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★安全でおいしくしかも健康に良いことが飲料水に求められる条件といわれてきました。しかし、すべての条件を満たす「水」は、清浄とされる日本アルプスの山間部でさえ確保できなくなってきつつあります。
★火山活動などの自然現象による影響もあるでしょうが、やはり自浄作用限界を大幅に上回る汚染物質を排出し続けている人間活動が大きな原因と考えられます。
★中央アジアにあるアラル海は、つい最近まで世界で4番目に大きな湖でした。湖面の面積では琵琶湖の100倍もありました。ところが1960年以来、水面が15メートルも低下し、面積が40パーセント小さくなりました。
★水量でいえば60パーセント以上も減少したことになります。
★その結果、毎年5万トンもとれていた魚が最近ではまったくとれなくなりました。また、塩害によって植物が育たず、農業生産が激減しています。
★人体にも影響が出ており、湖の周辺では、喉頭ガンが風土病のようになっています。また飲料水の汚染によると思われる貧血、チフス、肝炎、胆石、腎臓病、結核が高い割合で発生しています。
★あんなに大きな湖がこんなに短期間に姿を変えてしまうなんて、自然の力は・・・と
★ところがこれが違うのです。実は人間なのです。当時のモスクワ政府は、不毛地帯だったアラル海周辺を綿花地帯に転換しようとしました。この計画は、アラル海に注いでいたアムダリア川とシルダリア川という二つの大きな川の水を耕地の潅漑用水として使おうというものでした。
★綿を作るには大量の水が必要なため、とうとう川の水はアラル海に流れ込む前に使い尽くされてしまったのです。このままではあと20年でアラル海は消滅してしまいます。
★アラル海だけではなく、地球上のあらゆる所で見られます。また人為的な汚染によっても「水資源」が危機に陥っています。何十億年にも渡って生命を育んできてくれた「水」が、すでに安心して飲めなくなってきているのです。
★1974年に米国ミシシッピ川下流のニューオリンズ市で、泌尿器と消化器系のガンによる死亡率が異常に高いというデータが発表されました。調査の結果、水道水中に含まれるトリハロメタンという化学物質が原因である可能性が高いことがわかりました。
★トリハロメタンは、飲料水の消毒に使われている「塩素」と水中の有機物とが反応してできるものです。発ガン性、突然変異を起こす性質や急性・慢性毒性をもっています。さらに中枢神経を侵したり、胎児や新生児に奇形を発生させる恐ろしい物質です。
★生分解性物質であっても、環境の許容量の限界(自浄作用の限界)を超えると環境汚染物質となってしまいます。「生分解性物質もたくさん集まれば環境を汚す」ことを忘れないようにしましょう。
★京都大学工学部が、同じ淀川を水源とする大阪市と京都市の水道水の違いを調べたところ驚くべき結果が出ました。同じ浄水方法にもかかわらず、遺伝子本体であるDNAを傷つける危険性が、大阪市の水道水の方が京都市よりも23倍も高いことがわかったのです。
★「大阪の人は、京都の人が7回使ったり排泄したりした水を飲んでいる」と言われるくらい汚れた水を水源としています。当然、流れ込む汚水の量が多い下流ほど危険だといえるでしょう。
★水道水にはトリハロメタン以外にも多くのものが溶けている。全国各地の水道水中にトリハロメタンの数倍にも及ぶTOXが含まれていることがわかっています。
★TOXには水よりも沸点(沸騰する温度)の高い物質がたくさんあります。つまりこれらの物質は、沸騰によってどんどん水が少なくなることで濃縮されて、逆により危険になるのです。
★重金属やアスベストなども同様に濃縮され、発ガン性や毒性が増すことはいうまでもありません。
★最近、水道水の高度処理としてオゾンが使われていますが、オゾンを使ってもアルデヒドなどの発ガン性物質が発生することも判明しました。
★またオゾンを使用することで水道水の酸化力が高くなり、活性酸素による人の健康への悪影響や金属でできた送水管などに影響を及ぼす可能性があります。
★こう観てくると安心して飲める水は皆無と言うことになります。水に対する基本は、循環型の正しい水の再生サイクルで、確保されることです。雲になり雨になり、地中に染み込んだ地下水を井戸で汲み上げて消費することです。
★そのためには私たち消費社会が、自然に忠実な、循環型社会を構成する体制にならなければなりません。多少の便利さ快適さを犠牲にしても、自然を支える生活感を持つことです。
★人間が生きていくためには水は絶対必要です。最近日本でも水のことが良く話題に上がっています。汚染された水は人体にいろいろな害を及ぼすことは解っているつもりでしたが、なんとも怖いことですね。健康な毎日が送れるように自然を大切にしたいものです。・・・・・・EK
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