM-84K SLAM-ERと4発×アムラーム
または
・ 2発× AGM-130と4発×アムラーム
・ AGM-154 JSOW
・ AGM-158 JASSM
* 爆弾(bombs)、地上打撃時
・ 26発× Mark 82 bombと4発×サイドワインダー
さらに
・ 7発× Mark 84 bombと4発×アムラーム
・ 24発× CBU-87 Combined Effects Munitionと4発×サイドワインダー
さらに
・ CBU-89 Gator
・ CBU-97 Sensor Fuzed Weapon
・ CBU-103 CEM
・ CBU-104 Gator
・ CBU-105 SFW
・ 1発× GBU-10 Paveway IIと8発× GBU-12 Paveway IIと4発×アムラーム
・ 2発× GBU-10 Paveway IIと4発×アムラーム
さらに610ガロン(gallons)の燃料タンク(drop tank) 3個
・ GBU-15
・ GBU-24 Paveway III
・ GBU-27 Paveway III
・ GBU-28
・ GBU-31 JDAM
・ GBU-38 JDAM
・ GBU-39 Small Diameter Bomb
・ GBU-54 Laser JDAM

機体の一般特性
* 乗務員:2
* 機体全長(Length):19.45 m (69ft 9 inches)
* 全幅(Wingspan):13.05 m (42ft 9 inches)
* 全高(Height):5.6 m (18.5ft)
* 翼面積(Wing area):56.5 m2 (608ft2)
* 空虚荷重(Empty weight):31,634 lb (14,379 kg)
* 兵装搭載重量(Loaded weight):45,000 lb (20,411 kg)
* 最大離陸重量(Max takeoff weight):81,000 lb (36,700 kg)
* 最大兵装搭載量(Full Loaded):29,150 lb (13,205 kg)
* 空中給油方式:ブーム方式
* レーダー(Radar):AN/APG-63(V)1今後AN/APG-63(V)3アップグレード可能
* エンジン(Power plant):2×F110-GE-129(229) a/b turbofans,各29,400lbf (131 kN)の推力
* 推力対重量比(Thrust/weight):0.967 (空虚荷重+最大兵装搭載/燃料除外)

性能(巡航速度はマッハ1弱)
* 最大速度(Maximum speed):マッハ(Mach) 2.3 〜 2.5 (1,650+ mph,2,660+ km/h)
* 戦闘半径(Combat radius):1,270km
* 航続距離(Ferry range):5,700km(CFT +外部燃料タンク3個装着時) 4,445km(CFT)
   ・空対空/空対地ミサイル全部装着、最大燃料量搭載したときの航続距離(Full Loaded weight-Range):1800km
* 実用/最大上昇限度(Service ceiling):63,100 ft / 100,000 ft (ultimate)

F-15Kと関連した論議 SLAM-ER空対地ミサイル周波数問題
2005年9月、国会の国政監査過程で、空対地ミサイルSLAM-ERとF-15Kの間のデータリンクのための周波数帯域が韓国国内のPCSとIMT2000周波数帯域と重なるという問題点が公開された。混線がある場合、戦闘機で発射したミサイルを統制できないのはもちろん、標的に関する情報把握も難しくなるなど、SLAM-ERの正常な運営が不可能になる。空軍は米国ボーイング社とSLAM-ERの周波数帯域変更を協議したが、ボーイング社は1年ほどの所要期間および百万ドルの追加費用が必要だという立場を明らかにした。これにしたがって、空軍は平時空対地誘導弾訓練には周波数を使用しない方式で航空機にデータリンク送受信機と模擬訓練弾を装着する方案をポーイング側と協議することにした。

中国の"ムルタギ"

 "ムルタギ"とは「水で薄める」という意味らしいが、"scale trading"、すなわち株屋さんの言葉で"難平(ナンピン)"に該当する韓国語である。

 「株を購入後に価格が下落した場合に、下がった価格でその銘柄を買い増しすることで、1株あたりの買い値(平均取得価格)を下げる手法である。平均取得価格が低くなることで、その後の上げ幅が少なくても、利益が出る・±0・軽微な損失で処分する…等が可能となる。これが「ナンピン買い」である。」-ウィキペディア(日本語版)

