李英愛研究

ネットの記事でイ・ヨンエさんに迫ります

韓国の映画

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恵比寿ガーデンシネマ

  3月11日にソウルで行われたはずのイ・ヨンエと日本のファンとのミーティングについて報じた記事が全く見あたらない。イ・ヨンエの側近が[ニュース・エン]に語っていたように、完璧な報道管制を敷いたようだ。もっとも、ファンミーティングといっても韓国旅行とパックにして旅行会社が設定したイヴェントである。仕事と思われては困るので、日本のファンを憐れんで参加した私的な慈善活動か何かという位置づけなのだろう。

  ところで、キム・ギドク監督の映画「空き家」が恵比寿ガーデンシネマでロードショー公開されている。3月いっぱい上映予定だそうだ。「うつせみ」という邦題になっている。うーん、この題名は…ともかく、この話、最近まで知らなかった。なんたる不覚、情けない。これは見なければ、ということで、とりあえず山の手線の恵比寿まで出かけた。駅から少し離れた恵比寿ガーデンプレイスという都市型ショッピングセンターを目指す。近くの交番で映画館のことを聞いてもお巡りさんは知らなかった。すぐに地図を見て、建物の一画に映画館があるのを確認してくれた。

  この映画館にはスクリーンが二つある。「うつせみ」は客席の少ないスクリーンの方で上映されていた。到着したら上映されたばかりだった、次の上映まで待たなければならない。喫煙スペースのある待合室で一服した。明るくて居心地のよい待合室だ。お弁当を持参すればよかった。外に出ると、ガーデンプレイスの敷地はものすごい風が吹いていた。ここら一帯の建物の影響もあると思うが、ベンチでくつろぐなどという雰囲気ではなかった。かといって昼間からビールなんか飲む気にもならないので、恵比寿の街をぶらぶら歩いて時間を潰した。

  自分が見たのは休日の昼の時間帯で、お客さんの入りは半分ぐらいだった。その映像は、なんというか、自宅でみたDVDより色が「薄い」感じだった。座った席が悪かったのか。世界各地で使い回されたフィルム…なんてことはないと思うが、彩度が低い感じなのだ。自宅のDVDシステムはディスプレイ(21型CRT)の調整は自動、PCのDVDプレイヤー(WinDVD)は音量以外デフォルトの設定で使っている。ビデオカードはカノープスの古いやつだ。今回はこの映画のリファレンス画像を記憶に留めるという心づもりもあったので、ちょっと拍子抜けした。しかし、やはり映画は大画面に限る。画面の隅々まで演出が行き届いていることをあらためて実感した。音声も、自宅で慎ましく聞いていたのより当然迫力があった。とりあえず堪能した。

  終了後、トイレに入る。手を洗うと適温のぬるま湯が出た。備え付けのペーパータオルを使う。まるで「空き家」の主人公のようにくつろいだ気分になる。ここでなら洗濯だってできそうだ。帰りにロビーで映画「弓」のチラシを入手した。今年の「晩夏ロードショー」だそうだ。渋谷の映画館で公開される。この映画は自宅DVDシステムでは色彩がいまいちであった。寒々としていた。ひょっとすると、映画館で見ると「空き家」とは逆に鮮やかな色彩で楽しめるかもしれない。…ともかく、公開が待ち遠しい。

  [聯合ニュース](日本語版3月6日)によれば、6日にソウルで行われた韓米FTAの第1回予備交渉で本交渉の日程が決まった。第1回目は6月5日から5日間ワシントンで、第2回目が7月10日からソウルで、そして9月,10月、12月にも行われて、年内に5回の本交渉が予定されている。第1回目の本交渉の前に第2回予備交渉が米国で行われる可能性が高いそうだ。翌7日には国務会議でスクリーンクオーターの割合を現行の半分の73日に減らす映画振興法施行令改正案を議決した。7月から縮小されることが正式に決まったのだ。

  [聯合ニュース](3月7日)に1993年から今年の3月7日までのスクリーンクオータ関連年表が出ている。これを見てあらためて思うのは、闘争が韓国国内に限定されていることだ。パク・チャヌクやホ・ジノらが国外でデモを行ったが、あれはたまたま映画祭に出かけていったついでに行っただけで、韓国国内向けのアピールにすぎない。結局、直接の対抗勢力であるはずの「米国映画資本」向けのアピールらしきものは見あたらない。非公式の文書などを送っているのかもしれないが、報道には現れていないようだ。韓国国内で巨大米国資本の脅威を耳にタコができるほど連呼していながら、その相手にはむしろ紳士的な態度で接している。90年代末の大規模な縮小・廃止反対闘争の直接のきっかけとなった韓米投資協定自体は、当時のキム・デジュン政権の方から米国に提案したものである。だからなのだろうか。スクリーンクォーター制の現行維持を主張するのは米国映画全体を拒否するためでも、米国文化全体を罵倒することでも、米国資本と産業の国内誘致を無条件に拒否しようというものでもない、むしろ、韓国の映画人が米国の文化的、産業的主権を尊重するように、米国も韓国の映画人の文化的、産業的主権を相互認定しなさい、という建前なのだ。「大人の態度」というやつだろうか。だが、ものすごく不自然な感じがする。

