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【製作国・地域】フランス 【監督】フランソワ・トリュフォー 【出演】イザベル・アジャーニ、ブルース・ロビンソン、ジョゼフ・ブラッチリー、シルヴィア・マリオット ほか 来年1月公開予定の日本映画「カミュなんて知らない」。 カンヌ国際映画祭に続きニューヨーク映画祭への出品も決まるなど 何かと話題のこの作品で、吉川ひなのさんが演じる役が 今作にオマージュを捧げている描写になっているらしい事を耳にしたので 予習がてら(?)観てみました。 まず、これが実在する人物のお話だった事に驚きました。 しかもあんな、世界的に有名な大文豪のご令嬢のお話だったとは。 1人の男性を愛し過ぎるがゆえに 狂気の行動に走ってしまう女性のお話っぽい事だけは解っていたので それなりに心の準備をして観ましたが それでもやっぱり怖〜い(^^;と思ってしまう所が多々ありました。 バルバドス島でその姿が見えた時には、さすがにゾゾ〜ッとして 下手なホラーよりよっぽど怖いと感じてしまいました(^^; でも彼女の苦悩も伝わってくるので少し哀れに感じてしまったりもして…。 名家に生まれ育ち、偉大な父を持ち、普通だったら 何不自由ない生活を送っていたんだろうと思う所だけど 逆にその名声が重荷になって、彼女を苦しめる。 それに加え、双子の姉の死がさらに追い打ちをかけ 姉の幻影にうなされる毎日。 それらを観ているうちに、失恋という事が引き金にはなったけれど 彼女の心の闇はもっともっと根深い物の様な気がしました。 行動の端々でビクトル・ユーゴーの娘であるというプライドが 常について回っていた感のあるアデルでしたが 愛する人の前ではプライドも何もかも捨てて ぶざまだと言われようが、ひたすら追いかける。すがりつく。 その必死さが、怖いんだけど切ない…。 妄想と現実の区別がつかなくなり 精神的にどんどん病んでいく様子は鬼気迫る物があり 最終的に、愛する人の姿を見ても 何の反応も示さなくなってしまった彼女の うつろな表情は痛々しく、哀しく、衝撃的でした。 しかしその反面、彼女は失恋という哀しい現実から逃れ 幻想の中でその愛をまっとうして行くのかも…とも思えて。 正攻法ではないけれど、これも究極の愛の形なのかも。 しかし、報われない悲恋物語であるにも関わらず 見終わった後に心の中を占める感情は 陰鬱感でもなく、嫌悪感でもなく、絶望感でもなく ただただ情熱的に1つの愛に生きた女性の物語という印象だけ。 これだけ、お腹いっぱいなぐらい ストーカーまがいの行動を見せつけられても なぜ嫌悪感がわかないのか不思議だったけれど やはりそこには彼女の一途な愛と、心の哀しみ、 そして普通のお嬢さんらしい素振りもさりげなく描かれていたから キツイと感じる行動の数々も少しは中和されたのかもしれません。 (下宿先のおばさんと話している時の表情や行動などは 本当に普通の女性で、愛くるしささえ感じました。) これもトリュフォーマジックなのでしょうか。 そしてもう1つの要因としてはアデルを演じた イザベル・アジャーニの溜息が出るぐらいの美しさに 私自身が見惚れてしまったからかもしれない(笑)。 哀愁と狂気をまとった美しさ。女の私でも見とれてしまいました。 この絶世の美しさの前ではすべてが許されてしまう様な…(おいおい)。 そしてピンソン中尉を演じるブルース・ロビンソンも アデルが愛するにふさわしいほどの美青年で 結ばれない2人でありながら このツーショットには心奪われまくってしまいました。 美男美女のツーショットって本当に絵になりますね。 ストーリー云々よりも視覚的な美しさに 刺激を受けてしまった作品でもありました。 そしてこのアデルの様な女性を演じる吉川ひなのさん。 すっごくハマりそうな気がします…。 【私的評価】★★★☆
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随分昔の懐かしい映画、私が学生時代に見た映画ですから28年くらい前ですか。私の採点では 9/10 でした。その後2度くらい見ています。最初に見たときの衝撃と、アジャーニの迫力に驚きました。確か二十歳そこそこの新人に近かったはず。その後アジャーニの映画はなるべく見るようにしています。若い人(たぶん)にこの映画を見てもらえるなんて何となくうれしいです。
2005/10/24(月) 午前 2:57 [ - ]
この頃のイザベル・アジャーニはそんなに若かったのですか〜!まぁ、あの美貌ですからお若いのも頷けますが、でも演技は圧倒されてしまうぐらいの迫力でしたよね〜。採点に関しては、作品としてはとても素晴らしいと思うのですが(演技も文句なしだと思いますが)こういう痛々しさを感じる映画はどうしても評価が控えめになってしまう傾向にあるんですよね…(^^; 作品の善し悪しと私的好みを統合したらこういう評価になっちゃいました(笑)。でも名作と位置づけられる事には意義なし!です♪
2005/10/25(火) 午前 0:36