 北韓(北朝鮮)がヨンピョンド(延坪島)を攻撃した後、中国は24日に予定されていた楊潔チ外相の訪韓を一方的にキャンセルし、27日になって戴秉国国務委員(副総理級)を"アポなし"で送りこんだ。突然訪韓して、その場でイミョンバク大統領に会わせろと要求した。[朝鮮日報]の記事によれば、傍若無人を絵に描いたような強面(こわもて)ぶりだったようだ。

 「29日、ソウルの外交消息筋によれば、中国側は27日午後3時頃、突然、"戴秉国国務委員を特使とする代表団が15分後に出発するからソウル空港を使うことができるようにしてくれ"と、外交通商部に一方的に通知してきた。ソンナム(城南)のソウル空港は空軍基地で、国家元首級の警護上必要がある時に一般に開放される所だ。
 戴秉国一行はソウルに到着するやいなや外交部を通じて正確な用件も知らせないまま、"今日中にイ・ミョンバク(李明博)大統領と会えるようにしてくれ"という要請もしたという。これに対して韓国政府は、"今日は困る、ひとまずキム・ソンファン外交部長官と先に会ってもらい、明日(28日)面談することができるように推進する"として断った。ある外交消息筋は、"国家元首にこのような形で会おうというのはやはり儀典上無理な行動"と、語った。・・・ 中国側は最初、自分たちの訪韓自体を秘密にしてくれと言ったが、これまた韓国政府が、"今のような状況で秘密外交は困る"として断った。」[朝鮮日報]

 中国側の戴秉国は国家主席の名代であり、六者会談(6カ国協議)代表の武大偉も同行していた。だが、やっていることがむちゃくちゃである。ひょっとすると韓国側の『事大の記憶』みたいなものに期待したのだろうか、それとも、最近の経済的な大躍進をかさに着て、因業成金の地金が出てしまったのだろうか。

 「イ大統領に会った戴委員は、最初の1時間の間、過去の韓・中関係発展の歴史の話までしながら特別な内容がない言葉を冗長に継続したと伝えられた。イ大統領はこういう戴委員の発言にだいぶ気分を害したし、そうしている間に6者会談の必要性に言及しても、すぐに端から返事もしなかった。イ大統領は中国の6者会談提案にあきれたのか、同席した武大偉中国側代表を紹介されると、"いつ再開になるかわからないが、その時まで体力鍛練を熱心にしておきなさい"と話したと伝えられた。
 外交関係者は、"面談が終わったすぐあとに、戴委員はまた突然、'二人だけで話すようにしてくれ'としてイ大統領を捕まえて立ったまま何かの話を伝えた"としながら、"その時、(当日の午後中国政府が発表した) '重大宣言'を予告したのかどうかは分からないが、その時まで午後に何らかの立場を発表するという言葉が一言もなかった。一言で言えば中国側特使団の形態は初めからおしまいまで外交的に理解することができない行動の連続だった"と、語った。」

 この「電撃的」な訪韓に同行した武大偉は28日に帰国した直後に緊急記者会見を開き、六者会談(6カ国協議)再開の条件づくりのための緊急首席代表者会合を12月上旬に開催することを「提案」する。しかし、肝心の韓国や米国はこの時点での開催には否定的である。それはそうだろう。最近まで六者会談開催をしつこく要求してきた北韓(北朝鮮)は、ウラン濃縮を大規模に展開しているとうそぶきはじめたばかりである。いくら「核保有国」のお墨付きが欲しいにしても、やっていることがむちゃくちゃである。日本は様子見をしつつ韓米に同調するはずだが、ロシアの出方は油断ならない。今回の北韓(北朝鮮)の攻撃を名指しで非難したものの、仮に中国の「提案」に同意するにしてもすんなりとは行くまい。

[朝鮮日報](11月30日)[大韓民国が攻撃された]出発直前 "韓国に行く"…到着直後 "大統領会えるようにしてくれ" 傍若無人
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2010/11/30/2010113000081.html
[朝鮮日報](日本語版 11月29日)北朝鮮砲撃:韓国政府関係者、中国の提案に怒りの声
 李大統領が否定的な態度を明確にするも、中国が一方的な提案
http://www.chosunonline.com/news/20101129000027
[ソウル新聞](11月29日) ‘6者提案’忙しい中国の意図はヨンピョンド(延坪島)
 →6者議論の枠組み転換摸索 …‘対話のために最善を尽くした’と恩着せがましくすること
http://www.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20101129003004&spage=1