  肝心の「韓米FTA」について、以前からその詳細を調べているのだが、これといった記事が見つからない。観念的な議論は山ほどある。そうではなくて、具体的に経済的な損得を数字で示しているような記事がほとんどないのだ。韓米FTAの反対論で、スクリーンクオータ文化連帯の研究にクオータ数が一日減る毎に産業全体で何億ウォンの減収、という推計はあったが、農業・繊維・医薬品・医療サーヴィス・保険サーヴィス・教育サーヴィス等々、影響を受けると想定されている産業分野毎の詳細な損失推計などは見たことがない。これは、例えば向こうで反FTAの集会に行けば宣伝ビラ等で容易に知ることができるのだろう、あまりに手軽に入手できるのでマスコミも掲載したりしないのだろう、と勝手に思っているが…実際はどうなのだろう。一方、韓米FTAの賛成論でも、政府の推計でGDPが2%上昇するとか、雇用創出効果があるとか、大雑把にしか報じられていない。詳細はよくわからない。これも、市役所や行政の出先機関に行けば宣伝ビラ等で容易に知ることができるのだろう、あまりに手軽に入手できるのでマスコミも掲載したりしないのだろう、と勝手に思っているが…実際はどうなのだろう。日本にいて、実際のことはよくわからない。だが、ものすごく不自然な感じがする。

  映画人は3月3日に今後の行動方針を発表した。法的に争うとともに、反FTAで他の団体との連繋を一層強めて闘うことになる。クオータ日数縮小が閣議決定されてしまったので、あとは1999年に国会で反対決議を勝ち取った時のように市民団体と共闘して世論を盛り上げていくしかない。7年前のあの時は屈辱的なIMF管理下の暗い世相であった。映画人のスローガンはあの時も今回もそれほど異ならないが、あの時の闘争自体はもっと泥臭くて粗かったと思う。暗い世相が大きな運動のうねりを作ったのかもしれない。この年に「シュリ」が610万人の観客動員を記録し、韓国映画のメガヒット時代が始まる。翌2000年には「JSA」が600万人、2001年には「チング(友よ)」が818万人、2003年からは毎年1000万人以上の観客を動員する韓国映画が生まれた。韓国国民は映画人の闘いに共感するだけでなく、その後も面白いと思った韓国映画を支持してきた。今回の闘争はどういう展開になるのだろう。

