|
① 11月23日午後2時34分、北韓(北朝鮮)によるヨンピョンド(延坪島)攻撃の際、韓国空軍の動きが慎重過ぎるような気がしていた。たしか、午後3時40分にスウォン(水原)の空軍第10戦闘隊所属のF−15、F−16戦闘機が非常出撃したというメディアの第一報であった。だが、これは攻撃直後の不正確な情報だった。
空軍戦闘機は「(最初の砲撃から)4分後の午後2時38分ごろから24時間の間、交代でヨンピョンド上空を飛んで合同参謀議長の指示があればいつでも空対地ミサイルを撃つ準備ができていた」[韓国日報]のだそうだ。 やはり空軍はスクランブルをかけていた。敵の飛行機が領空を侵犯したわけでもないようだし、スクランブルという表現は適切ではなく、別の軍事用語があるのかもしれないが、4分後というのは大雑把な数字で、もう少し迅速に緊急発進しているのではないかと思う。また、どこの航空隊の戦闘機なのかもよくわからない。このあたりの情報は高度の軍事機密であろう。そして、韓国側は精密爆撃も辞さずという構えであったようだ。 「北韓(北朝鮮)がヨンピョンドを砲撃した先月23日、韓国軍が戦闘機を飛ばしても北の海岸砲基地を爆撃しなかったのは韓米連合司令部の引き止めのためだと伝えられた。軍が"北韓(北朝鮮)の追加挑発がないものと私たち自ら判断して爆撃しなかった"と明らかにしたことと相反する内容なので波紋が予想される。 政府高位関係者は9日、"当時、北韓(北朝鮮)の砲撃が2度も続くと、すぐに合同参謀本部が韓米連合軍司令部に戦闘機による爆撃を建議したと理解している"とし、"だが、韓米連合軍司令部が、'韓国が攻撃されたことは非常に胸が痛いが、なんとか今回一度こらえれば、この先北朝鮮を追い詰めてまともに攻略することができる'という論理で爆撃を引き止めて、結果的に選択を躊躇したと見られる"と、明らかにした。」[韓国日報] 伝聞情報ではあるが、いずれにしろ、一触即発で少なくとも局地戦の可能性があったようである。当時、三度目の砲撃があれば敵の陣地を戦闘機のミサイルで精密爆撃したかもしれないとか、今後同様の攻撃(挑発)があれば戦闘機による報復爆撃も辞さない、といった話が事後的に出てきたが、あれは強がりや脅しなんかではなく、当時の状況を踏まえた話だったわけだ。韓国では高性能ミサイルの誘導に使うデータリンク周波数は携帯電話の周波数帯とバッティングするため、有事の際には電波統制が行われるらしいので、今後、仮に攻撃を受けて、携帯電話に不具合でも出れば精密爆撃が敢行されていると考えてよさそうだ。そんな事態は起こってほしくないが、SLAMミサイルの命中精度はかなり高い。 [韓国日報](12月10日) 米軍が爆撃止めた ヨンピョンド砲撃当時 合同参謀の"戦闘機反撃"建議に連合司令部引き止め http://news.hankooki.com/lpage/politics/201012/h2010121002303791040.htm <上の記事に添付されていた表> 『23日 時間帯別 状況』
午後2時34分頃 北韓軍 第一次 150発 砲撃
午後2時37分頃 合同参謀本部 指揮統制室長、ハン・ミング合同参謀本部議長に最初の報告 2時38分頃 空軍 KF-16戦闘機2機ヨンピョンドヘ出撃。以後、空対地ミサイルを装着したF-15K、KF-16戦闘機4機ずつが交替で24時間の間西海(黄海)上空を飛行 2時40分頃 ハン議長、合同参謀本部地下 指揮統制室の定位置につく。以後、海兵隊司令官およびヨンピョン(延坪)部隊長らと電話で会議。"迅速で強力な対応をせよ"と指示 2時47分頃 韓国軍 50発 対応射撃 3時12分頃 北韓軍 第二次 20発 砲撃。韓米連合司令部 緊急会議開始(推定) 3時25分頃 韓国軍 30発 対応射撃 3時41分頃 両軍の砲撃が止む 3時45分頃 対北監視体制 ウォッチコン 三段階のうち第二段階に格上げ 4時50分頃 ハン議長、ウォルター・シャープ韓米連合司令部司令官と電話会議。連合危機管理体制 宣布検討 7時15分頃 国連軍司令部 北韓に停戦協定違反に抗議する電話通信文を発送 8時38分頃 シャープ司令官、監視資産の増加を米軍太平洋司令部に要請 24日0時ごろ 韓米国防長官 電話会議 (訂正:12月15日) 上の表の誤記を訂正
×ハン・イング合同参謀本部議長
〇ハン・ミング合同参謀本部議長
② 緊急発進で一番乗りしたのはKF−16(F−16C/D Block 52)とのことだが、この機体はF−16の機能を改良していくうちに重量が増え、使いにくくなってると理解している。ミサイルによる地上爆撃となると、その主力はF−15であろう。 韓国空軍が運用しているF−15は戦闘爆撃機仕様のF−15Eを韓国式に装備を高度化した派生型で、F−15K「スラムイーグル」と呼ばれている。韓国ではこれまでに何機か墜落・破損しているが、対空ミサイルはもちろん、対地・対艦ミサイルを装備したオールラウンドな戦闘爆撃機である。射程250km以上のAGM−84K SLAM−ER ATAやHarpoon Block Ⅱ、AGM−158 JASSMといった高性能ミサイルを搭載する。