 株のほうは全く無知なので付け焼刃の知識しかないが、"難平"はいわゆる"損切り"に比べると損失拡大の危険性がついて回る。中国にとって北韓(北朝鮮)は地政学的に手放せない緩衝材(クッション)であるにしても、実態の定かでない「鉱物資源」をあてこんで"塩漬け"にするような国でもない。

 中国も、今回の北朝鮮の攻撃はチョンアン(天安)艦撃沈の時のようにだんまりを決め込んでやり過ごすことは出来ないと判断しているようだが、「対話と交渉」のお膳立てとして六者会談は有効な道具とは思えない。窮余の一策でなく、いわゆる「外交カード」になると中国側は本気で思っているらしい。この「カード」を前面に出した積極的な対話攻勢を通じて、「東北アジア緊張の責任を北朝鮮と韓・米・日に分散して沈静化させることによって今回の事態に対する一種の'ムルタギ'を企てている[ソウル新聞]」という話である。しかし、子供を放任して甘やかした親にはとるべき責任というものがあるだろう。

 戴秉国は今日にも(12月1日)訪朝してキム・ジョンイル(金正日)に会うようだが、あの国は上手に見切らないと大きなツケがついて回るような気がする。

ヨンピョンドの犬たち

 ヨンピョンド(延坪島)攻撃から一週間経った。10万トンクラスの空母ジョージワシントンが投入され、史上最大の規模で実施されている西海(黄海)での韓米軍事演習は三日目に入った。北韓(北朝鮮)は傲慢無礼な'逆ギレ'風の恫喝もどきを連発し、イ・ミョンバク(李明博)大統領は国民向け談話で「北の挑発には必ずや相応の代価を払わせる」と述べた。ヨンピョンドに暮らす民間人のほとんどは本土に避難し、報道関係者には撤退要請が出され、軍人と一部関係者、島を離れないごく少数の住民が残った。そして、多くの飼い犬たちが首輪でつながれたままとり残された。多くの猫たちも残されたようだ。

 この話は11月27日にテレビで報道された。島の教会で飼われている(ナムシク?)という犬が砲弾の破片で足と頭に怪我をしたが、幸い応急治療を受けてインチョン(仁川)に送られることになった、ということが報じられた。

 本土に避難した住民たちが飼っていた多くの愛玩動物が取り残され、怪我をしたままの動物たちも多いそうだ。動物愛護団体、『動物自由連帯』からは数名の会員が救助に赴いたし、それ以外にも、『動物愛実践協会』という団体が怪我をした動物の救助にあたっている。11月28日現在の段階で、北の攻撃によって大怪我をした「7匹を救助し、この中で命を救った6匹を29日の午前中に船便で連れ出して治療する予定」だそうだ[聯合ニュース]。インチョン(仁川)市の獣医師会も動いているし、他の動物愛護団体も参加計画を持っている。

 動物自由連帯の戦略企画局長によると、「"通りを歩き回る犬と家に縛られている犬、農場で飼育されている犬などを合わせれば、主人を失った動物が200〜300匹余り程度になるようだ"と、語った」[聯合ニュース]。「この中で100匹程度が飢えて捨てられたまま通りを徘徊している。傷を負ったり病気にかかった犬らもあって、放置すれば人にまで伝染病をうつすこともありうる[韓国日報]」という凄惨な状況である。

 このまま放置すれば、「飢えによる序列争い」が起こって犠牲になる個体が出てくる可能性が大きいそうだ。「実際この日(28日)午後1時頃、チン一匹が別の犬にかまれて腹に大きな傷を負った。島に入った動物愛実践協会パク・ソヨン会長は、"安楽死をさせるほかはないのに全身麻酔薬がなくて、どのようにしたらいいかわからない"と、語った。放置される場合、伝染病をうつしたり人を攻撃するかもしれないという点も気になる部分だ。動物自由連帯ソン・ヘウォン運営支援チーム長は、"餌を探して山に登って繁殖し、野生の野良犬になれば、後ほど人為的に個体を減らさなければならない状況になることもありうる"と、指摘した。

 インターネットのフォーラムでは、島に残された動物たちの現況調査・移送・応急支援など対策準備を要求する動物保護団体の呼びかけに対して、28日までの三日間で一万二千名の署名が集まった[聯合ニュース]。