附録:90年代以後現在までの「スクリーンクオータ縮小反対闘争」関連年表([聯合ニュース](3月7日)より作成)
−1993.10.27 = イム・グォンテク監督, ソン・ジヨン監督, 俳優アン・ソンギ、パク・チュンフンなど映画人300名が映画振興公社試写室でスクリーンクオータ縮小反対糾弾大会を開催
−1994. 6.23 = 全国劇場連合会スクリーンクォータ制を規定した映画法に対して 憲法裁判所に憲法訴願の申し立て
−1998. 4.20 = アメリカ映画協会(MPAA) ウィリアム・ベーカー会長が「スクリーンクオータ日数を減らしてくれれば韓国に5億ドル規模の投資をする」と発言
−1998. 7.30 = ムン・ソングン、ハン・ソッキュなど映画人が政府総合庁舍の前でスクリーンクオータ廃止反対及び韓米投資協定で映画分野除外を主張する集会開催
−1999. 1. 5 = 国会、スクリーンクォータ制現行維持を促す決議案を採択
−1999. 6. 9 = 文化観光部、スクリーンクオータの段階的縮小を検討中と発表
−1999. 6.18 = 「スクリーンクオータ死守のための汎映画人非常対策委員会」光化門ビル前広場で糾弾大会.俳優チェ・ジウ、ファン・シネ、シム・ヘジン、チェ・ミンシク、ハン・ソッキュ、イ・ミヨンなど映画人700余名参加.ゾン・ジヨン、パク・チャヌク、バク・グァンツン、パク・カンス、イ・ミリェ監督など99名が坊主頭になる
−1999. 6.21 = 文化観光部、スクリーンクオータ縮小可能との公式声明を出す
−2002. 1.28 = イム・グォンテク監督など映画人150余名、世宗文化会館でスクリーンクオータ守護の意志を重ねて声明
−2003. 6.12 = イム・グォンテク監督と俳優アン・ソンギ、パク・チュンフン、ハン・ソッキュ、ソン・ガンホなど映画人がプレスセンターでスクリーンクオータ縮小論議中断と韓米投資協定締結拒否を要求
−2003. 6.15 = キム・ジンヒョウ副総理兼財政経済部長官が「スクリーンクオータ縮小をずっと推進」と発言
−2003. 7. 2 = 「韓米投資協定を阻止しスクリーンクオータを守る映画人対策委員会」結成
−2003. 7. = パク・チャヌク監督、俳優アン・ソンギ、イ・ヨンエらが<私の人生の映画音楽>というオムニバスCDを作ってスクリーンクオータ文化連帯を支援
−2004. 4. 7 = 監督のボン・ジュノ、パク・チャヌク、女優のオー・ジヘらが世話人になって「映画人たちの民主労動党支持宣言」が出る
−2004. 4.15 = 大韓民国第17代総選挙(4.15総選)で民主労働党が10議席を獲得
−2004. 6.11 = イ・チャンドン文化観光部長官が「韓国映画産業の未来のためにスクリーンクオータ日数の縮小調整を検討しなければならない時点だ」と発言
−2004. 7.14 = 映画人たち、一日の間製作を全面中断.光化門四つ角で「スクリーンクオータ死守と韓米投資協定阻止のための映画振興法改訂促進要求及び対国民報告大会」開催
−2004. 7.15 = 与・野党議員38人がスクリーンクオータ現行日数の規定を法律に格上げする映画振興法改正案を提出
−2004. 8.31 = 映画人と文化部がスクリーンクオータ協議体構成
−2004.10.17 = 公正取引委員会がスクリーンクオータ縮小・廃止の立場を表明
−2005. 4. 4 = カン・チョルギュ公正取引委員長が「政府はスクリーンクオータ制度に対して縮小する方向で検討中」と発言
−2005. 6. 3 = ロブ・ポトマン米貿易代表部(USTR)代表がスクリーンクオータ縮小要求
−2005.10.21 = ユネスコで文化多様性協約を採択
−2005.11. 4 = パク・ビョンウォン財政経済部次官が「スクリーンクオータ縮小推進」と発言
−2005.12. = 俳優イ・ヨンエが青龍映画祭の賞金を全額スクリーンクオータ文化連帯に寄付
−2006. 1. 6 = 俳優アン・ソンギ、イ・ヨンエらが香港WTO反対闘争での逮捕者のために嘆願書を送る
−2006. 1.20 = クォン・テシン財政経済部次官が「集団利己主義がスクリーンクオータにもある」と発言
−2006. 1.26 = ハン・ドクス副総理兼財政経済部長官が「スクリーンクオータを現行146日から73日に縮小して7月から施行」と発表
−2006. 1.26 = スクリーンクオータを守る映画人対策委が緊急記者会見を通じて「スクリーンクオータ縮小不可方針」を発表
−2006. 1.27 = 文化観光部、韓国映画発展基金として4千億ウォンのサポート案を発表
−2006. 2. 1 = 映画人たち、スクリーンクオータ縮小反対リレー徹夜座り込み突入
−2006. 2. 3 = 韓米両国、韓米FTAが公式にスタートと宣言
−2006. 2. 4 = スクリーンクオータ縮小抗議1人デモ開始
−2006. 2. 5 = CCD(国際文化専門家団体 Coalition for Cultural Diversity)の国際運営委員会代表ロバート・パイロン、スクリーンクオーター支持のため来韓
−2006. 2. 7 = 映画俳優チェ・ミンシク、映画「オールドボーイ」のカンヌ映画祭審査委員大賞の受賞功労で受けた玉冠文化勲章を返却
−2006. 2. 8 = 映画人たち、光化門でスクリーンクオータ縮小撤回を要求する大規模集会開催
−2006. 2. 9 = キム・ゼユン、ソン・ボンスク、チョン・ビョングク、チョン・ヨンセ国会議員、記者会見を通じて「スクリーンクオータ維持法案通過に力をつくす」と発表
−2006. 2.10 = 俳優イ・ヨンエ、[聯合ニュース]とのインタビューで映画人のスクリーンクオータ死守闘争及び1人デモに対して支持を表明
−2006. 2.14 = パク・チャヌク監督、ベルリンでスクリーンクオータ縮小方針に反対する1人デモ
−2006. 2.15 = 全国民衆連帯など113の市民社会団体、「スクリーンクオータ死守、韓米自由貿易協定(FTA)阻止のための汎国民対策委員会準備委員会」出帆
−2006. 2.17 = 映画人と農民、韓米FTAとスクリーンクオータ縮小反対キャンドル文化祭を開催
−2006. 2.25 = ホ・ジノ、リュウ・スンワン、キム・デスンなど夕張国際映画祭参加監督たちが日本の夕張でスクリーンクオータ反対のプラカード・デモ
−2006. 3. 2 = ソウル市劇場協議会「現行スクリーンクオータの割合は自律的に守る」と発表
−2006. 3. 3 = スクリーンクオータ死守映画人対策委、記者会見を通じて24時間野外座り込み、汎国民署名運動、行政訴訟・憲法訴願を推進すると発表
−2006. 3. 6 = スクリーンクオータ死守映画人対策委、屋外徹夜座り込みに突入
−2006. 3. 7 = スクリーンクオータを縮小する映画振興法施行令改正案が国務会議を通過