「F-15K スラムイーグル(F-15K Slam Eagle)」の武装 [ウィキペディア(韓国語版)]より * 機銃:2× 20 mm M61A1 Vulcan、510発
* 空対空ミサイル(Air-to-air Missiles)を使う場合
・8発×アムラーム(AIM-120 AMRAAM) または ・ 4発×サイドワインダー(AIM-9X Super sidewinder)と4発×スパロウ(AIM-7 スパロウ) ・さらに610ガロン(gallons)の燃料タンク(drop tank) 2個 * 空対地ミサイル(Air-to-surface missiles)を使う場合
・ 4発×メイヴァリック(AGM-65 Maverick)と4発×サイドワインダーと4発×スパロウ または ・ 2発× AGM-84LハープーンBlock Ⅱと4発×アムラーム または ・ 2発× AGM-84K SLAM-ERと4発×アムラーム または ・ 2発× AGM-130と4発×アムラーム ・ AGM-154 JSOW ・ AGM-158 JASSM * 爆弾(bombs)、地上打撃時
・ 26発× Mark 82 bombと4発×サイドワインダー さらに ・ 7発× Mark 84 bombと4発×アムラーム ・ 24発× CBU-87 Combined Effects Munitionと4発×サイドワインダー さらに ・ CBU-89 Gator ・ CBU-97 Sensor Fuzed Weapon ・ CBU-103 CEM ・ CBU-104 Gator ・ CBU-105 SFW ・ 1発× GBU-10 Paveway IIと8発× GBU-12 Paveway IIと4発×アムラーム ・ 2発× GBU-10 Paveway IIと4発×アムラーム さらに610ガロン(gallons)の燃料タンク(drop tank) 3個 ・ GBU-15 ・ GBU-24 Paveway III ・ GBU-27 Paveway III ・ GBU-28 ・ GBU-31 JDAM ・ GBU-38 JDAM ・ GBU-39 Small Diameter Bomb ・ GBU-54 Laser JDAM 機体の一般特性 * 乗務員:2
* 機体全長(Length):19.45 m (69ft 9 inches) * 全幅(Wingspan):13.05 m (42ft 9 inches) * 全高(Height):5.6 m (18.5ft) * 翼面積(Wing area):56.5 m2 (608ft2) * 空虚荷重(Empty weight):31,634 lb (14,379 kg) * 兵装搭載重量(Loaded weight):45,000 lb (20,411 kg) * 最大離陸重量(Max takeoff weight):81,000 lb (36,700 kg) * 最大兵装搭載量(Full Loaded):29,150 lb (13,205 kg) * 空中給油方式:ブーム方式 * レーダー(Radar):AN/APG-63(V)1今後AN/APG-63(V)3アップグレード可能 * エンジン(Power plant):2×F110-GE-129(229) a/b turbofans,各29,400lbf (131 kN)の推力 * 推力対重量比(Thrust/weight):0.967 (空虚荷重+最大兵装搭載/燃料除外) 性能(巡航速度はマッハ1弱) * 最大速度(Maximum speed):マッハ(Mach) 2.3 〜 2.5 (1,650+ mph,2,660+ km/h)
* 戦闘半径(Combat radius):1,270km * 航続距離(Ferry range):5,700km(CFT +外部燃料タンク3個装着時) 4,445km(CFT) ・空対空/空対地ミサイル全部装着、最大燃料量搭載したときの航続距離(Full Loaded weight-Range):1800km * 実用/最大上昇限度(Service ceiling):63,100 ft / 100,000 ft (ultimate) F-15Kと関連した論議 SLAM-ER空対地ミサイル周波数問題 2005年9月、国会の国政監査過程で、空対地ミサイルSLAM-ERとF-15Kの間のデータリンクのための周波数帯域が韓国国内のPCSとIMT2000周波数帯域と重なるという問題点が公開された。混線がある場合、戦闘機で発射したミサイルを統制できないのはもちろん、標的に関する情報把握も難しくなるなど、SLAM-ERの正常な運営が不可能になる。空軍は米国ボーイング社とSLAM-ERの周波数帯域変更を協議したが、ボーイング社は1年ほどの所要期間および百万ドルの追加費用が必要だという立場を明らかにした。これにしたがって、空軍は平時空対地誘導弾訓練には周波数を使用しない方式で航空機にデータリンク送受信機と模擬訓練弾を装着する方案をポーイング側と協議することにした。
|

- >
- Yahoo!サービス
- >
- Yahoo!ブログ
- >
- 練習用