[朝鮮日報](11月30日)北 一週間目 対南総力非難戦、キム・ジョンイル(金正日)父子は悠悠自適
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2010/11/29/2010112902106.html
[聯合ニュース](日本語版 11月29日)≪李明博大統領の談話要旨≫
http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2010/11/29/0900000000AJP20101129001700882.HTML
[韓国日報](11月28日)動物団体ら "ヨンピョンドに捨てられた犬たち どうしようか"
 100匹余り救援作業着手…伝染病拡散も憂慮
http://news.hankooki.com/lpage/society/201011/h2010112821093221950.htm
[聯合ニュース](11月28日)<ヨンピョンドの動物たちにも'救いの手を'>
http://www.yonhapnews.co.kr/society/2010/11/28/0701000000AKR20101128078300004.HTML?template=2088
<動物自由連帯の[ツィッター]>
http://twitter.com/animalkorea

"戦時"の社説

 ヨンピョンド攻撃を論じたいわゆる「保守系」の社説では "ウンジン=膺懲(ようちょう)" という単語が目を引く。ヤフーの韓日辞典を見ると、「こらしめること;敵国を征服すること」とある。
また、韓国国内での理念対立その他による分裂を戒め、国民が一丸となって危機に対処しようという論調も目立つ。

 いわゆる「進歩系」の2紙は韓国側の冷静な対応を呼びかけている。ダウムのフォーラム('アゴラ')あたりでは現政権のせいでこういう事態が発生したなどと露骨に批判する向きもあるようだが、[ハンギョレ]の社説では政権批判はもう少し遠まわしである。北の挑発を「容認され得ない」とするものの、南側の海岸砲射撃訓練に関する北側の主張をしつこく取り上げて北韓(北朝鮮)におもねるいつものハンギョレ節である。若い執筆者の筆によるものではないかと想像しているが、そうではないかもしれない。いわゆる「進歩」を気取るならもう少し工夫するべきだろう。[京郷新聞]の社説のほうがそれなりに一日の長があるという感想を持った。
 
 字数制限のため全文を訳せなかったが、自分は、[ソウル新聞]の社説に一番共感した。
 
<11月24日の各紙の社説>
[東亜日報]ヨンピョンド(延坪島)の民間人を砲撃した北の挑発は戦争犯罪だ
http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2010112430908
(全文省略)

[朝鮮日報]北韓の不法攻撃を直ちに・厳重に・正確に膺懲しなさい
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2010/11/23/2010112302027.html
(全文省略)

[中央日報]北朝鮮の無差別挑発…国民的決意で膺懲しよう
http://news.joinsmsn.com/article/573/4701573.html?ctg=20
(全文省略)

[韓国日報]北の戦争挑発に'莫大な報復'を
http://news.hankooki.com/lpage/opinion/201011/h2010112321170376070.htm
(大半省略)
北の挑発は重大な停戦協定違反であり民族を戦争惨禍の奈落に引きずり込む非常に危険な行為だ。こういう挑発を再び犯せないように政府は厳正に責任を問わなければならない。撃たれてばかりいることはできない。軍事挑発にはいつでも報復が可能なように軍事対備態勢を完ぺきに確立するのはもちろん、国際社会との緊密な協力を通じて北側の挑発を抑制するための外交的努力にも万全を期さなければならない。

[国民日報]北の挑発を膺懲する安保体制を確立してこそ
http://news.kukinews.com/opinion/view.asp?page=&sec=1111&arcid=0004360017&code=11171111
(大半省略)
韓・米両国が直ちに‘連合危機管理’宣言を検討する一方、イ大統領が大統領府地下バンカーで素早く安保関係長官会議を招集して対策を用意したことは国民を安心させるのに充分だ。政府は国民がこれ以上不安に思わないように私たちの安保の確かさを行動で見せてくれなければならない。
国家安保に危機を迎えた時は政界も一致協力して政府に積極的に協力しなければならない。国会が予算決算委員会会議を中断して各政党別に対策作りに出たことはあまりにも当然のことだ。ソウル広場で場外闘争をしてきた民主党も政府に協力できる方案について知恵を絞ることを望む。