  [毎日経済](3月2日)その他によれば、芸能界からまた長官が生まれた。2月26日、27日の映画人たちの高飛車な[朝鮮日報]攻撃をみて、パク・チャヌクあたりが政界に出るのかと思っていたら、3月2日のミニ内閣改造で映画演劇人のキム・ミョンゴン氏が文化観光部長官に内定した。今回の内閣改造は、統一地方選出馬と長期在職を理由に辞意を表明した長官を対象に行ったもので、長官内定者らは国会人事聴聞会の手続きを経て、今月末ごろ正式に任命される。ノ・ムヒョン政権は以前、イ・チャンドン監督を文化観光部長官に起用した。芸能人としては二人目の長官をこういう時期に選んだのである。これが、若手監督たちの[朝鮮日報]への警告文にあった「可能なすべての力量」の一つなのかどうかは、今後の展開を見ないと何ともいえない。この人事は映画人の闘いの成果というよりは政権側の懐柔策のようだ。

  自分はキム・ミョンゴン氏を、イム・グォンテク監督の映画「西便制(風の丘を越えて)」で脚本と主演を務めた俳優として記憶している。[アイニュース24]及び[毎日経済]によると、彼は「全方向芸術家」で、演劇、映画、TVドラマ、唱劇(ミュージカル?)など多様な分野で俳優、演出家、劇作家として活躍してきた人だそうだ。そして、2000年から2005年まで6年間、国立中央劇場の統括をまかされ、行政手腕を発揮した。慢性的な赤字体質を黒字構造に転換させたという評価だ。「彼は在任期間の間、開放型任用制、目標管理制、成果責任制など新しい改革を主導して財政の自立をはかり, 全体観客数及び有料観客シェアを引き上げて事業成果が良好だったという評価を受けた」のだそうだ([毎日経済])。キム・ミョンゴン氏は現在、舞台演出に携わっている。この人、映画・演劇人というより、今は「演劇人」という感じだ。

  これに先立ち3月2日、先任のソン・ドンチェ文化観光部長官や開かれたウリ党議長のチョン・ドンヨン氏らがソウル市劇場協会代表と懇談会を行った。政府が主催したこの懇談会にはCJ CGV,ロッテシネマ、メガボックスという国内3大マルチプレックス(シネマコンプレックス)代表及びソウル劇場を含むソウル市劇場協会の会員が参加した。そして、劇場協会側は、「政府のスクリーンクオータ割合縮小方針とは別個に現行スクリーンクオータの割合を自律的に維持する」と語った。ただし、「強制性を帯びたものではなく自律遵守である」と付け加えた([聯合ニュース]3月2日)。[アイニュース24]によれば、こうした動きに続く人事であるから、「スクリーンクオータで政府と映画界(及び農民団体など在野勢力)が衝突している時点で、映画・演劇人をスクリーンクオータ主務部署である文化部観光部長官に任命することで、その葛藤の仲裁者の役目を新任長官に任せたという解釈が可能だ」とのこと。キム・ミョンゴン氏は国立中央劇場責任者の頃、大統領と国務総理に次いで3番目に高い年俸を受け取るほど管理能力を認められていた。現政権はスクリーンクオーター縮小措置の不可避性を映画人たちに説得するための最高の適任者と判断した、というわけだ。

  ノ・ムヒョン政権は在野の人間に下駄を預けた。映画界だけでなく芸能界全般にわたって目配りの利く人材を一応選んだのだ。だが、こんな時期によく引き受けたと思う。火中の栗を拾うどころか、溶鉱炉の中に手を突っ込むようなものだ。というのも、3月2日付で「韓国映画産業合理化推進委員会(合理化推進委)」が上の懇談会に参加したソウル市劇場協会及び3つのマルチプレックスを公正取引委員会に提訴したことを発表したからだ。

  入場料収益の分配割合が映画館運営業者側に有利になっているという「収益分配構造の不公正」を提訴して事を構えたのだ。現在、劇場側:配給側で5:5の韓国映画の分配割合を、外国映画のように4:6にしろ、という例の話だ。また、マルチプレックス業者に対しては、不公正な分配割合に加えて料金の割引等の集客方策に異議を唱えている。昨年の12月6日に、韓国映画の監督・製作者・スタッフ・投資社・マネージメント社の代表が集まって合理化推進委を旗揚げした。それ以降、国内マルチプレックス業社たちとの協議を持続的に要求して来たが、現在までどんな公式的な回答も聞くことができず、合理化推進委の持続的な協議要請にもかかわらず主要劇場側も論議要請自体を黙殺している状況であるため、提訴に踏み切ったという。この提訴は2月23日と28日に行われた([韓国映画人会議]のサイトより)。昨年末の声明での「4大マルチプレックス」がこの提訴では「3大マルチプレックス」になっている。プリモスシネマはどうなったのだ。

