いずものこころ

みんなで古代出雲を探検しましょう!

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

さて、先のblogでみたように、門脇禎二先生によれば、「大和の出雲への侵攻は六世紀に始まり、古代出雲が屈服し、大和の地方官としての出雲国造と最終的になるのは、六世紀末〜七世紀初のこと」とされ、益田勝美先生も似たように、「五世紀には大和の出雲の部分的支配がはじまり、六世紀後半に、出雲臣家の政治的支配権と祭祀権の分離に成功し、領有を完了したように考えている。」とされます。

では、西暦500年(六世紀)から600年(七世紀初め)までの間に、北部九州では何が起きていたのでしょうか。ここで九州を問題とするのは、古代出雲と北部九州のつながりは、今まで見てきたようにオオクニヌシと宗像のタギリヒメ、日本海海域で祀られる九州のワタツミの神たち、そして、出雲振根(イズモフルネ)と筑紫の関係など、とても深い関係にあるからなのです。

この一世紀の間の最大の出来事は、「磐井の反乱」でした。これはどのようなものかというと、『日本書紀』によれば、「継体天皇21年(527)8月1日、九州で大和朝廷に従わない筑紫国造・磐井に対して討伐命令が出ました。物部麁鹿火(もののべのあらかい)が率いる大和の軍と九州を掌握していた磐井の軍は激しく戦いますが、現在の高良大社の立つ地、御井郡の戦いで大和側が勝ちました。」というものです。

さらにその討伐の原因とは、「大和朝廷は、新羅から奪われた任那の地を奪還するため、近江毛野臣に6万の兵を率いて渡海させることになったが、新羅はひそかに筑紫君磐井に賄路を送って毛野臣の軍の渡海を妨げることを勧めた。そこで、磐井は肥・豊(肥前・肥後と豊前・豊後)の二国をもあわせた勢力をもって、朝鮮半島からの貢船を略奪し、朝延にたち向ったので朝廷は国家の大事として物部大連麁鹿火を遣わして討伐させたという。」と記載があります。

またさらに、そのより深い理由とは、「当時磐井は九州の少なくとも北半分くらいを自己の勢力範囲に納め、大和の方が必ずしも一枚岩でないこの時期を見計らって、もう大和朝廷とは切り離した独自の国を作ろうと考え始めていました。しかし、日本列島全体を完全に掌握しておきたいと同時に、磐井のバックには朝鮮半島の新羅がおり、磐井を放置することは朝鮮に国土を奪われることになると見た大和朝廷は、これを絶対に潰さなければならないと考え、最強の兵力を動かすことのできる物部一族の麁鹿火が自ら将軍となって九州へ赴くことにしました。」と考えるのが一般的な見方です。

大和政権は、一方で出雲の大きな勢力と抵抗にてこずると同時に、現実に内戦ともいうべき「磐井の反乱」という事態に直面していたのです。ここで注目すべきは、「新羅」の存在です。磐井のバックには、新羅がいたと先の文にあります。もちろん、出雲は新羅と古くから通交がありました。では、磐井と出雲の関係はどうだったのでしょうか。

鳥取県の淀江町には九州以外では唯一の、「石馬」が出土しています。石馬谷古墳では、墳丘に石で作った馬が置かれていました。このような石で人や動物などを作って古墳のうえに立てるのは、北部九州に特有の風習です。「筑紫国風土記」逸文には、磐井が生前に彼が築造した自分の墓と、そこに飾られた石人、石馬などのことが記されています。

磐井の反乱は、527年つまり六世紀の初めの出来事です。出雲の大和への屈服は、両先生によれば六世紀末です。もし、出雲の首長と、磐井と新羅が、手を結んで大和政権に対抗しようとしたら、大和政権は真っ先に対馬海峡・日本海ルートの制海権を失い、瀬戸内海の東の端に閉じ込められてしまうという、磐井にとって非常に好都合な状況が生まれていたはずです。磐井は出雲と手を結ぶことなく、先に敗れてしまったのでしょうか。

そうとは考えられないようにも、思えるのです。稿をあらためて考えてみることにしましょう。


.
いずものしげちゃん
いずものしげちゃん
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

Yahoo!からのお知らせ

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事