[ソウル新聞]北、核脅威に海岸砲攻撃…軍はきっぱりと対応しなさい
http://www.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20101124031006
(訂正 11月24日)「備礼性」  → 「比例性」
(前半省略)
 北側はNLL南側を狙った私たちの海軍の‘射撃訓練’と関連して、彼らの領海に対する攻撃だとごり押しを使って南側に責任を転嫁した。だが、訓練自体がNLL南側に対する北の相次いだ挑発、特にチョンアン(天安)艦爆沈にともなう私たちの平常時対応訓練の性格を帯びているではないか。さらに、NLLの向こう側で無差別砲射撃をすることになれば、民間人を含んだ不特定の人命の死傷の可能性が濃厚であることは幼い子供でもわかることではないのか。北の今回の挑発が多分に意図的で、決して容認できない蛮行という話だ。そういうわけで、私たちの側が直ちに対応射撃をして追加挑発時の強力な報復を警告したことは極めて当然の措置であった。かえって私たちの側は初動段階で比例性と充分性という交戦遵守規則を厳格に適用したのか確かめ合わなければならないだろう。
 北のこういう好戦的姿勢は武器に頼って世襲独裁体制を守ろうとする発想と無関係ではないだろう。これは先軍主義という美名で住民たちを飢えさせながら莫大な費用をかけてプルトニウム弾に続きウラニウム弾に至るまで核開発を押し進める態度の延長線上にある。こういう北を相手にしようとするなら、ふだん対話の門は開けておくものの、有事の際に断固たる抑止力を見せなければならない。政府と軍、そして国民全部が確固たる安保思想と国家観を固めていく時だ。

[京郷新聞]決して容認できない北韓の挑発
http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=201011232206245&code=990101
(全文)
ついに昨日韓半島西海上であってはいけないことが広がってしまった。 北韓が突然にヨンピョンド(延坪島)の真ん中に海岸砲を相次いで発射して海兵隊員2人の命を奪い、数多くの住民と軍人に怪我をさせるという衝撃的事態が発生した。北韓は島にある家々を燃やしてそこに住む数多くの住民たちの生命を威嚇したし、南側はこれに対抗して北側に向かってやはり海岸砲で対応射撃を加えることによって南北間の深刻な軍事的衝突が広がった。軍は戦時状況であることを知らせるチンドッケ一号を発令して全軍非常警戒令を発布し、空軍の戦闘機を出撃させた。政府は緊急首席秘書官および安保関係長官会議を開き、全国公務員には非常待機令を発布し、国会は会議を全部中断し、各政党らは非常会議を開催した。 市民らはした仕事を止めて状況がどれくらい悪化するのか憂いに満ちた視線を消すことができなかった。このようにあっという間に戦争の恐怖は韓半島をぐるぐる巻いた。
過去、北側は対南威嚇行動をするとしても北方限界線(NLL)を侵さないことによってそれなりの節制力を見せた。しかし今回はどんな自制力もなしで戦争の炎を燃え燃え盛らすことができる軍事的挑発を行った。それも数多くの住民が暮らす島の上に数十発の砲弾を飛ばした。北側が果たして理性のある集団なのか疑うほかはない状況だ。
北側は挑発前、南側に送る電話通知文を通じて西海上で繰り広げられていた南側の砲射撃訓練中断を要求するほど鋭敏に反応したという。しかし訓練過程に北側を刺激することがあったとしても通常の訓練に対してこのように無謀で危険に行動するのはどんな名分と理由でも正当化できない。北韓は戦争直前の危機を作った行為に対して当然な責任を負わなければならない。
北韓は最近まで南側に南北対話再開を粘り強く要求してきた。南側に米を送ってくれという要請もした。この前、クムガンサン(金剛山)で離散家族の対面もしたし、合意に至れなかったがそれを契機に対面定例化を議論することもした。北側の希望によりクムガンサン(金剛山)観光再開のための南北接触もしたことがある。そのような北韓とヨンピョンド(延坪島)上空に砲弾を雨あられのように降らせて戦争も辞さないで立ち向かう無茶苦茶なあの北韓が果たして同じ北韓なのか紛らわしい。以前から北韓が主張する対話と協力が爆弾を伴った脅迫の別の言葉に聞こえると言っても北韓には返す言葉がないだろう。
北韓がどんな意図でこのように戦争をほうふつさせる程の挑発をしたのかは知るすべがない。ウラニウム濃縮施設を公開したことと同様に自分たちがどれくらい危険な存在かを誇示することによって周辺国の関心を引いて交渉局面を作ろうとする計画に従ったのか、他の背景や内部事情があるのか察する方法がない。しかし、その意図が何であれ自らの目的を達成するために戦争の炎さえ拒まないで飛び込む北韓を支持してくれる勢力はない。
政府は北韓の今後の挑発を警戒しながら局地戦に拡大しないように厳重ながらも冷静な対処が必要だ。南北間の武力衝突を未然に防止する安全装置がはずれた韓半島はいつどこででも耐えることのできない悲劇と不幸を呼び起こすことができる。真に対話して、軍事的緊張状態を抜け出すことの大切さが切実になる。