  上の提訴は、ソウル地域での外国映画の分配割合を韓国映画と同じく5:5で調整しようという「『意見聞き取り』の公文書」を、2月初めに劇場協会が主要外国映画輸入社と直配社に発送したことが直接の引き金になったようだ。3月1日付の[スポーツ朝鮮]によれば、現在、外国映画はソウルに限り劇場側:配給側は4:6の分配比率になっている。過去の外国映画好況期に配給社のプレミアムや輸入映画のロイヤリティが反映された結果こうなった。そして、地方はソウルより上映が遅れるし市場が小さいという理由で外国映画もはじめから5:5で分配比率が決まったのだそうだ。合理化推進委としては、韓国映画の収益の分配構造が「不公正」だから外国映画なみに配給側の取り分を増やせと主張してきたのに、外国映画も韓国映画もみな5:5の「不公正」な比率にする、というのでは間尺に合わない。

  劇場側にしてみれば韓国映画が好況なので外国映画の分配比率の旨味はそれほどないわけだし、配給側にしてみればせっかくのこの時期にもっと儲けたい。5:5の比率が「不公正」かどうかはこれから論争になるのだろう。以前、「収益分配構造の不公正」について調べた時には、もっぱら韓国映画での配給側の取り分の低さを強調する記事が多かった。これは正確には「ソウル地域での不公正」だったわけだ。なお、同記事では、「結局、力の均衡点をさがす方向で動くことになる・・・マルチプレックスで市場を取った劇場が主導権を握るかもしれない」という、匿名を要求した製作社関係者の話を伝えている。[スポーツ朝鮮]はあの[朝鮮日報]系列だ。製作社関係者がもう取材に応じているのか…。やれやれ。

  政府要人と劇場協会代表との懇談会は上の提訴を意識したものだろう。そして、合理化推進委が提訴の事実を同じ日に発表したのは、この懇談会と政府の人事への映画人の返答だと思う。提訴の告知が掲載されたのはキム・ミョンゴン氏の長官内定の報道が出た後のタイミングである。映画人は、文化侵略阻止の前衛として文化多様性を守るとか農民と共闘するとか、きれいごとで闘争している一方、銭カネに関する闘いも抜かりなく行っているわけだ。むしろこっちの方が本命とみた。配給資本とは持ちつ持たれつの関係なのだ。合理化推進委の構成員の中には中国への進出を進めている企業もある。先だっての[朝鮮日報]への抗議は、こうした展開に対する「雑音」を排除しようと先手を打ったのだ。3月3日の[韓国映画人会議]サイトの<ニュースクリッピング>にはキム・ミョンゴン氏内定を示す記事リンクは一つしか見あたらない。俳優アン・ソンギの冷静なコメントを紹介した記事だけである。ページトップ左側には[朝鮮日報]への抗議声明の記事が目立つ。

  一方、今日、3月3日に映画人対策委員会は記者会見(アン・ソンギなど映画人11名が参加)を開いて、新しい闘争方針の詳細を発表した。[聯合ニュース](3月3日)によれば、俳優協会、監督協会など関連団体は6日から光化門近くにテントを張って24時間リレー座り込みを始める。これまで毎日午後1時から進行されてきた1人デモは、デモ地点を増やし時間帯を延ばしてキャンドルデモ形式で開かれる。これと共に政府のスクリーンクオータ縮小と係わった行政訴訟、韓米自由貿易協定(FTA)交渉の手続き的な問題に対する憲法訴願も推進する予定だ。映画人対策委は教授団体、文化芸術団体、教育学部団体、公共部門労働組合、市民団体などと3月中に「韓米FTA阻止共同対策委員会」を構成した後、「韓米FTA阻止国民運動本部」を結成する方針だ。

  要するに、スクリーンクオータ問題と韓米FTA問題を法理的に解決するという方針である。過激なデモ闘争は(たぶん)行わないという意思表示である。その際、闘争の重点を若干FTA闘争の方にシフトさせて進歩的な関連団体との連携を強化していく、ということだ。また、上記以外にも6日からスクリーンクオーター死守汎国民署名運動を展開する。さらに、韓米FTA反対ゲリラバスツアー(9日)、韓米FTA阻止汎国民シンポジウム(17日)、韓米FTA阻止のための時局宣言大会(3月末)などの行事を同時に進行する。さすが芸能人、盛りだくさんである。24時間リレー座り込みに誰が参加するのかに興味がわく。ゲリラバスツアーというのも気になる。ただし、「農民」や「文化連帯」と名の付く団体が明記されていないのはどうしてだろう。

  話変わって、3月1日には香港でWTO阻止闘争の裁判がはじまった。起訴された3名のうち、民主労総の大物である梁氏は先月16日に証拠不十分で放免された。残り2名の裁判は10日間続く。腕利きの弁護士がついている。韓国から大規模な応援団が出かけたなどという話は、全くない。裁判前夜に香港や韓国の支援者数十名によるキャンドル集会が銅鑼湾の街頭で行われたそうだ([香港明報]3月1日)。