[ハンギョレ]誤った‘ヨンピョンド(延坪島)挑発’、状況悪化はとめるべきである
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/450271.html
(全文)
韓国と北韓が昨日ソヘ(西海)、ヨンピョンド(延坪島)一帯で砲撃戦を行った。南北はこれまで北方限界線や休戦ライン一帯で時々銃撃戦を行ったり海上衝突を起こした。だが、今回のように海上でない陸地を狙って砲撃を加えて人命被害まで発生したことは前例がないことだ。 不安なことこの上ない。何より事態を拡大させないことを南北当局に促す。
南側軍部隊が先にヨンピョンド(延坪島)で海岸砲射撃訓練をしたのだが、昨日の事態は北側の先制砲撃で始まった。北側は自分たちの領海で射撃すれば座視しないと南に電話通知文を送った後、しばらくして南に海岸砲射撃を加えた。これに南側も北側海岸砲基地近隣地点に対応砲撃をした。北側砲撃で南側将兵2人が亡くなって10人余りが重軽傷を負ったし民間人の怪我人も出てきた。民家と森が燃えもした。
海上でもない島中に、それも民間人居住地域まで区別せずに攻撃して人命被害を生むようにした北側行為は重大な挑発だ。北側は南側の軍事訓練を口実とみなして自衛的対応をしたと主張するかも知れないが、だとしても明確に過剰対応だ。停戦協定に外れるのはもちろんで、どんな理由によっても容認され得ない。もちろん北側陸上地域に対する南側の対応砲撃で北側も人命被害を被った可能性がある。
今回の事態は南北対話が全面断絶することによってもたらされた不安と危機がどれくらい深刻なことかを克明に表わす。北側が意図的に挑発したのなら以前と似ていることが繰り返されうる。南北関係改善に執着しなくて武力示威を継続するという意であるからだ。北側が南側の訓練砲撃に対して過剰対応したものとしても現在の南北関係の構造的脆弱性をそのまま見せる。小さい誤解が大きい誤解を呼んで小さい衝突がいつでも深刻な軍事的対決に広まることができる状況であるわけだ。
ソヘ(西海)北方限界線と休戦ライン一帯は本来火薬庫のようなところだ。したがって南北間の局地的衝突の可能性はいつもあった。だが、前の政府の時期にはたとえ偶発的衝突が発生しても直ちに非相対化チャネルが稼動した。その結果偶発事態が発生しても広がる前に状況を管理した事例が幾つもあった。だが、今は高位級間非常疎通チャネルが断絶した状態だ。今回の事態をいささか深刻に心配する理由が正にこれだ。
南北当局は冷静と自制を取り戻して状況が拡大しないように管理するのに総力を傾けなければならない。事態が悪化するのは誰にも役に立たない。私たちの当局は北側の意図を把握するのに主に力を注がなければならない。北側が砲撃をした理由と今後どのようにするということなのかを理解するのが状況管理の出発点だ。これを土台に危機管理マニュアルにより落ち着いて対応していく姿勢が必要だ。もしも南北軍当局者らが意地を張ったり気負って戦いを行うことがあってはいけない。イ・ミョンバク大統領は昨日“きっぱりと対応するものの状況が悪化しないように万全を期しなさい”とした。大統領が状況を正確に統制しながら軍が落ち着いて対応するように導くことを期待する。
 11月23日午後2時34分頃、ヨンピョンド(延坪島)北方に位置する北韓(北朝鮮)のケモリ(犬の頭)海岸砲基地から砲撃が始まった。ヨンピョンドから近海にかけて海岸砲および曲射砲砲弾が次々に着弾し、駐留中の海兵隊兵士やヨンビョンド住民が死傷した。100発以上を発射したた攻撃は2波にわたって1時間以上続き、午後3時41分頃やんだ。

 [ニューシス]による時間帯別主要状況は以下の通り。
▲午後2時50分=推定7〜8発の爆弾がヨンピョンド村役場近隣で爆発したとKBS速報で報道
▲午後3時8分=軍は"北海岸砲基地近隣からK−9自走砲数十発の対応射撃"をしたと発表
▲午後3時19分=合同参謀本部は"北朝鮮が23日午後2時34分頃ヨンピョンド付近に数十発の海岸砲を発射し、このうち数発は住民たちが暮らしているヨンピョンド[の村落]に落ちた"と明らかにする。軍はチンドッケ一号を発令
▲午後3時24分=軍人4名が重軽傷を負ったと確認
▲午後3時26分=合同参謀本部は"軍当局が北朝鮮の海岸砲発射に対応して局地挑発最高対備態勢の'チンドッケ一号'を発令した"と発表
▲午後3時40分=スウォン(水原)の空軍第10戦闘隊所属のF−15、F−16戦闘機非常出撃
▲午後3時42分=イ・ミョンバク(李明博)大統領が首席秘書官会議を終えた後'緊急安保長官会議'を招集
▲午後4時2分=インチョン(仁川)警察は甲号非常発令。軍、北側に射撃中止電話通知文発送
▲午後4時4分=重傷者4名を国軍首都病院に移送中に1人死亡
(その後、このときにさらに一名が死亡したことを確認-訳注)
▲午後4時17分=ヨンピョンド住民1600人余りが防空壕に全員待避
▲午後4時25分=海洋警察、ソヘ(西海;黄海)で操業中の船舶87隻に帰港措置
▲午後4時36分=行政安全部、全公務員に非常待機令発令
▲午後4時39分=イ大統領は首席秘書官会議で"きっぱりと対応するものの、状況が悪化しないように万全を期しなさい"と指示

(再々訂正 11月24日)リンクの誤りと冒頭部分の誤りを訂正。
(再訂正 11月24日)その後の[朝鮮日報]の記事(ユ・ヨンウォン軍事専門記者)により冒頭部分を再訂正。
(訂正 11月24日)その後の[聯合ニュース]記事により冒頭部分を訂正。

[朝鮮日報](11月24日)[北 ヨンピョンド(延坪島)砲撃] [我が方の対応の疑問点①]合同参謀本部"北砲弾数十発"…住民たちは"数百発"
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2010/11/24/2010112400097.html
[聯合ニュース](日本語版 11月23日 22:28)再差し替え:延坪島に北朝鮮が砲撃、韓国軍兵士2人死亡
http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2010/11/23/0900000000AJP20101123007700882.HTML
[聯合ニュース](日本語版 11月23日 18:43)北砲撃による韓国兵死亡者2人に、16人が重軽傷
http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2010/11/23/0900000000AJP20101123005800882.HTML
[ニューシス](11月23日 18:20:33)[ヨンピョンド被撃]北海岸砲射撃時間帯別主要状況
http://www.newsis.com/ar_detail/view.html?ar_id=NISX20101123_0006784239&cID=10201&pID=10200
 今回の攻撃では相当数の民家が焼け、民間人数名が負傷している。軍人の死傷者は海兵隊の兵士たちだった。死んでいった兵士たち、傷ついた兵士たちの年齢をみると切なくなる。そして、韓国側の対応射撃で向こうの海岸砲陣地にも被害が出ているに違いない。怪我をしたり家財を失った民間の方々も、そばづえを食わされた、などという話では気がおさまらないだろう。

 以下は[ニューシス]による死傷者の一覧。

◇戦死者▲兵長ソ・ジョンウ(22・クァンジュ(光州)広域市) ▲二等兵ムン・グァンウク(20・チョンブク(全北)クンサン(群山))
◇重傷者▲兵長チェ・ジュホ(21・プサン(釜山)) ▲上等兵キム・ジヨン(21・キョンギ(京畿)) ▲一等兵ハン・キュドン(19・ヤンサン(梁山)) ▲キム・ミョンチョル(20・インチョン(仁川))) ▲キム・ジングォン(20・テグ(大邱)) ▲パク・ポンヒョン(21・インチョン(仁川))
◇軽傷者▲下士オ・インピョ▲下士パク・ソンヨ▲下士キム・ソンファン▲兵長キム・ヨンソプ▲上等兵ソ・ジェガン▲一等兵チョ・スウォン▲一等兵イ・ジンキュ▲一等兵キム・インチョル▲一等兵グ・キョソク▲一等兵イ・ミヌク