[聯合ニュース](3月3日)映画人対策委員会の記者会見の記事。
http://www.yonhapnews.co.kr/news/20060303/090201000020060303141545K0.html
[デイリーサーフ](3月3日)映画人対策委員会の記者会見とアン・ソンギのコメント。
http://news.media.daum.net/snews/society/affair/200603/03/dailyseop/v11895179.html
[韓国映画人会議]公正取引委員会への提訴の告知。3月2日付。
[ http://www.kafai.or.kr/asapro/board/show.htm?bn=news&fmlid=121&pkid=202 ]
[ハンギョレ新聞](3月2日)「懇談会」に対する映画人の反応を伝える記事。
[ http://www.hani.co.kr/arti/culture/movie/106099.html ]
[聯合ニュース](3月2日)「懇談会」についての記事。
[ http://www.yonhapnews.co.kr/news/20060302/090201000020060302121725K4.html ]
[聯合ニュース](3月2日 日本語版)今回の内閣改造の記事。
[ http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?NEws_id=012006030212200 ]
[毎日経済](3月2日)<「西便制音師」長官に>という記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006030217120130198 ]
[アイニュース24](3月2日)<「西便制長官」に対する期待>という記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006030217085524345 ]

  「マスコミがあることないこと書くのでストレスがたまる」と発言したスターがいたが、スクリーンクオータ問題でおもしろい声明が出た。まず、[ハンギョレ新聞](2月26日)によれば、韓国映画製作者協会は2月24日の協会総会で7項目の事項を決議し、26日に声明を出した。今後、「朝鮮日報職員」の製作現場への立ち入りを禁じ、いかなる取材も拒否するとのこと。この措置は25日から有効だそうだが期限は限定されていない。これは、[朝鮮日報]がスクリーンクオータ縮小問題について言論機関にあるまじき記事を出し続けていることへの報復だそうだ。政府の縮小案提示以来、[朝鮮日報]の関連報道は問題を深く掘り下げるのではなく、皮肉や当てこすり、人身攻撃だけであり、甚だしくは「言論と言うよりは感情調節能力がない人格破綻者の幼稚で卑劣な感情的排泄行為にしか見えないのだ」と断じている。また、[中央日報]を含むいくつかの新聞でも類似の傾向を表している点に注目していて、そうした報道が続くなら同様の措置をとるのだという。[朝鮮日報]の記事が、「愛国心に溢れた俳優たちがなぜ外車に乗るのか」といった政治家の発言を引用して映画産業内部での所得の両極化を当てこすったり、スターシステムによる1人デモを揶揄したりしているとみて腹を立てたのだ。言論人の記事を批判するだけでなく、彼らを裁こうというのだ。強気も何も、この人たちの選良意識の強さは並ではない。

  上の決議事項では「職員」という言葉が使われている。「記者」ならOKとかいう話なのか…それはないか。だいたい、新聞社に脅しをかけるなら「広告を出さないぞ」と明記するのが効果的だと思うが、「報道資料配布など朝鮮日報を活用したどんな行為も行わない」という表現だ。また、[朝鮮日報]が後援する青龍映画祭への出品も拒否している。それならこの際、役者さんたちも含めて、ここ数年間にもらったトロフィーだけでもごそっと返せば国民には強くアピールすると思う。

  一方、[スターニュース](2月27日)によれば、27日にはパク・チャヌク監督らが「ディレクターズカット」(若手監督の集まり)の声明として[朝鮮日報]に対して警告文を送った。自分たち映画人への名誉毀損に対する謝罪文を公開するよう迫っている。「朝鮮日報が再発防止及び真実に即した客観的な言論の責務をまじめに果たすことを約束しなかったら、我々監督たちは可能なすべての力量を集めてこれに力強く対応する」のだそうだ(同上記事)。かなり高飛車だ。「可能なすべての力量」が何なのか気になる。同警告文では、映画人への当てこすりや揶揄も問題にしてはいるが、それ以上に、映画「オールドボーイ」をけなされたことに腹を立てたらしい。パク監督がベルリンで1人デモを行った後のタイミングで、15日に、この映画をけなす発言が英語教材著述家によって寄稿されたことを問題視している。上の警告文はこうした記事を掲載した[朝鮮日報]に対して、「はたして彼らが我々映画監督たち、ひいては映画人全体に対して最小限の尊重心でも持っているのか問いかけたくなる」と続く(同上記事)。15日の問題の記事には、この作品がカンヌで賞を取ったのは暴力描写が大好きなクエンティン・タランティーノが審査委員長だったことと無関係ではないだろうとか、映画「JSA」はわかりにくくてそれほどおもしろくなかった、といった記述が出てくる。記事の筆者はスクリーンクオータ制を批判し、暴力的な映画は嫌いだと率直に自分の意見を述べている。一方的に攻撃しているようには思えない。この種の話は向こうではタブーなのか。

  それにしても何という監督(たち)だ。自分は、「オールドボーイ」は傑作だとも駄作だとも思っていないが、この話にはあきれてしまう。仮に傑作だと思っていてもあきれてしまうだろう。こうなると選良意識を通り越して権威主義のにおいがする。以前、文化観光部長官(大臣)を映画人(「オアシス」等のイ・チャンドン監督)が務めたことがあった。国政に大臣まで送り出したことがある集団に対して無礼なまねは許さないぞ、という話にみえる。そして、法的にきちんと事を構えたりしないで私的制裁を匂わせるところが奥ゆかしい。というより、本気で怒っているのか疑わしい。あるいは、パク・チャヌクが近い将来政界に打って出るとかいう話でもあるのだろうか。