[ニューシス](11月23日 19:37:21)[ヨンピョンド被撃][表]戦死者および重・軽傷者名簿
http://www.newsis.com/ar_detail/view.html?ar_id=NISX20101123_0006784929&cID=10201&pID=10200

 地図でヨンピョンドをみるとNLL(北方限界線)のすぐ南で、対岸の北韓(北朝鮮)の領地の方が韓国の領地より近く見える。この島に1600人以上も暮らしていることにまず驚いた。明らかに自走砲の駐屯地を狙った照準射撃であるが、命中精度はそれほど高くないようだ。仮に「巻き添え」だとしても、民間人の居住地域への着弾が多いように思った。また、空軍の出撃が一時間以上経ってからというのも気になった。コトがコトだけに、事実確認に念を入れているのだろうか。

 北韓(北朝鮮)が手詰まり状態で焦りだしているにしても、1953年の休戦協定以来、北の「軍事挑発」で民間人が生命や財産を脅かされたことはなかったようなので、今回の砲撃は「攻撃」と呼ばざるを得ない。伝家の宝刀を抜いて、ウラニウムによる小型核弾頭を開発したか開発中という対米宣伝を行い、いわゆる「瀬戸際戦術」に走っていることが報道された直後の時点である。

 チョンアン(天安)艦を撃沈しても南側は腰が引けていた。おまけに親北・従北勢力は攻撃の矛先を韓米政府に向けて結果的に北を擁護した。中国も見て見ぬ振りを通した。「キチガイに刃物」とか「バカにつける薬はない」などという言いまわしがあるが、北の為政者連中はこの程度の「攻撃」では全面戦争はおろか局地戦さえ生じないだろうなどと無い知恵を絞ったのだろうか。あるいは軍部が「軽い暴走」でも起こしたのだろうか。

 [聯合ニュース]の解説記事によれば、韓国国内の北朝鮮専門家たちは前例のない事態に'衝撃的で深刻な状況'という反応を見せた。北朝鮮がこのように途方もない挑発を行った背景には、とりあえず南北関係と対米関係の膠着局面を揺さぶってみようとする意図があるとのこと。「また、わが軍が西海(黄海)上で進行中の護国訓練に対して北側が抗議したということはわかるが、今回の海岸砲攻撃が偶発的に発生した可能性はないと専門家たちは口をそろえた」のだそうだ。

 いったいなぜこんな馬鹿げた「攻撃」を今ごろ行ったのだろう。北韓(北朝鮮)は、とくに2000年の'北・米共同コミュニケ'以降、何としても米国と「二者会談」を行って、現行の停戦協定を「和平協定」の如きものに格上げし、自らの格も上げようとしている。このコミュニケに関して、「今月に入り、北朝鮮を訪問した米国の核専門家たちに北側が何度も強調した」のだそうだ。大国である米国と対等に「和平会談」を行い、韓半島(朝鮮半島)における唯一の正当な政府であるという自らの主張にハクをつけつつ、韓国戦争(朝鮮戦争)の後始末を格好よく行いたいのだ。自分には卑屈な植民地根性の焼き直しぐらいにしか思えないのだが、「韓半島(朝鮮半島)の軍事的不安定性」という惹句で米国の気を引こうという話なのだろうか。

 向こうの軍部はいまだに韓国戦争(朝鮮戦争)の「武勲」でメシを食っている老人が仕切っているようだ。世襲による代替わりが決まったので、律儀に「軍人の本分」を誇示したのだろうか。対内的には、極限に近づきつつある国内の矛盾から目を逸らし、金王朝存続のためのカンフル剤になりうるかもしれない。

[聯合ニュース](11月23日 17:23)<北、ヨンピョンド砲撃なぜ?・・・"6者会談など膠着局面を揺さぶるため">
http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2010/11/23/0511000000AKR20101123181700014.HTML?audio=Y

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