  それで、俳優たちはどうするのだろう。映画俳優代表の抗議声明みたいなものはまだ出ていない。若手監督や製作社はだめだけど、映画スターへの取材はどんどんやってね、という間の抜けた話のようだ。[朝鮮日報]のサイトで2月25日から3月1日までの芸能欄等の記事の見出しを見ても、いつもと変わらない。新作映画のネタも多い。そもそも上の決議の話や監督たちの抗議の話はどこにも出ていない。完全に無視している。また、韓国ヤフーで検索しても3月1日夜までの段階では該当する記事があまり見あたらない。[聯合ニュース]などのサイトをいくつか覗いたが、話題になっていない。マスコミ各社にはそれこそ報道資料が届いていると思うが…いわゆる「進歩的な言論」も静観しているようだ。非正規職法案強行処理に抗議して民主労総がストライキをやっているし、民主労働党代表の15年間「無労有賃」問題、ハンナラ党のセクハラ・スキャンダル、鉄道ストライキ、北朝鮮の偽ドル問題等々の話題に追われてそれどころではないのだろう。

  政治家の発言を引用した品のない書きぶりの記事なら向こうのマスコミでよく目にする。映画「オールドボーイ」の批判も、目くじら立てるほどのものとも思えない。[朝鮮日報]は普段から「進歩派」の人たちにはぼろくそに言われているので、映画人にしてみれば順当な攻撃目標なのだ。他の中小ニュースメディアへの牽制といった思惑もあるだろう。この先、[中央日報]その他も敵に回したらおもしろいことになりそうだ。今回の反対闘争では過激な行動は御法度なので、暴力的な衝動がこういう形で現れたのだと思う。いろいろご託を並べているが、要するに自分たちにとって都合の悪い見方を排除しようとしているのだ。28日夜にはMBCテレビのあの<PD手帳>がスクリーンクオータ特集を放映した。また、3月3日には映画人対策委員会が記者会見を開いて今後の闘争方針を発表する。こういうタイミングで話題作りも兼ねて新聞社を攻撃したのだ。しかし、映画俳優たちの動きがよくわからないものの、上の抗議はむしろ映画業界内部及び進歩的団体に向けたポーズにしかなっていないと思われる。


MBCテレビ<PD手帳>2月28日放送「路上の映画人たち」のページ。
[ http://www.imbc.com/broad/tv/culture/pd/1494848_1432.html ]
[ニュースワイア](2月28日)3月3日の記者会見の告知記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=20060228182050184b3 ]
[スターニュース](2月27日)パク・チャヌク監督らの抗議。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=20060227160823740b6 ]
[ハンギョレ新聞](2月26日)映画制作者協会の抗議。  
[ http://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/105031.html ]
[朝鮮日報](2月15日)映画「オールドボーイ」批判の記事。
[ http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=4&newssetid=746&articleid=2006021511301947934 ]

  今回は、パク・チャヌク、ポン・ジュノ、ムン・ソリら多くの映画人が党員として活動している進歩政党(革新政党)、民主労働党について調べてみた。映画人にはこの政党の支持者が多い。2004年の第17代総選挙では高らかに支持宣言を行った。その前の大統領選挙ではパク・チャヌクやムン・ソリが民主労働党のテレビPRに登場したこともあった。

  民主労働党(民労党 http://www.kdlp.org/ )は民主労働組合総連盟(民主労総 http://www.nodong.org/ )を母体とし、立場の近い在野の政治勢力を結集して2000年に結党された。結党当時から党綱領で反資本主義の旗色を鮮明にし、環境及び少数者と弱者に優しい社会の建設を目指している。国家保安法があるので明記されていないが、社会主義的経済体制が構想されている。ただし、「労働者と農民と庶民のための政府」を標榜している。全農や市民団体からも結党に参加しているので綱領に労働者しか出てこないのではまずいのだ。いずれにしても、今どき珍しいぐらい左翼的な政党である。労働組合が音頭をとって反体制の活動家が集まれば、一歩間違うと野合になりかねないが、いわゆる「進歩的な知識人」が集まったので一応政党としての格好はついたらしい。

  その綱領のボルテージは高い。少し引用しよう。
  「我が民衆は、帝国主義侵略と民族の分断、独占財閥による民衆の収奪、軍事独裁による弾圧という汚辱の歴史を通して、民族の真の発展を期し、大きな危険と犧牲を冒しながら闘争して来た。我らはこれらの闘いを引き継いで、民衆の解放と民族の統一、さらに人類の未来を導いて行く闘いの先鋒に、堂々と立たなければならない。
今日、我が民衆が直面する現実は惨たんたるものである。我々民衆が勝ち取った民主主義は、腐敗した保守政党により踏みにじられている。生産の主役である労動者・農民・庶民たちの大切な労動の代価は、財閥と投機師たちに奪われている。
われらは今もなお、弱者を抑圧する弱肉強食の社会、人間が人間としての価値を認められることが出来ない、人間性の喪失の世の中に生きている。これは自主的な民族統一国家を挫折させた分断の歴史と、万物を商品化する資本主義体制から始まったのだ。・・・」

  一方、「私たちが作る世の中」として来るべき社会のヴィジョンを掲げている。大学のサークルの観念的な研究報告のような文章だが、長めに引用しよう。
  「・・・民主労動党は、民族分断による対立と反目を終熄させて、七千万民族の希望に基づいて関係を修復し、平和的・自主的な民族統一国家を建設する。民主労動党に付与された任務は、民衆の生活を改善しながら南北朝鮮の進歩と統一を成就することだ.
民主労動党は、資本主義の桎梏を克服して、労動者と民衆中心の民主的な社会経済体制を建設する。すべての人が教育・医療・住居・通信・交通など、生活を営むのに必要な条件を平等に保障する。そして、各人の生きる目標を力いっぱい伸ばすこと出来る世の中を作ることが民主労動党の目標だ。利潤を目的とする私的所有を制限して、生産手段を社会化する。生活に必須な財貨とサ―ビスは、公共の目的に沿って生産されるようにする。
国家社会主義(北朝鮮)の形式的国有化の限界を突破し、市場的要素を適切に統制活用するなかで、労動者をはじめ生産の担い手が生産手段を民主的に占有し、計画・生産・分配・流通に参与するようにし、経済の效率性と安全性、公共性を期する。
   民主労動党は、人間の物質的欲望のために生態系を破壊するどんな試みも拒否して、人間が自然のままの環境を維持しながら、生態系と調和・共存する世の中を追求する。民主労動党は、国家社会主義(北朝鮮)の誤謬と社会民主主義の限界を克服する一方、人類の長年の知恵と多様な進歩的社会運動の成果を取りこむことで、人類史に綿々と続いて来た社会主義的思想と原則を継承・発展させて、新しい解放の共同体を実現するだろう。・・・」

  「私たちが作る世の中」が環境問題を考慮し、地球に優しい世の中であるのはご愛敬だろう。上の引用から察せられるように、この党はもともと経済政策の方面に弱い政党だと思われる。発想は古色蒼然としている。現時点で売り物になるめぼしい政策目標としては富裕税の導入ぐらいである。また、南北統一に関しては自主統一を主張し、北朝鮮寄りの姿勢をとっている。北朝鮮は専制君主による似非社会主義国であるが、この国を自分たちの仲間だと思っているフシがある。ただし、この2年間の政治活動を見ても伝家の宝刀の富裕税の導入の試みはおろか、まともな成果を上げていない。非正規職法案の国会処理を実力行使で阻んだ行動が目立ったぐらいだ。おっと、スクリーンクオータ縮小反対でがんばっていたりするか。しかし、なんというか、進歩政党(革新政党)として筋の通った活動をしているようには見えない。なんか、政党としては青臭くていまひとつ信用できないところがある。それでいて、長い目で見たくなるような魅力があるわけでもない。

  [プレシアン](2月24日)<「自主」の大移動に荒らされた民労党、どこへ?>という記事によれば、2月1日にMBCが行った世論調査での支持率は6.2%だった。2004年の第17代総選の時の支持率が13%弱だったから、2年と経たずして急落している。この調査は大規模な調査ではなくサンプル数も少ないそうなのであくまで参考データであるが、多目に見積もっても支持率は半分ぐらいになっていると思われる。理由はいろいろあるだろう。その姿勢が柔軟すぎて、与党の開かれたウリ党とくっついたり離れたりして進歩政党としての凄味にに欠け、与党のお友達というふうに見られてしまったということがある。与党の人気がなくなればこっちの人気もなくなるわけだ。実際、与党の開かれたウリ党と民主労働党の支持者はダブっているのかもしれない。

  同記事によれば、特に2002年の地方選挙の時に在野の労働組織から急進的な活動家が参加した。その後、2004年の総選挙では初めて議席を獲得して政党としての面目を施した。しかし、主に民主労総からの「生え抜き」の党員と、いわゆる自主系列の党員との間の微妙な軋轢が存在するらしい。最近改選された党指導部は自主系列の派閥によって占められている。どこの政党もそうだろうが、この政党も決して一枚岩ではないのだ。民主労働党釜山支部の事務局長によって書かれたこの記事は内部事情について詳しい。生え抜きの党員の嘆き、といった趣である。例のマッカーサーの銅像を撤去しようとした運動は自主系列の人々の過激な行動だとか、路線の対立を想起させるような話が多い。もうすぐ地方選挙が始まる。進歩政党としての正念場がやってくる。

[プレシアン](2月24日)の記事。 http://www.pressian.com/scripts/section/article.asp?article_num=60060224175141&s_menu=%C1%A4%C4%A1 


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